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「絆光記」感想

ちむです。

普段ちょこいとちょこいと騒いでる人間ですが、今回とんでも無い良コミュに出会ったので思わず筆を取りました

イルミネのイベントコミュ、絆光記

この物語の主人公は「私達」です。
アルストロメリアのコミュに「YOUR/ MY love letter」がありますが、このコミュと似たように読者である私達に焦点が当たったものであると考えております。

他のイルミネのコミュを読んでいなくとも問題なく理解できる内容ですので、是非読んで頂きたい


以下、ネタバレ感想です





結論から申しますと、このコミュが伝えたいのは、アイドルという光に照らされた「あなた」がどう行動するのかという事だと思います。

「言葉は、言葉だ」
今回のプロデューサーの選択肢のセリフです。

言葉は自分自身の「気持ち」を伝える手段ですが、そこに込めた「気持ち」が自分の思っている通りに伝わるとは限らない。
言葉に込められた「気持ち」の受け取り方はあくまで受け手側に委ねられるです。

医者と母親がルポライターに対して発した
「もう若くないんだから」と言う言葉。
文章にしてしまうと同じ言葉ですが、医者が発した言葉は皮肉を感じるのに対して、母親の言葉は怪我をした息子を心配する親の気持ちを感じます。
これが言葉の持つ「光」と「影」に相当すると思います。


イルミネがアンバサダーとなり宣伝した映画が、興行的には成功した事に対して内容は賛否両論ある物だった様子。

映画を楽しめた者にとってイルミネの言葉は「光」の側面が見えますが、楽しめなかった人間にとっては「影」の側面が見えています。

言葉の「影」の側面を受け取ってしまった人間に対して「光」を当てるにはどうしたら良いのか。
それは、「影」の側面を受け取った人間に対して「光」となる「新たな言葉」を紡ぐことです。

しかしながら、それは既に光を当てていた人間に対して影をおとす行為にもなる訳です。

仮にイルミネが映画を否定するような言葉を発した場合、映画を楽しめなかった人には「光」が当たりますが楽しんだ人には「影」が当たる訳です

光を一方向から当てると、その裏に必ず影ができてしまいます。
では、影に光を当てるにはどうすれば良いのか。


この問いに対する答えは、光を受け取った人間が光を反射する「鏡」になる事です

本コミュでは、何度か「鏡」が出てきます。
鏡によって反射した光が体に当たることで、ルポライターは自分の顔に皺がいくつかあることに気がつく事ができます。

イベントシナリオのサポートコミュ①【興じたい】にて、映画を見た2人の様子が描かれます。

映画を酷評する「ファンの友人」は、イルミネの言葉を「影」として受け取ってしまった人物。

これに対して、「めぐるのファン」から見た映画の感想を「ファンの友人」に伝えます

「この映画が面白い!」というイルミネの言葉を受け取った「めぐるのファン」が、「めぐるがおすすめした映画を見て自分が楽しかった」という別の視点から新しい言葉を投げかける。

つまり、受け取った「光」を自分なりの言葉で出力(反射)した訳です。
これによって、最初の「光」が照らしきれなかった「影」の部分に光の気持ちが伝わったのではないでしょうか

たとえ最初に紡がれた言葉が直接届かなかったとしても、それを受け取った人が別の言葉として出力する(=形を変える)ことで、周り回っていつか届く

そのために、アイドルから「光」を受け取った私達も「自分の言葉」で言葉を紡ぐ。

これこそが今回のコミュの真意ではないでしょうか。

以上が私の「絆光記」の解釈になります。

P.S. 絆光記の「はんこう」って「反光」ともかけるなって

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