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私が母と縁を切るまでの道のり:3

道のり②の続きです。

そんな状態の中だけど、私は当時お付き合いしていた人と結婚する事になった。
でもいつも母のことが頭にあった。


私はこの人の面倒をこれからも見ていけなければならないのか?
正直、そんなことはしたくない。
母親に対する愛情ももう無ければ、この先一緒に生活をするのもごめんだ。

こんなことを書くと私ってすごく冷徹な人間みたいだけど。
でもさ、そう思っちゃうような子供時代だったわけよ。

私と彼は結婚式も挙げずに入籍だけした。
本当は彼は結婚式を挙げたかったのに、私のわがままで式を挙げなかった。
だって、私の結婚式に両親に来てほしく無かったんだ。
私の両親って私から見たら「負の遺産」

なんでこんな家庭に生まれてきちゃったんだろうな。

スピリチュアル業界ではよく子供は親を選んで生まれてくるって言われるけど、
もしそうなら、こんな両親を選んだ私はよっぽど変わってる。

私は結婚して今度こそ幸せになろうと思っていた。
やっと、自分が中心の家族が出来たんだから。
夫がいて、子供がいて…

でもそんな夢のような生活は長くは続かなかった。

結婚してからも、母のお金の面倒を度々見なければならなかった。
私が稼がなければ、この費用を準備出来ない。

そう思うと、いつまもでも働かなければならない。
子供ができたら、働けなくなる。
まさか、母親のお金の面倒を夫にまで迷惑をかけるわけにいかない。

いつもこのことが頭の中をぐるぐる回っていた。

でも、結局は子供を産むこともなく、
2013年、7年間の結婚生活を経て離婚した。
それが10年前、私が40歳のとき。

私は
「これからは自分の人生を生きよう」
と心に誓った。

もう、母に邪魔されたくない。
離婚の原因の大元は私が機能不全家族で育ったからだ。
ちゃんとした家庭で育ってれば、、、

私は離婚を機に母親とも縁を切る決断をした。

縁を切るのは簡単だ。
今まで出来ないって思っていたけど、
「縁を切る」って決心をすればいいだけ。
そして連絡を断つ。

私は離婚したことも母には伝えなかったし、
もちろん引越し先も知らせなかった。
ただ、電話番号は変えて無かったから、向こうから連絡を取ることはできる。
でも元々「お金」が必要な時ぐらいしか連絡をしてこないので、
その時までは電話はない。

そう思って離婚してから2ヶ月くらい経った頃、母親から電話がきた。

「お金送ってくれない?」

あー、電話来ちゃった。

でも私は離婚した時に、「縁を切る」って決めてたので、

「お金は送れない」と言った。

母:「1万円でもいいから」

私:「私もお金無いから、送れない」

母:「じゃあ、5千円だけ」

私:「無理」

母:「薬が買えないんだよ」

私:「無理」

母:「1円でもいいから」

私:「1円も無理、もう2度とお金は送らない」

そうはっきり言い放った。

「あっそ」そう言って母は電話を切った。

それから2度と電話は来なくなった。

初めて母への要求を断ったことのスッキリ感と、
本当にこんなことして良かったのか?って罪悪感で
心がぐちゃぐちゃになって、一人で泣いた。

でも、私の人生、もう母に振り回されたくない。
今度こそ、自分の人生を歩むんだ。

「お母さん、悪いけどもう縁切らせてもらうね」

何日かは、罪悪感もありながら過ごしてたけど、
そのうちそんな罪悪感はなくなり、
母のことを思い出さないようにした。

そんなこんなで過ごしているうちに、ドイツ行きを決め
2015年、ドイツへお引越し。

一人でのドイツ生活。
知り合いは仕事で知り合った数人だけ。

ドイツ語も英語もほとんど出来ない中、外国人とやり取りする日々。
日本と全く違う環境で生活している中、
もう離婚のことも、自分の両親のことも思い出す暇さえ無かった。

そしてあれから約10年、
今は自分らしい人生を生きることを目標にして毎日生きている。

これが私が母と縁を切るまでの道のり。

親と縁を切ることは悪いことではありません。

世の中に「親と縁を切るなんて悪い」っていう人がいるけど、
それはその人の考えで、誰かに押し付けるものでもはありません。

人は自分の意思があり、自由に生きていいんです。

もし、「あなたは間違ってる」って言われても、
「それはあなたの意見ですよね~」と笑いながら言ってみてください。

よく、「許しのワーク」とかあるけど、
辛いなら無理に許さななくてもいいんです。
心から許せるっって思えないのに一生懸命許そうと思っても、
辛くなるだけだから。

私はパーソナルコーチングを受けたことがきっかけで、
母に対する思いが変化しました。
これは元々は解決しようと思って無かったのですが、
結果的に、両親への思いが変化しました。(この話は別の機会に)

だから、自分にそのタイミングが来るまで、
親と縁を切ってもいいし、親を許さなくてもいいと私は思ってます。

親のことで悩んでいる人の役に立てればいいと思い、
自分の恥を晒してみました。



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