『代表的日本人』から読み盗った3つのこと
みなさん、こんにちは。
今回は星野リゾートの教科書のひとつである『代表的日本人』)から読み盗りました。(「能動的な読書」を目指しておりますので、「読み盗(と)る」というアグレッシブな言葉を使わせてもらっています。
言わずと知れた本ですが、無礼承知で本書の概要と読み盗った3つのことを書いてみます。
本書の概要
著者の内村鑑三が、五人の日本人の生涯とその凄みをつづっています。タイトル「代表的日本人」のとおり、日本代表メンバーが紹介されています。ガチ侍JAPANのメンバーは、
◇西郷隆盛
(明治維新を実現させた日本の代表的リーダー)
◇上杉鷹山
(「成らぬは人の成さぬなりけり」で有名な江戸時代の名君)
◇二宮尊徳
(学びを重ねることで600以上の農村を救った革命家)
◇中江藤樹
(行動で道徳を示し続けた近江の陽明学者)
◇日蓮
(法華経を全力で貫いた鎌倉時代のお坊さん)
の五人です。全員例外なく凄まじい生涯を送られていて、偉人らしさを感じました。
では、『代表的日本人』から読み盗った3つのことを書いていきます。
まず1つ目は、
① 日本人は日本語を話す
ということです。
「日本人が日本語を話すなんて当たり前じゃん。」
読む前の自分はそう言うと思います。
ただ、「頭で分かっていても心や腹で分かっていないこと」が、結構あります。(もちろん個人的な意見です。)この本を読んで、「自分って日本語使ってるから日本人なんだ。」という素朴な答えが見つかりました。
著者の内村鑑三は-『日本及び日本人』序文-でこう述べています。
自分のことを世界に言い表すにあたり「外国語」を用いなくてはならない立場は、当然栄誉なことではありません。なぜなら、それにより自国語が通用する世界の「狭さ」を認める結果になるからであります。
「代表的日本人」という本は「Japan and the Japanese」という英語圏向けて書かれた本の再版です。
国同士の戦争が勃発する中で、この本を書いた内村鑑三氏。時代を超えて、偉人がこの本に綴った思いが伝わってきます。
続いて2つ目は、
② 伝統宗教の根底は共通する
ということです。
西郷隆盛は禅宗に傾倒、中江藤樹は陽明学者、日蓮は日蓮宗の開祖です。キリスト教に精通していた内村鑑三が宗教の垣根を越えてこれらの人物を紹介しています。多くの宗教、特に伝統宗教にはいくつも共通しているところがあると感じました。
印象的な文を引用します。
私は宗教とはなにかをキリスト教の宣教師より学んだのではありませんでした。その前に日蓮、法然、蓮如など、敬虔にして尊敬すべき人々が、私の祖先と私とに、宗教の真髄を教えてくれていたのであります。
日本人は元来、神道という土着宗教を持ち、その後仏教が伝来します。
そして現在、冠婚葬祭をはじめ、初詣・イースター・ハロウィン・除夜の鐘など多種多様な宗教行事が混在しています。受け入れる・拒絶しない・和える、そんなところに日本人の性質があるのかもしれないと思いました。
最後に3つ目は、
③ 記録が記憶になり歴史になる
ということです。
要するに「アウトプットしてなんぼ」ってことが言いたいです。
代表的日本人という書物は、内村鑑三という人物の記憶を記録しています。その結果、5人の人物が後世へと伝えられ歴史になっています。
そして、著者の記憶をつくったのは、書物(記録)と周囲の人たちの記憶だと思います。言うまでもなく、その周囲の人たちの記憶をつくったのは、書物(記録)とそのまた周囲の人たちの記憶だと思います。
文字がなければ歴史がないとは思いませんが、自分の歴史をつくるためにも、こうして文字におこす(アウトプット)というのは大切だと感じます。
アウトプットに関して、サラタメさんの動画で締めさせていただきます。『アウトプット大全』についてわかりやすく解説されています。
まとめ
『代表的日本人』から読み盗った3つのこと
① 日本人は日本語を話すこと
② 伝統宗教の根底は共通すること
③ 記録が記憶になり歴史になること
次回は『グロービスMBAマーケティング』(グロービス経営大学院 編著) から読み盗ってみます。
最後までお付き合いいただいて
ありがとうございました。
では、またです。
貴重なお時間をありがとうございます。よき時間となりますように。