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人は何歳になっても自己ベストを更新できるのかチャレンジしてみた⑱

そういえばいつかサブ4っていってたっけ、、と思い立ってから、できることは何でもやってみようとチャレンジ中のアラフィフおばさん奮闘記。今期フルマラソンに向けて準備できるとは色々してきたつもりでしたが、2月は)ご縁なくマラソンシーズンは過ぎていきます。そんな中、10キロのレースで真面目に走った時のお話。

渋谷・表参道ウィメンズラン

2月の大阪も湘南も流れてしまった私は、3月に東京や名古屋が開催された様子にいたく感動していました。テレビの放送を見たり、応援Naviで追いかけたり。本当に開催されているんだ!戻ってきたんだ!と。そんな時に自分もやっぱりあの雰囲気に身を置きたいと気持ちが高まっていたときに、ちょうど唯一エントリーしていた10kmの表参道ウィメンズランもまた、3年ぶりのリアル大会ということですぐ目の間に迫っていました。故障したり、濃厚接触者として自宅待機したり、秋から冬にかけては特に色々あったけど折角だから今までやってきた全てを出してみよう、という気持ちで、出走3回目の表参道を駆け抜けてみることにしました。
実際、この冬不安に駆られていた大臀筋の痛みは感じなくなっていて、3月20日の当日までほぼ毎朝(ただのランの日はジムの筋トレ前のウォームアップ)気持ちよく走っていました。

この頃、日の出も早まってきて、痛みもないので、朝は5キロか10キロ走るか、ジムで軽く身体を温めてから筋トレするか、がうまく習慣化されてきました。ようやく正月太りも解消されてきて、5キロはだいたい6分前半から入って、5分半前後でフィニッシュするビルドアップが定着、ただし10キロだと、1時間ちょっと超えていました。
遡ることレース1ヶ月前2月中旬。1キロ5分40がちょっとずつ出るようになってきた時に、オンラインマラソン部に、フルマラソンの目標も一旦なくなったので、とりあえず10キロ55分切りを目指そうと思うのですが、今から1ヶ月で取り組むべきことは、、という質問を投げたことがありました。ただこのとき私は完全に計算間違いしていて、フルサブ4の目標ペース5'40''が出せるようになってきた→5'40'' × 10 = 54分で10キロ走れるはず、という単純ミスをしていました。実際には、1キロ5分40秒は、1キロあたり340秒、その10倍である10kmは、頭から綺麗にイーブンペースでも3400秒=56分67秒という計算のはずで、このときの朝のような走り方(6分前半で入って、最後に5分40秒くらいまで上げる)という状態で、55分が切れるはずはないのです。
この1週間の走りを毎朝確認しながら、とりあえず1時間切りを目指すことにしました。

音楽とレース

このnoteでも度々出てきたように、私はよくランニング中に音楽を聴いています。イヤホンで何かを聴きながら走ることは、安全性の観点から賛否両論あるかと思いますが、私にとってNo music No runというくらい、これまでのランニング人生、音楽の力に救われてきました。昔、プロレスと競馬と音楽が好きという会社の先輩が、どれもそのときの自分の思い出が即座に蘇るから、とその理由を言っていたことがありましたが、それに似ています。まさに音楽はその時その時に向き合っていた自分が蘇るツール。


3月の表参道も、その月に出会った様々な体験や考えていたことが思い出とともに蘇るように、また、今回3度目の出走なのでコース展開も考えて(例えばラスト9キロ目にアップテンポのパワーソングを組み入れるなど)1時間でゴールテープを切れるようなスペシャルプレイリストを作って、レースに臨みました ※普通は前夜そんなことやってるより早く寝た方がいいです

スタート前にやったこと

「渋谷・表参道の街を走り抜ける女性限定の10kmレース。デビューランナー大歓迎。完走者にはヴァンドーム青山オリジナルアクセサリー付き」というリードのこの大会は、どちらかというと、渋谷や原宿からそのまま歩いてきたキャピキャピガールズランナーが多い(勝手な)印象です。しかし実は、8割が坂道というタフなコース。三寒四温のまだ寒い朝、ベンチコートやダウンジャケットをギリギリまで着て、しぶしぶ脱いで、インスタ映えしそうなスポットで写真撮影して、きゃ~と走り出すイメージで、私も8年前もそんな感じで走っていました・・・が、このたびは3回目にして今までと違うことをしました。
トイレを済ませて、荷物を預けてしまってから、入念にストレッチ(屈伸、伸脚、股関節回し、アキレス腱伸ばし、肩甲骨回し)そして、ドリル(脚上げ、ラン字歩き、腿上げ、ジャンプ、スキップ、バウンディング)さらに、ジョグ2km。スタート前にこんなことまでしてこの10kmに備える人、そんなにいないのでは?と思いつつもそんな時間も楽しんでいました。

予想以上のゴールタイム

汗もかいてスタート前の給水サービスで補給もして、すっかり身体が温まったところでさあ、Bブロックに並んだのは警備の人に追い立てられながらスタート10分前。長蛇の列の最後尾のプレートを見つけて、1番後ろにつきました。せっかく温めた身体も冷えてしまいそうなくらい長い列、少しずつ動き出している間も小刻みに脚を動かし続けました。
そしてようやくスタート。思った以上に進みが遅く、歩道橋下を超えて渋谷方面にもに下っていくときにも多く横に広がるランナーを前に、ブロックの最後尾についたこともあり全然前に出られないもどかしさが続きます。でもプレイリストをかけながら、その音楽が蘇られてくれるいろんなことを思いながら前に進みました。
最初の1kmが5分50秒。2kmのアップランのおかげで、最初から1km5分台が出せています。
マルイのあたり、渋谷から代々木公園に登っていくあたりからようやく人もばらけ、道幅も広がり、そこに知り合いの伴走ランナーのペアを見つけて声を掛かけます。元気な声が返ってきてパワーをもらい、上りながら2km超えた時点で5分10秒。飛ばしすぎ?最後までもつ?と一瞬思いましたがそのまま進みます。
再びスタート地点横の代々木第一体育館横を通って、このコースの目玉でもある長い表参道に向かう欅並木。長く下って、長上って、3km目5分21秒、4km目5分16秒。
そして、明治神宮の中へ入り、緑あふれる霊験あらたかなひんやりした空気に包まれます。6km~7kmも5分半以内。
少し下ってフラットな8km目で呼吸を整え、代々木公園交差点を超えて最後の登り坂、どうだキツいだろう、と挑んでくる9km目、キツいときこそフォームを意識。ピッチで、骨盤を立てて、頭に糸がついてて、腕は後ろに引く、着地フラットで、、とにかく足を前に出し続けて、5分32。
そしてラスト1km、歩道橋手前をUターンして体育館を左手に見ながら進むとゴールが見えてきました。ここで予定では、前日に息子とみた映画Sing!のラストシーンのクライマックスの曲が流れる予定だったのですが、それより早いゴール。


結果:グロスタイム55:28    ネットタイム54:48
「計算間違い」だった55分は、ネットで切れていました。
サブ4に向けて、絶対出来るイメージが沸かない1km5分40秒を超えた、1km5分26の平均ペースで、例え10kmとはいえ走り切れたことは、長い冬が明けたような、この先に向かう勇気をもらえた気もちになったのでした。(つづく)


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