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『響け!ユーフォニアム』~北宇治高校吹奏楽部 第6回定期演奏会~に寄せて

京アニが誇る吹奏楽アニメの決定版「響け!ユーフォニアム」の公式吹奏楽コンサートが4/3(日)京都、5/1(日)神奈川でそれぞれ行なわれます。

今回の見どころ

このコンサートは今回で第6回になるとのこと。今回のコンサートでは吹奏楽曲だけでなく、アニメの中で流れた「劇伴」も演奏されるほか、演者による朗読劇(しかも新規書き下ろしシナリオ!)が行なわれるそうだから、出演声優のファンの方も要注目ですね!

京都公演 2022年4月3日(日)
豊田萌絵(川島緑輝 役)/ 安済知佳(高坂麗奈 役)
/ 茅原実里(中世古香織 役)/ 山岡ゆり(吉川優子 役)

神奈川講演 2022年5月1日(日)
黒沢ともよ(黄前久美子 役)/ 朝井彩加(加藤葉月 役)
/ 豊田萌絵(川島緑輝 役)/ 安済知佳(高坂麗奈 役)

みのりん(茅原実里さん)4月3日に出るってよ
みのりん(茅原実里さん)4月3日に出るってよ!
みのりん(茅原実里さん)4月3日に出るってよ!!

大事なことなので3回言いました。みのりん…💛

コホン…。え~、そういうことなので皆様、吹奏楽好きでアニメも好きな方はチェックしておくと良いかもです。特に出演する声優さんの中でお気にの方がおられる方は前向きに参加考えてみては。今日(2022.3/30)の時点で「受付中」ってなってるので、チケットまだ取れそうですよ!

…と言ってるワタシですが、実は今回は不参加なのです。前回もみなみけのイベント行っちゃってるし、4/23(土)の「マジネタ2 ON LINE」も第1部~第2部フルで申し込むつもりだし、さすがにこれで京都まで行かせてくれってのはおうち的にちょっと…。というわけで、行かれる方は私の分も存分に楽しんできてくださいっ!私はこれ配信で見ようとか思っていたのですが、今回のは配信ないのだとか。うわーんっ!!

「響け!ユーフォニアム」とは

「響け!ユーフォニアム」とは、そのタイトルが示す通り吹奏楽をテーマとした物語です。原作は2013年に刊行された武田綾乃氏の小説で、2015年に京都アニメーションの手によってアニメ化されました。

北宇治高校吹奏楽部という実際の地名が盛り込まれたリアリティ(原作者の出身地が宇治市なのだとか)に加え、アニメで描かれた楽器の質感が素晴らしく、京アニの美術的な凄さをまざまざと感じさせられる作品。加えて劇中の人間関係や巻き起こるドラマも妙にリアリティがあり、私の知人の吹奏楽関係者いわく「吹奏楽部あるある、な出来事多い」と仰っておられたので、そういう意味では、本稿の冒頭に書いたように「吹奏楽アニメの決定版」と言って良い出来なのでしょう。

「決定版」とか言っちゃうとなんだか昭和っぽいなぁ、と思われる方もおられるかもしれませんが、いやでもこれね見たら分かるのですが、何と言うか勢いが何気に昭和のそれなんですよ。もうね、分かりやすい昭和のスポ根。顧問(後述)はスパルタだし、部員は辞めていくし、ソロ争いは起こるし、それを巡って部員内の諍いが勃発するし、ある登場人物は父親が顧問と旧知の仲だとかいう設定が後から出てくるし、しかもその子は顧問に恋愛感情があったりするし…。

ね?昭和でしょ?
よくこれを平成の時代にリリースしたなぁと思いますよ本当に。

そういう意味じゃこの作品、小さい頃はアニメ見てたけどいまはそんなに…という高年齢層の方こそむしろターゲットと言えるかもしれないです。

とは言え、吹奏楽をテーマにしたアニメ作品と言うのがもともとそんなにないので(私はこれ以外でパッと出てくるの「金色のコルダ」くらいです)、吹奏楽のアニメ見たい!となれば必然的にこれに手を出すことになるのかなと思います。迷っている方は実際に見てみてください。あり得ないくらいの楽器のクオリティに圧倒されますから。

私的感想~物語は好きですが、顧問の先生は…

こういうタイトルを書いちゃうと「ん!?chitoseArkは『響け!』あんまし好きじゃないのかな?」と思われてしまうかもしれませんが、そんなことはないです!物語は好き、だけど作品を覆っている部活の雰囲気はあんまし…てな感じかな。こういう言い方しちゃうのは私が体育会系特有の価値観大っ嫌いな人だからかというのもあるかもです。

吹奏楽部の高校生たちが織り成す青春群像劇。ときに甘酸っぱく、ときに危なっかしいほどに情熱を燃やし、本音をぶつけ合う部員たちの言動には終始ハラハラドキドキさせられっぱなし。それらの勢いが結実する合奏のシーンはアニメ好きとしてカタルシスを感じる瞬間です。

まぁだから、良いアニメなんですよ。
青春アニメの教科書と言っていいくらい、基本が押さえられています。

ただ私は、顧問のあいつがどうしても人間として許せないんですよ…。

滝昇(たきのぼる CV:櫻井孝宏)。

そもそもこの男が北宇治高校吹奏楽部に赴任してきて、部員たちにこう言うところからこの話は動き出すんですが…。

みなさんが全国を目指したいと決めたら、練習も厳しくなります。反対に楽しい思い出を作るだけで充分というなら、ハードな練習は必要ありません。私自身はどちらでもいいと考えていますので、自分たちの意思で決めてください。

「決めてください」って言ってるけどさ。

こう問われて「楽しい思い出を作るだけでいいです」ってここで言い切れる奴がどれだけいると思いますか?

そもそもわざわざ吹奏楽部に足を運んだ時点でそれなりには上達したいって意思はあるって前提なわけですし。そういう気持ちを逆手にとって、全国を目指すかそこを否定するか二者択一で選べって、これハッキリ言って悪質な誘導尋問以外の何物でもないですよね?

しかもこの場には中学時代に全国大会出場を逃して悔し涙を流してきたような奴まで来ているワケで(その子…高坂麗奈の父親と滝昇は旧知の仲)、もうそんな場が形成されている時点で彼女らに与えられた選択肢はひとつしかないも同然なのですよ。

こういうのを「生徒に決めさせたんだからフェアな先生」だとか本気で思っている方は、自分がいま従っている掟が本当に自分自身で意思決定した結果なのかを自問自答した方がいい。私だったらこういう奴にはたとえ独りでも絶対に抗ってやるけどな…。すみません話が逸れました。

ともあれ、「全国を目指す」って決めちゃったので、ここからはスパルタな部活生活が始まっちゃったワケです。

言いたいことはまだあります。

私的に最大の見せ場だと思っているシーン。京都府大会におけるトランペットのソロをどっちが吹くの争い~1年生なれどハイレベルな実力を持つ高坂麗奈(CV:安済知佳)か、これまでずっと練習を積み重ねてきた3年生の中世古香織(CV:茅原実里)か…。

伯仲する実力と思われる中、中世古に憧れる2年生の吉川優子(頭に大きなリボンを付けた先輩 CV:山岡ゆり)がなんとか中世古をソロに立たせようと策を弄するも決着はオーディションで付けることに。両者演奏の結果、圧倒的なクオリティを見せつけた高坂麗奈に対し中世古が身を引くことでこのソロ争いは決着します。

このときの中世古の潔さ、そして吉川の号泣…。見ていた私も泣きました。吉川のしたことは決して褒められたことじゃないけれど、これが真っ直ぐに人を想う気持ちなんだと。中世古は敗れたけど、自分のためにここまで心を尽くしてくれた仲間がいたことをこれから先も一生忘れないで生きていけるんだろうなって、そんな気持ちになりました。

(これ見たときはアニメは好きなれど声優にはさして興味なかったし、みのりんのこともあまり良く知らなかった私ですが、あとから「あの中世古先輩の役やってた人かっ!」ってなって胸ときめきました。みのりん…💛)

ただねぇ、そんとき滝昇がなんて言ったかっていうと…。

中世古さん、あなたがソロを吹きますか?

滝…。お前さ。

その答えを本人に言わせる?

中世古が「私は高坂さんに及ばない」って認めざるを得ないのを分かったうえであえて本人の口から敗北宣言させるって、それがどれだけ残酷なことかアンタ分かってんのかよ!!

お前、ここの部活の方針決めたときだってそうだったよな?

生徒になんでも選ばせる風な物言いするけどさ、もう既に決まってる結論をあえて相手に言わせて「私はアナタの言い分を尊重します」っていう態度を崩さないその卑劣さよ。

これまで現実でもドラマでもアニメでもいろんな先公見てきたけど、お前みたいな確信犯見たことねえよ!!


滝昇さん好きな方にはほんっとに申し訳ないんですが、これが私の奴に対する印象です。あ、言うまでもないけどフィクションって承知してるからね?声優の櫻井孝宏さん(通称たかぴろさん)はここまで私をムカつかせたっていうだけで私の中では神声優確定です。俳優でもさ「憎まれてこそ本望」っていうじゃない?そんな風に捉えていると思ってもらえたら幸いです。

でもよくいませんかこういう人。自分の中で結論は既に決めているのに、なにかと議論させて、最終的にみんながそれを選ばざるを得ないような空気を作り出し、「はい、みんなで決めましたね」みたいに持っていく奴。上に立つ者としてのみならず人間として最悪です。一番大嫌いです。自分がその場で偉くて、とりあえず自分の中で結論が出てるんだったら、私はこうするって開口一番そう言えよ!まずそこから議論始めろよ!っていつもそう思っています…。あ!いやいや具体的に誰がどうこうっていうの一切ないですからね!!ホントにです。この物語はフィクションであり、登場する団体や人物はすべて架空のものですからっ(笑)。

なんかオチがついたのでこのあたりで締めとしましょ。

「響フォ」良いアニメですよ。心が揺さぶられます。皆様もどうかぜひ。
そしてコンサート行かれる方は楽しんできてください~!!

音楽熱想でも本イベント紹介されました!

追記です!

2022年3月30日の「音楽熱想」(株式会社ハートカンパニーのvoicy放送)にて、後半の方で本コンサートのことが語られました。

この放送の中で、第1期の高坂vs中世古のソロ争いについて、これを音で明確に分からせるためにどのような苦心をしたかといったことが語られております。心情的には中世古に吹かせてあげたい…でも高坂の方が全然いいわーっていう、その空気感をどう演出するか…。これこそまさに斎藤社長がいつも仰っている「音楽についてのお困りごと」ですよね。どう演出したかについては、ぜひ放送を聴いてみてください。ハートカンパニーの「とあるプロジェクト」も私的には注目しています。

あとこれも放送で言っていたのですが、今回のコンサートの公式サイトでハートカンパニーが楽団レポートを書いているとのこと。斎藤社長いわく「楽団メンバーのことを知ったうえで聴くとより楽しい」(文意そんな感じ)ということなので、これも合わせてお伝えしておきますね。

ということで、重ねてになりますが皆様よろしければぜひ。

音楽熱想についての紹介はこちら。


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