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佃日記アーカイブ2千11年5月31日

本日、木村伊兵衛先生のご命日。
ならびにあたしの誕生日。64歳。
プラハの2週間の間に一度だけカメラ店に行った。
その理由は上のビオター75mm !1,5のフィルターとフードを探しにいったのである。プ ラハはクラシックな東欧カメラをみつけるには恰好の場所だけど、実用の中古というのは 案外に発見は困難である。
アトリエでまずフィルター径を計ったら、55mmと出た。これがちょっと意外な感じが したのである。1940年代のツアイスはまず40,5ミリが普通であるから55mmという のはかなりの大口径になる。
なにしろこういうレアレンズは「カメラ人類文化遺産」であることくらいは自分でも分か っているので、自分の手元にある間には絶対に傷を付けないようにしようというのが、我 が任務である。 ここらが最近のデジタルレンズとは違いますね。デジカメレンズの寿命は長くて三年であ るから、それを孫子の代にまで伝えようという気分は皆無である。
それに対して、ビオター75mm !1,5はそれが登場した時から数えて孫子の代というのが 実は現在なわけだ。 プラハのフォトシュコダにはこのレンズの兄貴分のビオター100mm !2というのがあ る。これは戦前のエキザクタ66用である。革でカバーされ、CARL ZEISS JENAの金文字 の入った立派なキャップが付いているが、これにレンズが付いているのだから「単品売 り」はしない。
あたしは実用主義であるから、それよりも保護の為のフィルターとフードを手に入れよう
と思ったがそれが果たせなかったのがプラハだった。これには1度しかカメラ店に行かな
かったという理由もあるけど、今回はアトリエで雲を見たり星をみたり人工衛星を追った
りするのが多忙であったのだからそれは仕方ない。
帰国して翌々日はシドニー(アローカメラが毎週第四土曜の午後2時から開催のあたしの トークでもう十数年開催。入場無料)だったので、二代目さんにフィルターを探してもら った、幾つか選んでもらった中から55MMの径のなるべくクラシックな感じのを選んだ。 Toshibaの60年代のやつにした。

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