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[コラム] 心臓病のある人の歯科治療について

息子 7才。下の前歯の変なところから歯が生えてきました。

ダウン症の息子は成長がゆっくりで、乳歯が生えるのも遅かったです。

で、いま大人の歯に生え変わる時期に突入しつつあるのですが、一向に生え変わる気配なし…とか思ってたら…。
前歯のだいぶ内側から歯が覗いているのを発見したのでした。

ここで問題。

息子は心室心房中隔欠損という状態で生まれてきました。
心臓の真ん中の壁の上下ともに穴が開いてたんですね。

そんで、生後6ヶ月の時にその穴を閉じる手術をしました。

心疾患のある体です。

そのような人が歯科治療をする際、血液中に入った細菌が心臓の中に入り込んで感染性心内膜炎という合併症を起こすことがあります。
※感染性心内膜炎の原因は歯の治療だけではないのですが…

これが恐ろしいことに、長期入院が必要になったり、手術が必要になったり、命に係わることになったりするのです。

なので、心疾患のある人は普通の歯医者さんでは治療してもらえないことが多いのです。

幸い、私の暮している地域には、そのような患者さんを専門に見てくれる歯医者さんがあって、心疾患のある息子も治療を受けることができています。

心疾患のあるお子さんの親御さんは説明を受けることなので、ご存じとは思いますが、そのような人が身近にいないとわからないことかもです。
息子が生まれるまでは、私も知りませんでした…。

その他、さまざまな事情で一般の歯医者さんで治療ができない人も受け入れてくれる場所があるはずです。
困ったら地域の行政に問い合せしてみるとよいです。

場所によっては遠くになってしまうこともあるかもですね。
訪問治療などもあるかもしれませんので、レッツ問い合わせです!

ちなみに息子の歯は、斜めに生えてしまってこのままでは乳歯が抜けないので、乳歯を抜くことになりました。
たぶんよくある治療なんだろうけど、歯科医と心臓の主治医が事前にやりとりしたり、当日は抗生剤を投与されたり、かなり大掛かりな雰囲気です。

息子にとっても私にとっても初めてのことなのでかなりドキドキです。

赤ちゃんのころの入院生活がフラッシュバックします。
心内膜炎で入院している子もいたんですよね。

医学が発達し秩序ある社会が維持されている場所に産まれて来たから生きている。
これがたった50年前でも生きてないかもしれない…と息子を通じて思うことが多々あるのです。

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