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アメリカ、IMGテニスアカデミー

世界一とも言われているアメリカのIMGアカデミー。実際長期で滞在したからこそ分かることについて話したいと思います。数週間のキャンパーとして、そして2013-2014の一年間のフルタイマーとしての経験から学んだことやIMGのいいところ悪いところ、行ったことない人にもわかるよう説明していきたいと思います。

生活とスケジュール

僕は2013年の夏1ヶ月のサマーキャンプに参加してそれからフルタイマーになりました。
サマーキャンプは、午前基礎練習、午後試合の繰り返しでした。友達もでき練習も楽しく、充実した日々でした。
サマーキャンプが終わり、学校とテニスと両方の生活になると、サマーキャンプとは全然違いました。
毎日朝6時起きで、7時から練習が始まりました。午前中テニスか午後テニスかどっちもありますが、僕は午前中テニスでした。
練習は7時からの2時間でした。練習の後はフィットネスが1時間ありました。1週間に数回はフィットネスが先でその後練習のパターンもありました。
練習が終わるとシャワーを浴びて、休憩、お昼ご飯、そして午後から学校でした。学校は夕飯前には終わりました。夕飯後から就寝までは宿題や、友達と遊んだりしました。

テニス

テニスはグループが3つあって、レベルで分けられます。僕はテニスを本格的に始めたばかりだったので一番の下のグループに入れられました。悔しかったですが、一番下のクラスでは上位でした。
上のクラスに絶対上がろうと毎日練習も、練習以外の時間でも双子の兄と打ったりして人何倍もテニスを頑張りました。その他にも1週間に一回、プライベートレッスンを兄と1時間受け、実力は一年でかなり上がりました
テニスが上手くなったのはほとんど自分の努力とプライベートレッスンのおかげでした。普通の練習は球出しやラリー、試合をするだけで、多少は上手くなりますが、コーチたちはひとりひとりをしっかり見ないので上達に限界があります。
コーチたちはそもそもプレーヤーたちをプロにするという目的はなく、大学のテニスプレーヤーにさせるという意図だったので、ただボール出しをしたりちょっとした指摘をするだけでした。プレーヤーを育てるという感じは全くなく、まさしくビジネス化してました。

自分の実力があがり、上のクラスのプレーヤーにも劣らないくらいのレベルになったのにもかかわらず、コーチは自分を上のクラスに上げる気はありませんでした。ほかの自分と同じくらいのレベルの数人は上のクラスにあげられ、自分には理解できませんでした。
しかし途中で理由に気づきました。あくまでも推測なのですが僕にとっては高校の最後の年の一年間だったので、もし上のクラスに上がってもすぐに大学に行くので特に意味がないと判断されてたのだと思います。どうせ上に上げるならこれから何年もアカデミーにいる人たちを上げた方がいいと言うことです。それはないだろうとは思いましたが、自分たちには何もできずただ毎日頑張るだけでした。
プライベートレッスンはいいコーチを見つけることができ、そのコーチは僕たちを劇的にうまくさせてくれました。プライベートレッスンは普通の練習に比べて10倍もの上達があるような感じでした。僕たちを本気でうまくさせようとしてくれました。値段は1時間100ドルと前後でした。コーチによって違い、プロを毎日教えてるコーチになると200とか300とかもして、創設者であるニック•ボレテリにあたっては900ドルだったそうです。もちろんそんなお金はなく、自分を教えてくれていたコーチで満足だったので、そのコーチに月に数回教わりました。 プライベートレッスンなしでIMGにいてもそんなに上手くならない現状だったので、最短で上手くなるためにレッスンをうけました。

そもそも本気でプロを目指している人はほとんどいませんでした。もうすでにジュニアのランキングでトップ100に入っているような人たちは別ですが、それ以外の人たちは大学に行ってテニスをするのを目標とした人たちがほとんどでした。コーチやアドバイザーの仕事もほとんどのプレーヤーを大学のテニスプレーヤーにするのが目的だったので、自然に自分持っていたプロになるという夢が薄れてきました。
薄れていくのいうか、周りに流されて、無理なんだなと思い始めてしまいました。

しかしアメリカからスペインに移るという人生で二番目に大きな決断をしてからはまた本気で夢を叶えるぞという気持ちになりました。このことに関してはまたの記事で話したいと思います。

長所

IMGに行ってよかったかことはもちろん沢山あります。1つは友達や人脈ができたことです。 日本人のジュニアのトッププレーヤー数人はSONYの森田ファンドでIMGを拠点にしており、最初はテニスに関して尊敬するだけの存在だったのですが、仲良くなって、今では本当の親友です。他にも日本人は沢山いたので、みんなと仲良くなり毎日が楽しかったです。
日本人が多くて楽しいのはいいことなのですが、英語を学びたい人にとっては良くないことだと感じました。やはり日本人は日本人と喋る機会が多くなってしまうので、元から喋れる人はいいのですが、英語の成長は限られた状況でした。

もう1つの良かったところは、まじかでプロやジュニアのトップの練習が見れることです。生で世界トップのプレーヤーを見ることはなによりも学習になりました。それこそ見学です。見て学んだことを次の練習で意識して見るということを心がけました。

集団行動、寮生活、充実といった意味でIMGアカデミーはいいところだったと思います。たった一年でしたが、その一年間で作った友達は、テニスに限らず、ほかのスポーツの友達とも今でも親友で、みんな夢を持ってスポーツをしている貴重な友達です。

日本のトップの三人、内田海智(かいちくん)、中川直樹(なおき)、西岡良仁(よっしー)も写真にいます。

生活。学校と食事

学校は他の施設と比べて小さく、科目ごとに散らばった建物でした。今現在は食堂も校舎も寮も全て新しいのができ設備万全だそうですが、その頃はちょうどアセンダーホールという大きい寮が立ったばっかりでした。
授業はレベルもしっかりしていて、ちゃんとした高校同等でした。
僕はイギリスの高校を卒業せずアメリカに来たため、イギリスの試験を受けなければならず、学校と試験勉強の両立はすごい大変でした。イギリスの試験は普通の試験ではなく、かなり難しいもので、最後の1ヶ月は一日5時間くらい勉強する日もありました。普通はイギリス学校で学んで、そのあと試験を受けるのですが、僕は自分で学んで試験を受けました。

食事はすごい印象的でした。悪く言いたくないのですが、イギリスの寮の食事よりも美味しくなかったです。バイキング形式で栄養素全てが揃っているので、栄養バランスは良かったと思います。

生活面でもう一つ驚いたのは洗濯に毎回4ユーロかかることです。自分で洗濯機にいれて、そのあと乾燥機に入れるのに両方お金がかかりました。ただでさえ高額の学費を払ってるのに、ここまでお金とるのかと思いました。

セクュリティーはしっかりしており、外に出るのは許可が必要とされ、年齢で異なる門限もありました。 夕飯から寝る前の間に、勉強する時間もあり、メンターが見回りにきました。
週に数回、アカデミーのバスでモールに行く機会があり、夏はビーチに行くバスもありました。

結論

I MGアカデミーにいた一年はすごくいい経験になりました。
テニスを始めて最初の年だったのでテクニックはもちろん、沢山の面での上達が必須でしたが、それを考えるとI MGにいったのはベストな選択ではなかったと思いますが、全般的にすごく深く、ためになった一年でした。プロを見ていろんなことを学び、ほかのプレイヤーたちと一緒に練習し、うまくなり、自分の生活がテニス中心に変わった新たな人生の出発点となりました。
結論としては、上達だけを目的にするならIMGは最適な場所ではないですが、学校や生活いろんなことを考えると、若いうちに行ったら為になる場所だと思います。

ここまで読んでくださって本当にありがとうございます!
まだ僕の他の記事を読んでいらっしゃらない方は是非、読んでみてください!
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