僕の好きなLP〜「スペクトラム」
そのバンドはある日突然にお茶の間に登場した!
1979年夏、ブラウン管越しに突如として現れたそのバンドの名は
「スペクトラム」!!!
「SPECTRUM」って英語表記より
「スペクトラム」
とカタカナ表記するのが
“正いスペクトラム”
である。
振り返れば当時僕は中学生。
友達の兄貴の影響でキャロルに夢中(その時はもうすでに解散していた)だった。
矢沢永吉もかっこいいが
ジョニーの甘いヴォーカルも好きだった。
"もっといろんなロックを知りたい!"
というロックへの渇望があったけど
びっくりするくらい田舎に住んでいたので
まぁせいぜいTVとラジオくらいしか情報源がなかった。
なのでとにかくTVの歌番組とNHK FMを貪っていた。
そんな
“純粋音楽少年”
のわが網膜にあのかっこいいバンドが飛び込んできた!
ブラウン管の中でピッカピカの鎧を纏い、
トランペットを
うぉりゃゃーー!これでもかー!
とグルングルン回すイカしたグループ!
そう!
それが「スペクトラム」だったのだ。
今でこそ
"新田一郎のファルセットはアースウィンド&ファイヤーだったのか!’’
と、知った風なこと言えるけど、
無知な田舎の少年には
"なんつー変テコな歌い方なのだ!?"
てな印象しかない。
しかも!
歌詞がこれまた変チクリンなのだ。
"トマトイッパツ"って
ナンなのよ!一体なんなのよ!
ワッチコーン!ワッチコーン!って...
ナンなのよ!なにが言いたいのよっ!!
だが!しかし!!
そんなこたぁーどーでもイイ!ってくらいかっちょよかった。
そして思うに、
Rockmusicの初期衝動とはリクツやリロンではないのだ。
一番大切なのは
"バカみたいにピュアな衝撃!!"
なんじゃない?
おじさんになった今も
音楽脳が頭でっかちにならぬよう
僕はスペクトラムのLPを聴くのだ。
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