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「筋肉はうそをつかない」

先日、上野の国立西洋美術館で開催中の「ルーベンス展」に行ってきました。

ルーベンスといえば、『フランダースの犬』でその名を見かけた程度の予備知識しかありません。ゆえに、これから書く感想には、あまり期待しないでください。(汗

ルーベンスは、17世紀前半に活躍した、バロック絵画界のドンみたいな存在だそうです。

バロック絵画はスケールが大きく、「豪華絢爛」という言葉がぴったりな画風が特徴ですが、ルーベンスの絵はまさにその王道だと思います。絵画自体も天井から床に届くほどの大きいものが多数あり、なかなかに見ごたえがありました。

しかし、もっとも私の目を引いたのは「筋肉の描写」です。まるで絵の中に生身の人間がいるかのようなリアルな描写で、妙に生々しく感じたのは気のせいでしょうか。

よく鍛えていると思われる人の筋肉は、生命力を感じさせる肉体美にあふれ、はた目から見て芸術的でした。

一方、あまり鍛えていない人や死人の筋肉は、まさに「筋肉を使っていませ~ん」という感じで美しくない。その落差がすごいんですよね。

おそらくそのような筋肉描写があるからこそ絵に命が吹き込まれ、スケール感のある絵となっているのでしょう。

しかし、そんなまともな感想が思い浮かんだのはついさっきの話。実は展示室で絵を眺めている間、私の脳裏に浮かんでいたのは、

「筋肉はうそをつかない」

という言葉だけでした。

その言葉が意味するところは、ズバリ「鍛えていないと体の線はどんどん緩んでいく」という現実。最近筋肉を甘やかして体型が崩れている自らの状況を眼前に突き付けられた形となり、芸術とは全く違う次元でいろいろと考えさせられました。

ただ、当時は「ふくよか=豊かさの象徴」だったのか、男女を問わず割と太めな体型の絵ばかりだったのがこれまた印象的。この時代に生きていれば、自分も標準~スリム体型で通ったな~などと、余計なことを考えてしまいました。そういう言い訳で自分を甘やかしてはいけませんね。はい。

以上、芸術性のかけらもない美術鑑賞記をお届けしました。ここまでお読みくださった方ありがとうございました。

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