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チャールトン・アスレティックの現状

暫く更新が滞っておりましたが、今回の一件に居ても立ってもいられず、1人でも多くの方にチャールトンの中で起こっていることについて知ってもらいたい、という思いで拙い文章ながらnoteを書くことにしました。

前政権・ローランドの悪政

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2014年1月3日

ベルギーのビジネスマン、ローランド・デュシャトレ氏がクラブをテイクオーバー。

ベルギー国内で様々なビジネスを成功させた富豪で、国内の名門スタンダール・リエージュのオーナーを務めているということもあり、当初はサポーターも彼に期待を寄せていました。ところが...

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投資を全くしてくれない!

補強選手のほとんどはローランドの所有するスタンダール・リエージュや、ウーイペシュト(ハンガリー)からのローン、もしくはそれらのクラブを放出された選手をフリートランスファーで獲得するのみ。

いわばチャールトンを自らの所有するスタンダール・リエージュやウーイペシュトの傘下クラブ化しようとしていたのです。

"Give us back our home"

そんなローランドにファンの怒りは高まり、一部の過激なファンはローランドと共にクラブの運営に関わるCEOのカトリエン・メール氏の両親のもとを訪れ、脅迫めいた書面を手渡しするなどの行動に出ます。

そうした行動に対し、ローランドはシーズンチケット購入者"全員"に対して「行動誓約書」へのサインを求め、ソーシャルメディアへの投稿を制限するなどの処置に出ました。

これが結果的にファンの神経を逆撫で...

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ローランドとカトリエンの独裁じみた処置に対する抗議として北朝鮮の国旗を掲げたり...

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試合中に豚のおもちゃが投げ込まれたりと

サポーターとローランドの間の関係は修復不可能な状態に。

ホワイトナイトの到来?

そんな中、断固としてクラブを売却しなかったローランドですが、2019年11月辺りから「クラブの売却を検討している」と各紙が報じ始めます。

そして2020年1月3日...

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イースト・ストリート・インヴェストメント(ESI)がローランドから1ポンドでクラブを購入し、ターヌーン・二メル氏がオーナー、マット・サウスオール氏がクラブの会長にそれぞれ就任。

ファンも「ローランドの手からクラブを救うホワイトナイト(救済会社)が現れた」と喜びました。

しかし...

ファンを失望させる"詐欺"

前半戦はけが人続出で選手層の薄さを露呈し、後半戦に向けて補強を必要していたチャールトン。

サウスオールは

「(ローンバックでチェルシーに帰った)コナー・ギャラガーの後釜としてマーカス・マディソンの獲得に動きたい。出来ればもう1人信頼のおけるストライカーも獲得したい。」

と発言していたものの、この発言は完全な嘘であったと後に判明します。

なんと、ESIはEFL側の求めるオーナー適正審査を通過しておらず(4/21現在まで)、EFLによって"移籍取引が禁止されていた"にも関わらずサウスオールはファンを騙し続けていたのです。

二メルvsサウスオール、お家騒動勃発

そして先月10日、サウスオールによって二メルが強制的に辞任させられるという事件が起きます。

ファンも突然に事態に何が起きたか理解が追いつかなかったものの、二メルが自身のInstagramで「サウスオールは私が提供したお金を横領し、私的に使用している」と告発したことが発端だと判明し、ファンは怒り心頭。

そしてサウスオールとジョナサン・ヘラーは理事会から去り、一応は二メルの勝利という形で終わったものの、サウスオールは自身のTwitterでは「私は今でもこのクラブの会長である」と言い張るなど現在に至るまで収束していません。

オーナー適正審査

現在チャールトンの(暫定)トップである二メルは、未だにEFLに財源の証明を提出することが出来ておらず、このままではクラブの存続も危ういのでは...とも噂されています。

私個人の意見ではあるのですが、この件で私はEFLに憤りを感じました。今シーズン始めにイングランド・リーグ1のベリーFCが破産し、クラブが消滅した際に、

フットボールリーグ移籍情報さんのブログを読んませていただいたのですが、この記事の中にオーナー適正審査について触れられており

悪名高きショーン・ハーヴィーの退任後、新CEOが決まるまでの暫定責任者として業務を行っているデビー・ジェヴァンズは、今回のベリーとボルトンの件を受け、適性検査のシステムを見直すと約束している。現在のオーナーズ&ダイレクターズテストは事実上過去に有罪判決を受けた人物しか弾くことができず、その結果として、デイルやブラックプールのオイストンファミリーのようなオーナーが誕生してしまった。適用範囲の拡大については、リーグ内で昨年夏に合意しているものの、実効には未だ至っていない。

引用元
https://japanesethe72.blogspot.com/2019/08/28Bury.html?m=1

適正審査についての見直しを図っている、と約束したものの、現在に至るまで何の対策もされていない。ベリーFCという125年の歴史があるクラブがオーナーによって潰されたという事実が既にあるにも関わらず、その犠牲から何も生かされていないというのがとても悲しくなります。

EFLには早急なオーナー適正審査のルール改革を求めたい。そして、これ以上尊いクラブの歴史が閉ざされないよう、やはりファンは声を上げ続けるしかない。

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