ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界

予告編はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=ELcX7k-qo18

感動映画のような印象を受ける予告編ですが、実際はもっと淡々としています。1960年代のロンドン。主人公の少女を演じるのはエル・ファニング。親友との時間を大切にすごしながらも、核兵器によって世界がほろぶ危機にあることを心配しています。世界を救わなければいけない、という想いのもとに反戦運動に参加したりもする。
思春期の少女が不安定な心を持って、それでも必死にいきていく。この感覚をエル・ファニングは絶妙に表現しています。
本作はかなり渋い作品と言えましょう。物語の起伏はあるのですが、それほどわかりやすくもない。繊細な演技を堪能できるのが、魅力だと思います。
カメラが好きな方はご存じかもしれませんが、AGFAというドイツ製のフィルムがありました。本作を観ていて、私はそのフィルムで撮影した色を思い出しました。私のイメージだけかもしれないのですが、センチメンタルではない、しかし、どこか懐かしさのある色合いです。
誰でも楽しめる作品ではない、退屈に感じる人も多いと思います。ただし、繊細な映画を観たい人にはおすすめです。

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