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#3 人類のコミュニケーション史 〜コテンラジオを聴いて〜

こんにちは、ぱんさくです。

最近、荒木博幸さんの『独学の地図』という本を読んでいます。「人生において”学ぶ”とは一体なんなのか?」という問いを掲げている本なのですが、読んでいて少し思うところがありました。
「私、教えられたことをただ受け止めてるだけじゃない?」
せっかく学ぶのだから、もっともっと自分の血肉にしていきたい!
そう思い今回のnoteから、ただ単にコテンラジオの内容や、読んだ本の内容をまとめるだけではなく、実際に私は何を学んだのか、そのことについてどう考えるのかも合わせて書いていきたいと思います。


1. コテンラジオを聴いて

今回のテーマは、「人類のコミュニケーション史」です。
さっそく、コテンラジオの内容をまとめていきたいと思います。


1-1. 人類のコミュニケーション史概要

コミュニケーション(ここでは情報伝達方法のこと)の発展は人類に非常に大きな影響をもたらしたといいます。今回のコテンラジオでは、主にその発展の流れについてお話しされていました。
一体、どんなふうに発展してきたのでしょうか?

①文字の登場
文字の登場により、人類はものごとを記録し、さらに分析することができるようになりました。これは人類にとってとても大きなインパクトになったようです。
また文字を知っている人は、さまざまな事象や概念を言葉として捉えることができるようになりました。ちなみに文字が出てくる前までは、人間が言葉で覚えられることだけを伝聞で記録していたみたいです。

②紙の発明
それまでもパピルスや木簡、羊皮紙などの記録媒体はありましたが、紙の発明によって情報の流通量が大きく変化します。他の媒体と違い、紙が比較的安価で大量に生産でき、かつ木簡などに比べると持ち運びが容易だったためです。

③活版印刷の発明
1450年ごろ、神聖ローマ帝国のグーテンベルクという人が、活版印刷を発明します。活版印刷は、活字を組み合わせて作った板を用いた印刷法で、これにより大量に情報を複製することができるようになりました。
実は中国でも、700年ごろに木版印刷の技術が発明されていたそうです。こちらは版画のように、木の板に文字を彫って印刷する手法となります。

④マスメディア(新聞)の登場
印刷技術や、紙の生産がさらに向上し、民衆の識字率が上がってきたころ、ついに新聞が登場します。新聞は主に、国民性の形成に寄与したそうです。
また新聞の前には、電気通信(モールス信号、電話など)で情報伝達を行っていました。電気通信の発明により、情報の伝達スピードが初めて、人間の移動速度を超えたそうです。

⑤インターネットの出現
インターネットの出現により、これまで以上に情報の伝達スピードが上がったうえに、不特定多数が匿名で情報を発信できるようになりました。この技術は、もともと大学間で情報を共有するために発明されたものらしいです。

もちろんこの5つ以外にも、コミュニケーションや情報伝達にまつわる発明や発展はたくさんあったようですが、これらが人類にとって特に大きな転換点になったそうです。
インターネットが当たり前の時代に生まれた身としては、何か壮大なものを感じますね。。。

1-2.人類のコミュニケーション史を聴いて思うこと

一番に思うことといえば、やはり「現代では当たり前の”文字”って人類の歴史においてものすごく重要なんだな」ということです。あまり意識したことはなかったのですが、文字がないと情報を保存したり分析したりできないというのは私にとって新しい発見になりました。
もちろん、古代の壁画も情報を保存し、伝えるものではあると思いますが、文字と絵だと伝えられる情報の種類や詳細が違うように思います。
考えてみれば、世界の4大文明はそれぞれ文字を持っています。エジプト文明はヒエログリフ、メソポタミア文明は楔形文字、インダス文明はインダス文字、黄河文明は漢字。どの文明も共通して特有の文字を開発(という言葉が適切かどうかはわかりませんが…)したところに、人類はどこにいても似たような方法で発展しようとするのだなあと感じました。

またコミュニケーションの方法はどんどん加速していっています。今現在、私たちがインターネットを使って何かを検索すると、ものの1秒以下で検索結果が画面にうつし出されますよね。そろそろ、人間の処理速度を超えてくると思うのですが(もしかしたらもう超えてるのかもしれません)、人類はこれからも情報の伝達速度を上げ続けるのでしょうか?
その場合、私たちが行きつく社会っていったいどうなっているのでしょうか?
そんなことを漠然と考えた回でした。

2. コミュニケーション史を深掘りしてみる

ここまではコテンラジオの内容と、私個人の感想をまとめてみました。ここからはさらに学びを深めるため、自分でもコミュニケーション史について調べてみたいと思います!
また、歴史を整理した後は全体を通して学んだことを私なりに考えてみようと思います。

2-1. 『情報通信技術はどのように発達してきたのか』を読んで

見出しの通りではありますが、今回読んだ本は井上伸雄さんの著書、『情報通信技術はどのように発達してきたのか』です。

こちらは、情報通信技術の歴史についてまとめられた本です。コテンラジオの中で話されていた内容がコミュニケーションの中でも、「情報伝達技術」に特化しているのかなと感じたのでこちらの本をチョイスしてみました。

まず電気がなかった時代の人々が、どのように情報を伝えていたのか紹介したいと思います。人類は普段、音声を使ってお互いに意思を伝えていますよね。
昔も今もそれは変わらないと思いますが、昔は遠方に情報を伝える時、角笛やドラムの音で情報を伝える手法がよく使用されていたようです。音色やリズムを変えることで、かなり複雑な内容まで伝えることができたのだとか。
しかし、今でもそうですが大きな音であっても伝えられる距離には限りがありますよね。

そこで次に出てくるのが、視覚的な情報伝達方法です。光を用いることで、音よりも早く遠くまで情報を届けることができます。よく知られているのが、狼煙です。火ではなく煙を使用した伝達方法ですが、燃やすものによって煙の色を変えたり、燃やす時間を調整して情報を伝えることが可能だったようです。
また、夜の間であれば松明やかがり火の光を使うこともできました。古代ギリシャ、古代エジプト、古代ローマではかがり火や松明を使って情報伝達をしたという記録も残っているようです。

その後、電気を使用しない伝達方法の中で最も速いと言われる「腕木通信」が1791年に、フランスのシャップ兄弟によって考案されました。コテンラジオ内でも紹介されていましたが、柱につけた腕木を回転させてさまざまな形を作り、それをリレー形式で伝えるというものです。
フランスのリールからパリ間の230kmで最初のメッセージが送られた際、なんと1時間で情報を伝えることができたそうです。めちゃめちゃ早いですよね。

1799年、ボルタという人が電池を発明します。これにより、人類が電気を自由に使えるようになったそうです。この電気を初めて実用に使用したのは、電灯のためではなく通信でした。電池を豆電球につなぎ、スイッチのオン・オフを切り替えることで簡単な情報を伝えることができました。
ここから、電信機やモールス信号などが発明され、電信の需要が高まっていきます。海外との通信にも利用するために、海底ケーブルを通そうという流れになったようです。最初の海底ケーブルは、1850年に英仏海峡に布設されました。
今から150年以上も前に、そんな技術が発展していたことが本当に驚きです。

そして1876年、アメリカのベルが電話機を発明しました。電話機はベルの実験中に、偶然できたものだったみたいです。偶然でもものすごい発見ですよね。
余談ですが、電話を通して話された最初の外国語(アメリカ人にとって)は日本語だったそうです。なんかちょっと嬉しいですね笑
この後、電話技術はどんどん発達していきます。20世紀は電信に代わって、電話が通信の主役となりました。

本には書いていなかったので、ちょっと調べてみたのですが、ラジオは1900年に初めて登場し、テレビは1926年に実用可能なレベルになりました。
そして私たちにとっておなじみのインターネット技術の研究・開発が1970年代ごろに大きく進められます。最初は軍事目的で開発され、その後、全米の大学や研究機関によって教育目的で使用されたそうです。そしてインターネットの利便性が広く知れわたっていき、1990年代に入ると商用インターネットが始まりました。

改めてみてみると、ここ150年くらいでの発展がものすごく早いことがわかりますよね。

2-2. コミュニケーション史(情報伝達技術史)を通じての学び

全体を通してみてみると、人類のコミュニケーションはもちろんのこと、情報伝達において聴覚と視覚が切っても切り離せないものであることがよくわかりますよね。
発展の流れを改めて見たときに、人類はこれまで情報を伝えることにばかりに注力してきたのではないかと思いました。たくさんの情報をどれだけ短時間で遠くまで伝えることができるかを目指し、近代はそれにプラスしてできるかぎり多くの人に、という観点が加わったような印象を受けます。
結果として、現在は与えられる情報が多すぎてほしい情報(正しい情報)を見つけるのが難しくなりましたよね。今がまさしく転換点なのかもしれません。
これからは情報を伝える技術ではなく、受けとる技術の発展が必要なのではないかな〜と思いました。

3.まとめ

今回もやっぱり長くなってしまいました…笑
もう少し簡単にまとめたいと思っているのですが、なかなか書きたいことが多くなってしまいます。情報過多かもしれません。。

情報過多といえば、最近読んだ記事で安藤美冬さんという作家さんが「情報の量にも適量がある」ということをおっしゃっていました。
さまざまな歴史的な流れを経て、便利になったことは本当に良いことですが、インターネットやSNSの普及により、今の時代を生きる私たちはどうしても情報の渦に巻きこまれがちです。そんな時代だからこそ情報やコミュニケーションとの関わり方を見直したいですね。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。


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