1/15。ガン患者になりました。
「左乳房のかなり進行したガン」
もう手術も不可能。
どこかでわかってはいたからそっか、やっぱりそうだよなって。

それでも目の前に写し出されるエコー画面と先生の「かなり進行したガン」「転移」という言葉を他人事のように聞いた。
だからきっとすごく冷静に見えたとおもう。

腫瘍マーカーを調べるというので、採血。
看護師さんが「ここはね、乳腺だけをやってるから一日に何人も見つかるの。今日来てよかったよ。あとは治療していくだけだからね。とにかくごはんいっぱい食べて」と言ってくれた。
それには少し涙が出た。

会計待ちの間に夫にメール。
できるだけ簡潔に書こうとして
「会計まちです
かなり進行したガンとのことでした。
ごめんね」
と入れた。
ただただごめんね。それだけ。もうごめんねでしかない。

すぐに既読がついて
「仕方ないよ
これからのことを考えましょう」
「支えるからゆっくりしてね」

ああ。わたし。
やっぱりガンなんだ。
もう終わりが近いみたいだ。
もう少しラウールをみていたかったのにな。
彼がイケおじになるのはもうみられないんだ。

会計を終えて外に出ると、夕方のひかりがきれいだった。
きれいできれいで涙が出た。
とびきり晴れている日でよかった。