京セラの2019年3月期通期決算(2018年Q4決算)を読む~事業を支えているのはアノ会社~
今回は電子部品大手、京セラの2019年3月期通期決算(2018年Q4決算)についてみていきます。
京セラといえば電子部品のイメージが強い会社ですが、実のところその経営は複雑かつ多角化しています。
今回はそのあたりも含めて、同社の経営の実態をセグメント業績ごとに見ていきたいと思います。
まずはいつものように、お手元に京セラのサイトから以下の決算資料を落としてきてご用意ください。
今回は以下のものを中心にみていきます。
※なお、以下に載せる画像の多くは特別な表記がないかぎり同社の決算資料より引用しております。
さて、さっそく見ていきましょう。
京セラ 2019年3月期通期決算(2018年Q4決算) 概略
京セラの2018年通期決算は上記のようになりました。
なお、2018年から会計基準を変更しているため、前年との単純比較ができません。
売上、営業利益、税引き前利益ともにショボい動きとなっていますが、当期利益のみが大きく増加しています。
これは、法人所得税費用が前年に比べて減少しているからです。
後でも書いていきますが、京セラはこの2018年通期の前年、2017年通期で生活環境部門、部門で大きな赤字を計上しました。
このことで、法人税がそもそも小さくかかってきた・・・という特殊要因による押し上げがあったわけです。
ちなみに、あいかわらず営業利益段階よりも税引き前利益段階の方が大きいですが、これは上記の損益計算書によれば金融収益によるものであることがわかります。
これについてもあとで書いていきますが、とりあえず、京セラの経営は非常に多角化していて、分析するのが難しいのが特徴です。
とりあえず、全体像をつかめたところで、次は各事業セグメントごとに業績を追ってみましょう。
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