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明滅するように繰り返す生と死はただ0と1に過ぎない

80億人いるらしい。少なくとも人間だけでこれだ。
他の生物を合わせたらもっともっと多くの生命が地球に息づいている。
微生物なんかも含めたらとんでもない数なんじゃないだろうか。
宇宙に視野を広げたらそれはもう果てしのない生命の世界。

死はいくつだろうか。米国のNPOポピュレーション・レファレンス・ビューロー(PRB)が2011年に集計した結果によるとこれまでの累計の人口は約1080億人だそうだ。
少なくとも人間だけでこれまでに1000億人以上死んでいる。
これも生と同じく人間以外の生物を含めたら夥しい死の数々。
宇宙まで含めたらそれはもう宇宙の端から端まで繋ぐ葬列。
果てのない死の世界。

これからも沢山の生が産まれ、死が埋まるのだろう。
私の人生に、あなたが生きることに死ぬことにどれだけの意味があるのだろうか。産まれ、0が1になり、死んで1が0になる。宇宙のそこかしこで繰り返される生死と01の明滅。

宇宙はコンピューターなのかもしれない。ふとそう思う。生と死、0と1で表されるコンピューターのビット。
生と死しかないのはあまりに両極端だ。それに何か理由があるのならきっと我々がコンピューターだからだ。

量子コンピューターは従来のコンピューターと異なり0と1が重なった状態を再現することで破格の演算性能を誇っている。いわゆるスパコンだ。

我々の生と死で量子的な状態を再現するならどうなるだろう。
妊娠や卵がそれにあたるのではないだろうか。産まれてもいなければ死んでもいない。0と1が重なりあった状態。

そうなってくると我々生命ががむしゃらに種を繁栄させようと個体数を増やすことにも説明がつく。きっと創造主様は自ら増殖し、スペックを向上させ続けるスーパーコンピューターを開発したのだろう。

生まれ、1となり。つがいとなって子を宿し、シュレディンガーの胎児は0と1が量子的に重なる。やがて生まれ、さらなる1として個体数を、ビット数を増やす。いつしか死んで0となる。そこかしこでそれを繰り返す宇宙はこれまで生きてきた命の死とこれから生きる命の生で埋め尽くされる。
こうして創造主のスーパーコンピューターは大きくなり続ける。

創造主様がこのスーパーコンピューターに刻んだ最初の命令〈コード〉はきっとこうだろう。


神は彼らを祝福して言われた。
「産めよ、増えよ、地に満ちよ」

 『旧約聖書』 創世記 第1章28節より


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