F1世界選手権パーソナル・セレクション②【ドライヴィングの神髄】

本稿の狙い(と言うほどのことではないが)はこちらに。


1987年第11戦イタリアグランプリ(9月6日、モンツァサーキット)

システムは異なるがともにアクティブサスペンション搭載のマシンを駆るウィリアムズ・ホンダのネルソン・ピケ、ロータス・ホンダのアイルトン・セナの華麗な高速ドライヴィングテクニックが楽しめる。当時歴代2位の79勝をあげていた名門ロータスが優勝争いに絡んだのはこれが最後だった。

1988年第8戦イギリスグランプリ(7月10日、シルバーストーンサーキット)

当時3年ぶりのウェットレースで筆者はこの時に初めてレースカーが雨の中走る姿をテレビ観戦した。チャンピオン争いを繰り広げるマクラーレン・ホンダのセナとアラン・プロスト。このレースは両者の明暗がくっきり分かれ、流れがセナへと傾くきっかけとなった。ナイジェル・マンセルが中団から追い上げて2位表彰台を獲得。雨をものともせず大胆にコースを攻める姿に観客は大歓声。

1990年第6戦メキシコグランプリ(6月24日、エルマノスロドリゲスサーキット)

1990年にフェラーリ入り、早くも1勝したプロストだがまさかの予選13位。一方、マクラーレン・ホンダのセナはポールポジション。この状況から優勝争いまで上がるプロストの決勝前セッティングの妙、レースの組み立て方、タイヤマネジメントの巧さが見もの。終盤のマンセルとベルガーの2位争いもお互いギリギリの攻防。

1990年第16戦オーストラリアグランプリ(11月4日、アデレイド)

F1世界選手権500戦目のレース。1987年に3度目のタイトルを獲得して以降、やや下降線だったピケが、この年ベネトンで老獪なドライヴィングが再び輝いた。区切りのレースでタイヤ無交換作戦が当たって後半トップに立ち、逃げ切るかと思われたが・・・。ファイナルラップでピケとマンセルが演じた間一髪のシーンは史上屈指の見せ場。

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