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日本人採用と外国人採用の違いとは   ②選考編

皆様こんにちは!
日本人採用と外国人採用の違い 募集編に続いて、
今回は、「選考」での違いについてです!
書類選考、適性検査、面接の3つのポイントに分けてご説明いたします。


書類選考のポイント

書類選考では、日本人と同様にエントリーシート、履歴書、職務経歴書などの応募書類から選考を行います。企業によって書類選考から次のステップに進めるかどうかの基準は異なりますが、その判断基準になり得るポイントを2つご説明します。

1.在留資格に係る確認事項

在留資格に係る確認事項とは、大学・専門学校の学部や専攻科目母国での職歴や経験年数などです。
在留資格申請時に仕事と専攻科目との関連性が求められ、関連性がないと在留資格が認められないこともあります。また、10年以上の実務経験があれば認められる場合もあります。そのため、正確な情報が必要です!

2.日本語能力

ある程度の日本語能力は、書類選考で見極めることができます。
例えば、日本語資格の有無、その等級、日本語学習歴、使用年数、日本在住歴、日本での職務内容(顧客対応や資料作成、メール対応)などから外国人材のポテンシャルを推測することができます。
また、日本語能力が、選考時は高くなかったとしても、実践で学べば日本語能力は向上します。このことを念頭に置き、4技能(読む・書く・聞く・話す)のうちどれを重視するのか、仕事で必要となる場面を想定して優先順位をつけると良いです。

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4技能が必要な仕事の例

読解(読む)
・社内文書の提案書の理解
・専門用語を含む学術書やマニュアル・仕様書の読解
聴解(聞く・聴く)
・業務の指示を聞く
・電話の取り継ぎ
記述(書く・入力する)
・メールの作成
・企画書の作成
会話(話す・発表する)
・会議や商談を行う
・プレゼンテーションを行う
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適性検査・試験の種類

1. 適性検査

適性検査はパーソナリティや知的能力、応用力などを測るツールです。
最近は外国人材に特化した適正検査が出ているためそれを使うこともできます。しかし、ただ日本語版を多言語化したものはニュアンスや文化的背景から答えづらいものもあるため考慮が必要です。

2. 筆記試験

筆記試験は、一般常識や業務知識をテーマに作文や小論文を課し。
基礎知識やロジカルシンキング、制限時間内でのアウトプットの質と量などを測る手法です。ですが、外国人材の選考においてはあまり一般的ではありません。そのため、適性検査と筆記試験は目的を明確にした上で、必要に応じて行うと良いです。

3. 技術者試験

技術者やエンジニアの採用において、基礎知識や技術レベルを測る手法です。
配属予定の部門で試験を自作し、社内の状況に適応できるか測ることも可能です。また、卒業論文の要約や研究内容、ポートフォリオなどの事前課題を提出させることで、基礎知識や技術レベルを測る企業もあります!

面接のポイント

最後に面接のポイント3つをご説明します!

1. 言葉以外の情報からも総合的に判断する

文化やコミュニケーションスタイルの違いに留意して、立ち振る舞いや考え方など言葉以外の情報からも総合的に判定できるよう、面接担当者の目線を合わせることが大切です。

2. 相手にわかりやすい表現・言語で面接する

面接では、外国人材が本来の能力を発揮できるような工夫が求められます。
例えば、くだけた日本語が分かりづらい人には、丁寧な表現を使用する。
質問の一文を短くする、シンプルな表現に言い換えるなどの工夫ができます。

3. 会社で使用する言語でも面接を行う

相手に合わせた表現で面接をすることも大切ですが、社員採用の場合で、職場で会話が求められる場合には、配属後最もよく使う言語で面接することも大切です!

最後までお読みいただきありがとうございました!
書類選考、適性検査、面接での違いを少しでも理解していただけていたら幸いです!


▼募集編もありますので是非ご覧ください!▼

参考資料
杉田昌平, 長岡由剛, 阿久津大輔, 「外国人材の雇用に携わる方のための在留資格外国人雇用労務士公認テキストブック」, KTC中央出版, 2022年8月

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