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twitterとセールストークの相性が悪い3つの理由

「SNS起業」・「SNSで稼ぐ」という言葉を聞いても、とくに何も違和感を感じない時代になりました。それくらい、SNSが稼ぐツールとしてメジャー化したのだと感じます。

ただ、SNS単体(とくにtwitter)でお金を稼ごうとする行為は基本的にOUTです。

要は、「セールストークをtwitterでするな」ということ。

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上記のようなセールストークをしていると、そのtwitter垢は持続可能的でなくなります。。その理由について今日は書いていきます。

視点は大きく3つです。

ー場の視点(媒体特性)
ー人の気持ち視点(twitterへのニーズ)
ー拡散というSNS特性

この3つの視点から、twitterと商売の相性の悪さを見ていきます。

人は「何を目的」にtwitterランドを歩いているのか?

人はtwitterランドに有益な情報(それか面白い話)を求めて訪れます。アたたり前ですが、求めていない情報をぶつけられると、人は不快感を感じます。

就活の面接、上司・部下、カップルでのやりとりでも、質問の答えになっていない返事が帰ってきたら、イラっとしますよね? あれは、求めていたモノと違うボールが返ってきたから起こる現象です。

セールストーク自体が悪いわけではありません。twitter上でセールストークをすることが悪手なんです。

たとえば、街の八百屋さん。

「ハイ、奥さん!今日は白菜が安いよ!1個120円だよ~!」

って言われても、まったく違和感を感じませんよね。

それは、八百屋が野菜を売る場であり、八百屋に行く人は、セールストーク(割安なモノ)を求めている人たちだからです。

これは、ネットでも同じです。

セールストークをしてもまったく嫌悪感を抱かれない場があります。



それは、、、、、、



楽天市場です。

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この商品売れてますよ!

のような言葉をどれだけ使っても、まったく違和感を持たないどころか、ユーザーからは好意的な印象を持たれます。

それは、ユーザーが本質的に楽天市場を「お金を払ってモノを買う場」だと認識しており、買い物を目的に楽天に訪れているからです。

一方で、SNSを見てみるとどうでしょうか。

-twitterは有益な情報を見つける場所
-Facebookは友人の近況を知る場所
-Instagramは、あこがれの世界観を見て楽しむ場所

どのSNSも、目的はモノを買うことではなく、何か情報を見つけることなんですね。そこにセールストークのボールをぶつけられると、なかなか刺さりません。

※ちょっと余談です。

うちの妻をウォッチしていると、どうやらインスタはモノを買うフリーマーケットのような役割をしている節があります。好きな服を見つけて、その服を着たイメージまでわかるので、そのまま購入に直結しやすいです。唯一SNSで唯一セールストークが敬遠されない場所だと最近思っています。

twitterでセールストークをすると「未来の見込み客」を失う

次に、人の気持ちの視点です。

サブタイトルにもある通り、セールストークをtwitterで行うと、見込み顧客を失います。

なぜそのようなことが起きるのか、マーケティングのフェーズを例に考えていきます。

購入に向かうにつれてノズルが小さくなっていく、よく見るマーケティングフローです

membersサイトより転載:(https://blog.members.co.jp/article/23155
モノを買う人は無意識のうちに「⑴認知→⑵比較・検討→⑶購入」のフローを踏んでいます。

モノの売り手は、このフローを逆算して施策を打ちます。だから⑴の認知は絶対に必要です。でも、それだけでは不十分。買ってもらってはじめて売上が立ちます。そこであの手この手を使って、買ってもらえるようなセールストークを出していきます。

しかも、現代は市場が商品で溢れている時代です。モノを選んでもらうために、明確なオファーを出さないと、売れるモノも売れなくなります。

つまり、ハッキリと「この商品良いですよ!買いませんか?」と告白する必要があるんです。

それでも、twitter上でセールストークはNGです。

ここでもう一度、マーケティングのファネルを見てみましょう。

セールストークは、このファネルでいうCV(購買)寸前に行われるモノです。

つまり、どういうことかというと、

①セールストークをぶつけるパイは、ファネル上で最も小さい

まず、セールストークは誰にでもぶつけていいモノではありません。買う見込みがあるお客さん、買いたい気持ちを持っているお客さんに「今ならお買い得ですよ?!」とお伝えして、はじめてセールストークはワークします。

一方のtwitterは、不特定多数の人たちとコミュニケーションをとるメディアです。

見込み顧客がフォロワーの3%だとすると、97%の人たちには的外れな言葉をぶつけることになり、これは明らかな無駄打ちで効率が悪い施策です。

セールストークは拡散されてはいけない

twitter最大の特徴はリツイート(拡散)にあります。つまり、自分が「この情報を伝えたいと考えるターゲット以外の人たちにまで声が届く場合が多々あります。

先ほどセールストークは、その情報を欲している人だけにピンポイントにぶつけるものとお伝えしました。

このセールストークという情報が拡散されるとどうなるのか?

購買フェーズではなく、認知フェーズの人にまで情報が届くとどうなるのか?

ここにtwitterとセールストークの相性が悪い根本原因があります。

それは同じ情報をぶつけるにしても、認知フェーズの人にセールストークをすると嫌われるということです。

認知にも、実は2つの種類があります。

それが、認知(好き)と認知(嫌い)です。一度、認知(嫌い)を獲得してしまうと、次のフェーズに移ることはありません。つまり、認知(嫌い)を増やすコミュニケ―ションは将来の見込み顧客を失うということです。

良いケーススタディがブロガーのイケハヤさんです。

イケハヤさんは、twitter上で商売っ気が出すぎて、見込み顧客を失いましたね。「この人は、youtubeの有料ノートを売りつける人だ」と第一印象で思われると、その時点で新しいフォロワーがつかなくなってしまいます。

つまり結論としては、

「twitterのような拡散型メディア、認知獲得メディアでわざわざ商売をする必要はない」のです。

僕らはどこでモノを売ればいいのか?

では一体どこでモノを売ればいいのか?

それはやはり、クローズドメディアだと思います。

モノの買い手は、「自分だけ」に売ってくれる状況を好意的に捉えてしまう癖があります。また、クローズドメディアにまで足を運んでくれている人たちは、その時点で、認知(好き)を得た人達です。その人たちに的を絞って、セールストークをぶつけることは、無駄打ちが減る、将来の見込み顧客を毀損しない、などのメリットがあります。

どんなインフルエンサーでも、商売っ気が出すぎた瞬間に、「あっ、この人は、結局お金を稼ぎたいんだ・・・」という風に見られてしまいます。これを避ける一番簡単な方法が、twitter上で商売をしないことに尽きると思うわけです。

もちろん例外として、フォロワーの期待値コントロールを調整し、うまくモノを売っている人たちもいますが、それはかなり稀です。天才じゃないとできないので、やめておきましょう。


森美術館や無印はSNS運用で売上アップを実現しているのですが、金額を提示することは一度もありません。SNSを認知メディアとして割り切って使うことが、売り上げを最大化させるポイントだとよく理解されているんだと思います。

森美術館のSNS運用についてまとめたnoteもあるので、よかったらこちらもご覧ください。

簡単にまとめ

簡単にこの記事をまとめます。

twitter上でセールストークをオススメしない理由は大きく3つで、

①ユーザーは「無料で」有益な情報をtwitterに求めている(有料商品は相性が悪い)
②そもそもCVに貢献するフォロワーはtwitter上でパイが小さい
③セールストークが拡散されると、悪印象だけが増える

この3点があるので、twitterでモノを売るのは難しいですよ!って話でした。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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