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また高松へ。2023年12月

高松は恐らく過去5回は来ている。最初は2010年に寝台特急「サンライズ瀬戸」で朝にうどんを食べるという動機で乗ったら、瀬戸大橋から朝日に照らされた瀬戸内海にいたく感動し、それ以来何度か乗って高松に行っている。
朝のうどんはもちろんいい。アーケードの商店街が長く何本もあり、民藝ショップもあり、丹下健三の県庁、銅版が美しい114銀行など建築物もよい。昨年は「船の体育館」も見に行った。程よく都会なのだが人がそこまで慌ただしくしていないのもよい。

2022年12月に行った 船の体育館


寝台特急で朝に到着してから昼には愛媛に移動したり岡山に戻ったりしていたので、泊まって滞在したのは2020年が初めてだった。
その時にうどん屋以外にも食事が充実した個性的な喫茶店が多いこと、キャラクターことちゃんもかわいい地元鉄道「ことでん」、他にもすてきな建物があること、島にも行けるし海はきれいで、ガラスの灯台も夕暮れ時にいいし、さらに気に入った。

今回はサンライズ瀬戸が年末で満席だったので、岡山からマリンライナーに乗って到着したのは昼過ぎだった。男木島あたりに行こうかちょっと考えたが、今回はまだ行っていない「屋島」にしようと思いついた。ちょうどいい電車があるので琴電に乗って屋島に向かった。
屋島は高松築港から見ると東側にある台形の山で、屋島の戦いという古戦場でもある。琴電屋島に着き、山頂まで行くバスに乗り換えて思ったよりも急な坂道を10分程度でバスは駆け上がり山頂へついた。山頂には平地が広がり、山頂という感じがない。

高松港から見る屋島(2022年)
台地に見える。


昼を食べていなかったので売店みたいなお店でうどんを食べ、寺など周囲を見てから帰りの一番早いバスの時間を逆算すると、遊歩道を通って北端の遊鶴亭まで行って戻って来れるか微妙だった。

行き交う人などいない平日午後

遊鶴亭 | 屋島観光 | 香川県高松市「屋島」の公式観光情報サイト - all YASHIMA<オール屋島>

Googleマップで位置関係を見つつ千間堂跡先まで走るように進んだが、ここまでにかかった時間を逆算すると帰ったほうがいいなと思い引き返すことにした。ほぼ平坦でアップダウンは少ないのだが、「ここからバス停は何分ぐらい」「この先は何メートルで歩いて何分」といった周囲の情報や歩行ルートの表示が欲しかったわね。。。帰り時間が気になるので歩き所要時間の目安の記載は欲しいのよ。というかこの山頂が広すぎなのだと改めて気がついた。市内から見たまんまだ、山頂と思えないほどに広い。
日が暮れた後、山頂で長い時間1人バスを待つのはイヤなので、きっちり時間通りにバス停に到着し、乗車は間に合った。

途中の展望台から東方向の眺め。

琴電で高松築港へ戻る頃には日没の時間帯だった。東京あたりが16時半に暗くなってしまう冬至の頃でも西日本は17時ごろまで明るく、なんだか得したような気持ちになれる。
高松港のガラスの燈台へ歩いて行く。週末なら釣りやジョギング、お散歩の人が多かったりする場所だが、平日で強風で微妙な小雨で人は少なく、日没の空も曇って特別なものではない。でも島の灯台にライトがつき島が暗くなっていき、小豆島に向かうフェリーが煌々と光を発して華やかになる。そんな海をぼんやり見るのが好きだ。とはいえ体は冷えてしまった。

平日のせいか人がいない。そして寒い。
瀬戸内海も暮れていく午後5時
日没で光が灯る。フェリーが明るく光る。


寒いので暗い道を銭湯へ歩いて行ったらめっちゃ湯が熱かった。ここは刺青OKらしく男湯ではヤンチャぽい青年の声がしていたが、熱いせいか長居する人は少ないようだった。
夜の商店街を歩いていたら「うどん行くか?」っていうサラリーマン同士の会話を聞いたので、高松に来た感じがして満足。ビジネスホテルでのびのびくつろいで寝た

クリスマスでしたね。
アーケード街が広くて長い高松。そして琴電が走る。

翌朝。高松といえば朝ごはんはうどんなので「さか枝」でかけうどんを食べる。今回こそ高松名所である栗林公園へ行くことにした。栗林とはリツリンと読む、というのを最近やっと覚えた。
この栗林公園、想像の5倍ぐらいの規模だった。

りつりん、と読みます
広すぎる
殿の遊び方がひどい。
讃岐民藝館には大きな瓦の椅子があり、これは喫茶店「城の眼」の壁にあるやつと同じでは?

また自転車を漕いで今度は喫茶店。四国は喫茶店が多くて内装がそれぞれ特徴があり、食事もできる(が、今回はコーヒーだけ)。前回も行った「城の眼」へ。今回は多くお客さんがいらしゃって石のスピーカーからの音楽はあまり聞こえなかったが、再訪できて良かった。

中は撮影は禁止らしいので是非お立ち寄りいただくのがよろしいかと。


高松三越の地下でお土産のオリーブや練り物を買って、最後はいつも立ち寄る「民藝福田」さんへ。お安い日常使いの品揃えもあるし、民藝で知られたところの品もある。今回はこのまま帰るのでぐい呑と大きめの皿を買った。(旅を続ける場合、小さいものしか買えないので)

三越のすぐ近くです。カレンダーもいいです。


知らないところを回る旅もいいのだが、最近は何度も来て馴染み感が増える街への旅行もまた楽しいと思っている。それは若い時にはわからなかった感覚なのだが、急いでも全部を見れるわけじゃないので気に入って次にまたこようと思える旅でもいいんじゃないかなと考えている。

とはいえ次回の高松では、次こそ、次回こそ「仏生山温泉」と「イサムノグチ庭園美術館(予約制)」に行かねば。

2023年12月

追記
高松の繁華街はいわゆる風俗店を繁華街に見かけないのが気になっていた。妙にクリーンなのだ。都市の繁華街にありがちなあの手の看板や光や客引きがないのが不思議ではあった。松山では客引きだけでなく立ちんぼのおばさんについてこられたりしたのだが(私はおばさんなので申し訳ない)。
今回昼間に自転車で北浜を走っていてようやく気がついたのは、市内の城東町という海に半島のように突き出した過去遊郭があった場所だけが県内唯一、風営法で店舗型の営業が認められている場所ということ。北浜から眺めてようやく理解した。県全体で制限されている岡山から越境してくると聞いたことはあったが、ここかぁ〜と。どうでもいい追記でした。

高松のお気に入り

銅板の壁が美しい銀行本店
高松城
香川県庁舎は丹下健三設計、ロビーは猪熊弦一郎。

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