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発掘(Mining)と耕作(Cultivating)を一致させる

独自通貨を発行しているコミュニティでは、その通貨をもらうアクションのことを「マイニング」といいます。

マイニングは"発掘"を意味していて、もともとはビットコインなどの仮想通貨を得るために行う計算を意味する言葉でもありました。

※仮想通貨ではマイニングによってブロックが生成され、ブロックチェーンとしての機能が成立しています。だから、その貢献のリワードとして仮想通貨が得られる仕組みになっているのです。

今回はコミュニティ通貨のマイニングをどう設計するべきか、コミュニティデザインの観点で考えてみたいと思います。


コミュニティ通貨の発掘(Mining)

コミュニティ通貨におけるマイニングには様々なパターンがありますが、大きな傾向として、コミュニティが「いいね!」と思っている行動がマイニングと見なされることが多いようです。

例えば、

・誰よりも先に行動する
・なにかに挑戦して失敗する
・メンバーの役に立つことをする

などなどです。

ちなみに議論メシでは、議論をするための「テーマ提供」「イベント開催」に対してコミュニティ通貨であるGRN(ギロン)が付与されます。問いを立てること、議論の場を開くことを良しとしているコミュニティなわけです。

行動をしてコミュニティ通貨をマイニングしたメンバーはどう感じるでしょうか?それは純粋に面白いですし、コミュニティへの貢献が認められたと感じられるかもしれません。逆に「コミュニティ通貨のためにやったんじゃない」と感じる人もいるでしょう。

コミュニティデザインには、こうしたコミュニティ通貨の設計も含まれます。設計次第でメンバーが取る行動の傾向も変わっててくるからです。

そのため、コミュニティ通貨の設計は文化の醸成に大きく影響を与えます。なんでもかんでもマイニングと見なすべきではありません。

ここで、少し文化について考えてみたいと思います。

コミュニティ通貨は「マイニング(Mining)」されるものでした。では、それによって影響を受ける文化のほうには、どんな「動詞+ing」が当てはまるでしょうか?


コミュニティ文化の耕作(Cultivating)

今では「文化」を意味するCultureは、「耕す」を意味するCultivateと同じ語源を持っています。確かに綴りも似ています。

土を耕すのと同じように、コミュニティ文化も耕すもの。だから、通貨がMiningされるなら、文化はCultivatingされるものとも言える。

そして、先ほど書いたようにMiningは文化に影響を与えるので、

Mining = Cultivating

だとも言えるでしょう。

※少し控えめに言えば Mining ⊆ Cultivating でしょうか

おわりに

そういえば、採掘も耕作も、イメージされる原始的な動作は似ています。そして実際、コミュニティにおいて通貨のMiningと文化のCultivatingは切っても切れない関係なのです。

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