損失回避性

(1)ゲームでガチャを引いたとき:

・確実にレアカードを1枚もらう

・50%の確率でレアカードを2枚、50%の確率で何ももらえない


(2)ゲームで4人パーティで冒険しているとき:

・確実に仲間が1人死ぬ

・50%の確率で2人死ぬ。50%の確率で1人も死なない


(1)と(2)は確率の世界でいうと似た話に見えますが、(1)の場合は多くの人が前者を選ぶ傾向が強いのに対し、(2)の場合は後者を選ぶ人が多いようです。

これを行動経済学の用語で「損失回避性(Loss Aversion)」と呼んでいます。

プロスペクト理論:行動経済学&社会心理学の研究  

人は何かを得られるときには手堅くいく傾向が強く、損失を被るときのほうが、博打に出てしまいやすいです。

このへん、仕事でやっている広告の運用とか、ソーシャルゲームの企画に通じるところがあるので覚えておいて損はないと思います。

広告の運用はもちろん運や確率ではないのですが、表面上の数字だけを見ているとそういう錯覚に陥ることがあります。CTRやCVRが下がってきたときそのキャンペーンは停止すべきなのに、少しで想定の値に戻りそうなときに追加で予算を使ってしまって効果を悪化させてしまうパターンです。

冒頭の例だと、前者も後者も期待値が同じなのでどちらを選んでも結局一緒という結論になるのですが、実際は異なることが多いので、期待値を冷静に見極めて判断をする必要があります(もちろん仕事の話で、遊びは別ですが)。

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