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その物語はフィクションのようで。

まだ肌寒い春の夕暮れどきに"an excuse"代表でコーヒー販売をしているゆいと(@yuito4514)と何気なくカフェにいくことにした。最近何かと一緒になることが多い。

僕たちはお互いの事業のブランド戦略を考えていたのだが、どれだけ考えてもなんだか煮え切らない施策しか出てこなかった。ありきたりで面白みがまるでなかった。

僕たちはフィクションのようなドラマのような瞬間を表現したい/伝えたいと思っているのだが、イマイチ明確な言語化はできていなかった。

カフェに入って1時間ほど経ちお互いに好きなブランドやアーティストについて話す中で、アーティストの思想設計とブランド戦略の話に移っていった。

ゆいと:tofubeatsって天才だと思うんですよね。なんか心に来るものがあるっていうか。思想設計を書いてる記事を読んだ時に、作るテーマのことを歴史や言葉の概念みたいな根本から考えてるらしいんです。

ぼく:あ!最近読んだサカナクションの山口一郎さんの記事であったんだけど、感動とか共感って無作為なものから生まれると思うんだよね。アーティストって”無作為を作為的に表現していく”必要性があると思ってる。で、歴史とか言葉の概念は、無作為な表現の補填の役割をしてる気がする。

ゆいと:どういうことですか?

ぼく:狙って無いんだけどそうなる...みたいな感じ。最後は自分が表現するんだけど、自分じゃない誰かが考えたような表現をする...。そして、歴史とか言葉の概念っていうのが伝わるように補填してくれる...。

ゆいと:なるほど...。

ぼく:論理的に戦略を組み立て過ぎると面白みっていつの間にか消えることって無い?何かを模索してる時に普段の自分じゃないって思う瞬間って無い?その瞬間に出てきた考えとか戦略ってすごく良く出来てない?

ゆいと:たしかに。好きな人と2人の世界に没入している時こそ、ふとドラマみたいなセリフが出てくることはありますね。2人で非現実に酔いしれてる瞬間、現実世界から切り離されて僕ら2人だけの世界にいる瞬間、そんな時に思いもよらない言葉やアイデアが吐き出される。

ぼく:そうそう!そんな時に限って話がすんなり進むんだよね。良い戦略を作るためにはその時間をいかに作れるかが大事なのかなって思ってる。意識的な集中じゃなくて、無意識的に頭をフル回転させてる集中みたいな。その瞬間に出る戦略こそ感動を与える気がしてる。自分でも理解出来ないほど余白を含んだものだから。

ゆいと:余白?

ぼく:そう。感情ってロジックじゃないと思うんだ。感動を与えるためには、感情の遊び場となる余白が必要になってくると思う。それは論理的に戦略に組み込むことは出来ないと思うんだよね。

ゆいと:確かに、僕の中で物語を作るっていうのはそういうことかも知れません。

ぼく:あ!そういう時に起きた現象が、他の人から見たらフィクションのような瞬間なんじゃないかな?ぼくたちが作りたいと思ってる瞬間なんじゃないかな?

ゆいと:そうそう!!

ぼく:ノンフィクションのドキュメンタリーを見たり、芸能人の成功体験を聞いても理解出来ないときがあるのは何でだろうって考えてたんだけど、その場の空気感やコンテキストは映像やテキストでは表現しきれないからなのかな。

********

ぼく:音楽とかエンタメに求めるのってフィクションの瞬間な気がしてて、アーティストはフィクションを常に作り出さないとダメなんだよね。非日常を提供するというか。

ゆいと:それって健全なのかなって思うときありますよね。だって、何かを生み出す前提で日常を生きてるから。フィクションを生み出せなくなる=アーティストとしての死を意味するじゃないですか。

チームメンバーとも、僕たちan excuse,のコンテンツはエモであって、”エモ”には賞味期限があると話しています。儚く終わりが見えてるからこそエモなので、作り続けないとダメだって思ってるんですよね。昔流行った楽曲を歌い続けているアーティストって面白いって思えないのと一緒で。

ぼく:だからこそ、(アーティストは)別世界にいく時間が必要な気がするんだよね。あ...これもっと言語化したい......。

ここで、「無作為を作為的に表現する」ってところに繋がると思うんだよね...笑

ゆいと:うぅ...

ぼく:デートの上手くいく瞬間って自然と言葉が出てくるじゃん?でも、その瞬間っていつ来るか分からない。良いアイデアが出る瞬間も同じで、それを記録するって言うのが大事な気がする。いつ来るかわからないけど。笑

ゆいと:その瞬間をぼくはフィクションって呼んでたんだろうなあ。

ぼく:周りの人から見たら文脈が飛んでてフィクションみたいって思うよね。それを事業で表現したいんだよね。その瞬間をみんなに感じて欲しい。

ゆいと:ぼくも!

ぼく:世の中の記事でよく見るのは成功体験ばかりだけど、成功体験ってその人にとってはリアルでも、フィクションのようなドラマのような瞬間であることが多い。テキストだと理解するのは難しいのかも。そのフィクションのような瞬間を疑似体験することこそ、価値がある経験だと思う。

ゆいと:an excuse,は「ドラマみたいだって思える瞬間」を作りたいなと思っていて、僕にしか見えないフィクションの世界を現実世界で皆が体験出来るものとして生み出したいんです。なので、今後フィクションなど言葉の意味にはしっかり向きあっていきたいです!(@yuito4514)

ぼく:どうすればフィクションのような瞬間を強制的に作れるのかってのは今度話そっか。

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なぜ、成功者の語る言葉を聞いたり自己啓発本を読む人は多いのに実践する人は少ないんだろう。それは、人間の怠惰ゆえかもしれないが、理解しきれずに実践できないってことも考えられる。少なくとも僕はビジネスを始めたときはそうだった。本や記事を読んで理解できたのに実践できないことが多々あった。

結論になるか分からないが、表現者として生きていきたいと思っている僕にとってヒントを掴むことが出来た気がする。フィクションのような瞬間を沢山作ることでアイデアも戦略もひと味違ったものが生まれる。そして、フィクションのような瞬間を伝えきることができれば感動や共感を得ることができる。と。

引き続き事業戦略やブランド戦略を考える中で、どうすれば常にフィクションのような瞬間を作れるか、どう表現すれば伝えきることができるのかを模索していこうと思う。

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くりすたかし

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