"スキルの貯金"を崩す働きかた、貯める働きかた

ウェブテクノロジーの世界は、もっとも技術革新のスピードが速い業界の一つだと思います。数ヶ月の単位で新しいパラダイムが現れ、既存の価値観を転換させてしまいます。流行り廃りも激しく、少し前に花形だった技術をもはや今は誰も使っていないということはざらです。

そうした中、競争環境の中でキャリアを維持するには、ちょっとやそっとじゃ揺るがない確固たる基礎力をつけることと、既存のワークフローの効率性をがらりと変えてしまうような、新しい技術を進んで学ぶことの両方が必要です。

私の仕事は開発マネージャです。インフラエンジニアも兼ねていて、職種を聞かれたときは、最近は「オペレーションエンジニア」と自称することにしています。サービスを企画して、設計して、できたものをレビューして、リリース準備をし、デプロイして、監視をし、チューニングをし、サービスが止まらないようにして維持する、といったことが普段の業務です。

充実している側面もありつつ、こういう働きかたをしていると、新しいスキルをまとまった形で体系的に身につける時間はほとんどありません。しかし業務の中では幅広く、さらにときには深い知識を要求される場面も多く、これまでに培ったスキルを使って切り抜ける場面が少なからずあります。

そうした日々を過ごしていると、(スキルの)貯金を崩しながら日々を乗り切っている感覚がすごくあります。そしてその持っているはずのスキルが日々陳腐化しているのも実感としてあります。例えばMySQL5.0時代の知識は、ver5.6が普通になっているいまでは知識として通用しません。メジャー言語の多くがラムダ式をサポートし、無名関数を使いこなせるのは必須になってきています。

エンジニアリングだけに専念できた前職では、日々自分のスキルが貯金されていくのを感じることができていました。そして一定以上貯まると、それをパーッと使いたいと思います。そうして転職してこの会社に来て、そして3年近くいるうち、貯金をそろそろ使い果たしそうな気がしてきました。

Yahoo! Japanにはサバティカルの制度があって、3ヶ月、研究休暇を取得することができるようです。私の働くサイバーエージェントはそうした制度は今のところありませんが、ゼミという形で、業務時間のうちの一定の時間を、自分で決めた研究に充ててよいという制度が始まろうとしています。

【はじめます!】アドテクスタジオ スキルアップゼミ☆|サイバーエージェント アドテクスタジオ 広報担当のブログ  

スキルの貯金を程よく作れる働きかたができたら素敵だなと思います。なるべく長く前線で現役で働き続けるために、投資の時間を意識的に確保していきたいです。


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