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ステファニア・エレクタ 栽培記録

部屋の中に植物を増やしている。
自分で言うのも悲しいが、ものすごく植物の世話が苦手だった。なんど枯らしてしまったか数えきれないけれど、ここ数年で「植物の世話って思ったほど気張ってやるものじゃないんだな」ということがわかってきた。
どうやら愛情過多で世話をしすぎて、ダメにしていたらしい。反省。
最近はいろんな種類のものを枯らさずに楽しめるようになってきたので、私は部屋の中を植物園のようにしたいと目論んでいる。


この記事では、今一番成長具合が楽しいステファニア・エレクタという、少し珍しい植物のことを記録していきたい。
始めるにあたって育成している方のネットで読める記録を拝見して勉強したのだけど、皆さん育て方がまちまちなのである。(おそらく私と違い、みなさん植物のお世話上級者の方たちだから)
うまくいくかわからないけど、わたしのステファニア・エレクタの経過と世話をメモしていこうと思う。


エレクタをお迎えして調べている最中にこちらにたどり着いた方の、すこしでも参考になれば。あとはこの可愛すぎる植物を布教していきたいという目的もある。
しかし私自身は植物初心者マークなので、何卒。




私がこの植物とお店に一目惚れをした、
solxsolさんの、ステファニアピエレイのページより。

(※  残念ながらここでは当時売り切れていたので、
別のお店で購入。そこでは「エレクタ」の名で
売られていたため、記録にもエレクタと記します)


なんだこのすっごい可愛いくて面白いだけで、自然界じゃあんまり機能性がなさそうなフォルムは。

そう思わないだろうか。思わないか。私は思いました。
なんて面白さに全振りしてる植物だろうって。
後に、「すごく機能性が低そうな長くて細すぎる茎は、じつはすごい丈夫」だということが分かる。こんなに面白いのに可愛くて、繊細に見えて剛健で、不思議な生態をしているのに手がかからない。いいギャップばかりの植物なのである。本記事でその良さが伝わることを祈る…


ステファニア・エレクタ
(ツヅラフジ科・ステファニア属)

ツツラフジ科は熱帯にのみ分布していて、日本がその分布域の北限にあたる。日本では「ハスノカズラ」という種があるが、日本の中でも本州西部〜琉球列島までと、暖かい地域にしか自生していない。

「ステファニア」はギリシャ語で"冠"の意。雄蕊の葯が冠のように見えることから命名されている。

育成の記事や商品の説明などによっては、ステファニア・エレクタのほかにステファニア・ピエレイという名で書かれているものもあるけれど(先述のsolxsolさんもそう)、どちらも同じものなのだそう。
古くはすべてエレクタ("直立"の意)と呼ばれていたが、近年になるとピエレイと呼ばれ出したらしい。なぜなのかは語源含めて分からなかった。



R5年5月14日  購入

ショップの中で一番小さなサイズの芋を購入。
直径3センチ内くらいの大きさ。
ごろっと、このまま小さな段ボールに入っていて少し笑う。
芋だ……想像の10倍くらいただの芋だ。



5月16日 鉢へおひっこし

観葉植物用の土を鉢に入れて、その上にぽんと置く。
1/3が土に埋もれるくらい、少しだけ沈める。
この時、「おへそを上にする」のが大切なのだけど、
この写真の右の子は置き方を失敗している。


何もかも手探りなのだけど、取り扱っているショップではどれも“発芽後のこと”しか書かれていない。
“発芽前・発根前“のことを書いてらっしゃる方はとっても少ないのだけど、書いていらっしゃる方のお話を読んでも「断水管理をする」「腰水管理をする」…人によって、両極端な管理法が書かれていてとっても悩む。

私は、「3日に一度、土を湿らせる(芋が腐ると困るので芋には極力水をかけない)」という方法を選んでみた。

暖かい場所を好むエレクタ。私の地域は遅くまで涼しいので、なかなかこの状態から変化がなくてドキドキする。でも、とりあえず方法を変えずに管理。


5月29日


おへそから、白い粒みたいなものが出てきた!
根っこ…?下向きにしたほうがいい?とも思ったが、
これが「芽」らしい。


この時期から、「霧吹きで新芽のあたりを湿らせる」のと、
土が完全に乾いて3日ほど経ってからしっかり土を濡らす」管理に少し変更。
置き場所は「まあまあ陽は入るけど南向きじゃ無い窓」に置いていた。
そのように書いてあるページが多かったからそうしていたけれど、
これは、初めから南向きの陽のよく当たる窓にしておけばよかったなあと思う

(なおここで、可愛すぎて名前をつける)



6月2日

芽が緑色になってきた!
カサカサで萎びていた様子だった芋も、
ぷっくりまあるくなった印象。


ちゃんと芽が出て一安心!!管理はこのまま。
6月がかなり涼しく陽も弱かったので、この状態も長かった。
なお、この時点でまだ根は出ていない。



6月23日

小さなアスパラみたいに縦に伸びてきた。
1.5センチくらい。可愛い。
脇芽のように見えるものがいくつもついているけど、ここは全く伸びない。
とにかく縦に伸びる。


ここまですごく長かったし、この先も長かった…
6月末ごろお気に入りの器におひっこししたついでに、「いちばん陽の当たる暖かい窓」の近くにおいたら、ここからぐんぐん伸びていくことになる。


7月13日

6センチくらい!
撮影場所は同じだけど、管理している場所を明るくて暖かい場所に変えた。
葉っぱはまだ見えない。


この頃の管理も同じ。土が乾いて3日経ったら、この小さなカップで言う1/3位のお水をあげる。

※もう一つの芋は発芽後に友人宅へお嫁に行ったのだけど、8月9日現在、まだこの茎と同じ状態。小さな葉も見えるけどほとんど大きくなっていない。
おそらくあまり陽の入らない室内で管理しているためと思われる。
なのでよく陽の当たる窓際で、積極的に陽に当てるべきなんじゃないかと私は感じた。
(これは日陰で管理するべきと書いてらっしゃる方もいるので個体によるのかも)



7月17日

日に日に伸びて、10センチくらい。
とにかく毎日ぐんぐん伸びて楽しい。
明るくないと無駄に茎がニョキニョキと
長くなってしまうと、ショップに書かれていた。
初めて小さな葉っぱ確認!2ミリくらい。
放射状の葉脈がもう見える、透き通っていて可愛い…


写真を取り忘れてしまったのだけど、ようやくこの時点で根が出ていることに気が付く。白くてながいヒゲみたいな根だった。



7月19日

毎日とても暑くてよく伸びる。15センチくらい。
葉っぱもとても大きくなってきた。5ミリくらい。


「ステファニア」の仲間はハート型の葉をつけるものが多いけど、エレクタはまんまるくて蓮みたいな形の葉。しかも葉のつき方は個体それぞれで、どんなフォルムになるかは分からない。
どんな葉のつき方をするかなあ。楽しみ。

(さっきから登場するガサガサの人差し指で、お目汚ししたことをお詫びしたい。ズボラなのでシール剥がし剤を手袋せずに使用して、こうなったのである)



7月22日

18センチくらい。
今まで先が尖っていた葉が、
まあるく、厚く、色も濃くなる。
かわいい…
そして1番上にあった脇芽が、大きくなってきた。


管理は相変わらず。暑くて土はすぐに乾くけど、乾き切って3日経ってから、お水。よく西日の当たる窓際で。




7月24日

ぴかぴか。
可憐すぎる。
太陽が好きなんだなとよくわかる、
少し器を回しておくと
少し目を離した間にちゃんと窓の方を葉が向いている。



7月27日

遠目に見るときの姿が、たまらない。
葉が大きくなってくる頃、
にょろにょろと曲がっていた茎は
しゅんと真っ直ぐに伸びる。
こんなに大きくなった。
まんまる!



8月9日

にょん!
アンテナみたい。


そして現在。
二個めに出て来た葉っぱも、初めの葉と
同じ大きさになった。
茎は真っ直ぐで、先にふたつのまんまるい葉。
バランスが良いようなアンバランスなような、
不思議な魅力たっぷりのフォルムに。


△△△


本当に本当にかわいい植物。
ほとんど手がかからないのに、観察するのがとても楽しくてずっと近くにいたくなるような子である。


暖かくなれば茎が伸び出してあっという間に育つけど、秋までこのかわいい葉が出てくるのを楽しめるそう。そして冬に枯れ始めるので、茎を根元の方で切ってから、また芋を管理。初夏にまた芽を出す。
と言うのを繰り返して、少しずつ芋自体が大きくなってくる…という不思議な生態らしい。


あんまり上手に植物管理できない方(私がそう)にも、すごくお勧めできるなと思う。
もちろん上級者の方にも。こんなフォルムの観葉植物はあまりないと思うし、小さいのにとっても存在感があって、部屋の良いアクセントになる。
この個性をいかせる器を探すのも、楽しめるんじゃないかな。




冬になったら、また追記していこうと思う。
初心者の栽培記録を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

あーかわいい(毎日そればっかり言ってる)



※追記
10月20日

いちばん最初の葉が黄色くくすんで、
枝の根元がぽきりとお辞儀。


いよいよ今年の営業終了が近いらしい。


10月27日

最初の葉はかりかりになって脱落。
ほかの2枚もお辞儀をしながら枯れた
根本でちょきん。


楽しい夏をありがとう。
わたしの住む地域は冬が厳しくて雪もたくさん積もるし、
家の中は蓄熱機やエアコンでかりかりに乾いているから、どう保管するのが良いか悩む…
正しい状態で冬を越してあげられますように。


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