見出し画像

【後編】知財塾を利用してみて【キャリア座談会 バード国際特許事務所】

こちらの記事は「【前編】知財塾を利用してみて【キャリア座談会 バード国際特許事務所】」の後編になります。前編をまだお読みでない方はぜひ前編から読んでみてください!

【キャリア座談会とは】
知財業界におけるキャリアの話題を、カジュアルな座談会形式でお届けするシリーズです。
今回は、テキストのみでの公開となります。

【ゲスト】
小林 功 / バード国際特許事務所 所長弁理士
土橋なつき / バード国際特許事務所 事務員

事務員に広く知識をつけていってもらいたい理由

上:小林さん的には土橋さんだけではなく事務の方には広く知識をつけていってもらいたいと思っていますか?

小:そうですね。他の事務員には事務研修セミナーを受けてもらっています。
やっぱり知財業界は特殊なので専門用語が難しいようで、例えばこの請求書を作ってと言っても項目自体を理解できず作れない、という状況もやっぱり出てくるんです。
でもある程度知識があれば、過去の内容などを見て正しく費用項目を出せるようになります。
請求書をお願いする側も細かく指示しないのですが、前提を理解してくれていないと請求書なども作れないんですよ。

上:確かに、そのためには出願までのプロセスとしてどういうものがあって、どこに費用がかかって、というのがわからないといけないから、実務の大枠は理解していないと駄目ってことですもんね。

小:おっしゃる通りです。
意見書補正書出して審査官面接、ということもよくやるんですけど、実務の大枠を理解できないと項目が抜けてしまうなどのミスがあるので、審査官面接は中間の時にあるということを事務もわかっていないといけない。
お互いチェックしていくためには、お互いの業務を知らなきゃいけません。

逆に実務者にも事務のことを勉強してもらっています。
山梨に事務本部というのがあるんですけれど、実務者がそこで研修を受けることになっています。
実務者に事務がどういう仕事をしているのかや出願ソフトを使ってどう出願しているかを勉強してもらっていますね。
それによってこういう流れになるのだから、実務者はどのように事務に指示しないとミスが起こるのか、というのを理解してもらう狙いがあります。

上:確かに役割分担していても依頼する側、される側がお互いどういう仕事をしているか知った上でやり取りする方が効率や情報共有の仕方とかが変わっていきますよね。

小:本当にそうですね。

実務者と事務員のコミュニケーションについて

上:土橋さんから見ても、実際に実務をやられる方とのコミュニケーションが事務側のことをちゃんと理解してしてくれてるなとか、理解してくれた上で依頼してきてくれてるなと感じますか?

土:先生によって差がありますね。
理解してくれている先生は細かく指示を出してくれます。
そこでのやり取りがどの段階のどの項目に紐づいているのかっていうのを把握していないと分かりにくいので。
このやり取りが何に紐付いているのか、事務がそれを読み解くのにどれくらい時間がかかっているのかも実務をしてる方に分かってもらえれば、お互いより歩み寄りが出来るのかなと思いました。
先生たちのメインジョブは明細書を書くことなので、事務方としてもそこに専念をさせてあげたいと思っていて、フォローできる部分はやりたいと思っています。
でもコミュニケーションがあってのことなので、情報共有を行き届かせることが次の課題です。

AIの発展によって起こる変化の可能性

上:DX の文脈でも、実務者と事務員のコミュニケーションを楽にするようなソリューションがあり得るなと思いました。
業務フローが決まっていて、何をやったか何をやっていないかが明確になっていれば、コミュニケーションのミスで情報を落としたりしなくなりそうだな、と。

小:それは AI が得意なところなので、メールの内容を全部精査してこの項目がありますだったりこの項目がありませんなど羅列すればいいですよね。
今は結構事務の方もやりとりの履歴を追って仕事をしているので大変です。

上:今後の AI の発展で機械ができることは機械がやっていくだろう中で、事務の方も人間ができることに注力していけるし、スキルを身につけていくのかという話にも繋がりやすくなりそうですね。機械ができることは機械がやって、人間はいろんな選択肢を増やしていくというのが今後の未来としていいのかな、と思います。

小:そうですね。

座学では学べない内容が学べる知財塾

小:土橋さんには最近は調査も行ってもらっていますが、類似群コードとか専門用語がわかっているのですんなり入ってもらえました。

土:ベースがあるとやりやすさが全然違いますね。それに、純粋に楽しいです。

上:ゼミはハードですからね。あれを乗り切ってる時点で適正があるという。

土:第1回目で心が若干折れましたよ。
先生の手厚いフォローと後は私が特許事務所にいるので誰かしらに聞けるっていう環境だったのでなんとかなりました。

小:結構ハードル高いなあと聞いてて思いました。

上:レベルは初学者に合わせているんですけど、毎回課題をやらなきゃいけないし、どうしても専門的な部分は出てくるので、そこでハードに感じるという部分は出てくる中、土橋さんは全部の事例を乗り切ってこられたので。

小:素晴らしい。

土:あれは座学では学べないものなんだろうなと思って受けていました。
法律がどうというより、「実際にこういう実際の案件がありました、じゃあやってみましょう」という感じだったので、本当にすぐに即戦力になるような内容だったと思います。

上:ありがとうございます。

エンディング

上:最後にバードさんから宣伝などあればお願いします。

小:やっぱり知財塾を受けたか受けてないかの差は結構大きいなと感じてきました。他の所員で中間処理のゼミを受けた方がいたのですが、知財塾を受けて1、2か月くらいで目に見える形で変わり、劇的に反論内容が良くなってお客さんが喜ぶという事例が出てきました。

弊所に応募する時に知財塾のこれを受けましたよという証明書とか何かあればうちはそれをひとつの評価にします。
知財塾さんもそういう評価を何か出していただいて、成績表とかもあればうちは活用したいと思っています。皆さん是非受けていただけたらと思います。

上:ありがとうございます。

それでは、座談会終わります。小林さん、土橋さんありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?