RYUZOさんとRepezen Foxx DJ社長さんを起因とするHIPHOP論争について

雑記になります。
どうしても文章として書き起こしたく、わざわざ新アカウントまで作って綴っている次第です。
本当に雑記ですので、余り期待せずお読みください。(このカギカッコ内、全て書き切った上での加筆なのですが、本当に散らかった文章になったので、先に全力謝罪です。ごめんなさい。)

RYUZOさんの下記内容のTweetを発端にTwitter上では現在HIPHOP論争にまで発展しているこの件、私としては想うことや感じることが多々あり、漸く整理出来てきたので記していきます。
これを読んでくれたHIPHOPヘッズ、Repezen Foxxファン双方の溜飲が少しでも下がればいいな、と、僅かな希望も添えて。

野暮とは分かっていながら先に伝えるのですが、敢えてどちら寄りかということを明言するなら、私はHIPHOP寄りです。趣味でAKAIのMPCを叩く程度には、9sariCafeにランチに行く程度には、京都のWORLDに沢山の思い出がある程度には、MADAM WOOの妖しさに魅了された程度には、寄っています。
かといって、DJ社長さんのアンチではありません。YouTubeの動画は何度も目にしたことがありますし、有名な【好きなことで、生きていく】のDJ社長さんの言葉には、烈しさと強いエネルギーを感じました。

なぜ敢えて明言したかというと、HIPHOP寄りのバイアスが私自身に掛かっていることを承知の上で読んでもらいたいからです。感情だけで綴ることはなるべく避け、読んでくれた人たちの心がザラつくことのないよう努めたいのですが、滲むものがある可能性を除き切れないので、自身の立ち位置を伝えました。どこの誰かも分からない名無しの立ち位置、ぶっちゃけどうでもいいと思いますが。

一番最初にRYUZOさんのTweetを見た時の私の正直な感想は「RYUZOさんぐらいHIPHOPへの愛情が強い人は、そりゃ確かにそう思うか」でした。

これは、DJ社長さんを揶揄しているわけではなく、RYUZOさんのHIPHOPへの愛情を再確認した、という意味でです。

その後のDJ社長さんのTwitter上でのアンサー(ブッキングをしてくれた人に心から感謝をしている、Repezenへの悪口なら無視したが、ブッキングに関わった人への口撃なら喧嘩を買う、という主旨のTweet。下記参照)を見た私の感想は「そりゃそうだよな、気概のある人だ」でした。

なので、この時点で、私としては、双方に正義があるなと感じました。あくまで私個人としての感想です。

これはスタイルウォーズ、各々自分がイケてると思うスタイルを貫くのみ、と、いつもならその程度で自分の中での思案が終わるのですが、どうもこの件については何かが消化し切れないまま時間が経過しました。

何が消化出来ていないのだろう、とずっと考えていたのですが、両界隈のファンが互いの在り方や背景に対して無理解なまま論争が拡大しているのが嫌なんだと気付きました。
要は、RYUZOさんでも、DJ社長さんでも、HIPHOP界隈のプレイヤー・エンジニアでも、Repezen Foxxさん界隈の関係者でもなく、互いのファンたちに対して悶々としていた、ということです。

感情だけに基づいた論争は批判に留まり、批評性が伴いません。批判ではなく、まだ批評であれば、良いところも悪いところもきっと見えてきて、今よりグッと建設的になる気がしています。

まず、Repezen Foxxさんのファンが飛ばすリプの中には、RYUZOさんを知らない・フォロワー数の多寡で価値を決めようとする・負の感情の発露でしかない言葉の羅列、というものが多かったです。

RYUZOさんを知らないことには何の罪もありません。これはRYUZOさんを貶すわけではなく、HIPHOPを好きな人以外には、当たり前ですが、広く認知されている人物ではないと思います。
演劇に造詣の深い人でないとスタニスラフスキーを知らないように、麻雀に造詣が深い人でないと満貫手ダマテンの尊さを知らないように、そりゃ、知らない人は知らない、としか思いません。

しかし、DJ社長さんが"俺はそこらへんのラッパーより100倍HIPHOPに生きてる"と発言する中で、そのファンである人たちがRYUZOさんを知らないということに、摩擦や違和感が生じている気がします。HIPHOPをある程度愛しているなら、RYUZOさんは大抵の人が認知している人物なんです。

フォロワー数の多寡で価値を決めようとすることは、言葉を選ばず言及すると、無知性だと私は感じます。数字に至上の価値を置くことは大袈裟ではなくとても危険であり、思考停止ですらあると思います。数字が大きいものを正しく思い、好きになるのでしょうか?人間は安心したがる生き物なので、大きな数字というのは一つ安心の担保になることは確かだと思います。しかし、そこを第一義としては、感性というものは敗北し、死んでしまうのではないでしょうか。
DJ社長さんを擁護する際に数字を引き合いに出すのではなく、作品や人間性に触れる方が幾らか良いように、個人的には思います。

負の感情の発露は、単純に、何も生産性がありません。ただの攻撃であり、攻撃された方は防御するしかないので、自然と争いに発展します。

次に、
HIPHOPヘッズが飛ばすリプの中には、Repezen Foxxさんの曲をそもそも聴いたことがない、根拠を語らないまま"お前たちはHIPHOPじゃない"と定義付ける、そして上記同様に負の感情の発露でしかない言葉の羅列、というものが多かったです。

Repezen Foxxさんの曲を聴いたことがないまま揶揄するのは、それこそただの感情的な批判です。聴いた上で何かを発言するのであれば、論拠が生まれ、批評になります。無理解のまま感情のみで批判すれば、RYUZOさんを知らないRepezenファンに対してHIPHOPヘッズが抱くザラついた感情を、Repezenファンはそっくりそのまま、Repezenの曲を知らないHIPHOPヘッズに対して抱くでしょう。
Repezen Foxxさんの曲を全く聴いたことがないHIPHOPヘッズは『Mr C』という曲を試しに聴いてみてください。
リリックがデカい文字で音に合わせてバンバン出てくるMVが(それが例えドHIPHOPなアーティストのMVであろうと)昔からとても苦手なので、個人的な趣味嗜好で言えばRepezen Foxxさんの(特にレペゼン地球時代の)曲は食わず嫌い的に避けてきてしまっていたのですが、この『Mr C』はRepezen Foxxさんのパブリックイメージと重なっていて楽しい曲で好きです。
詞に、らしさが出たユーモアがあり、トラックはシンプルな中に太さがあるものです。ハードな曲しか好まない人には合わないかもしれませんが、雑多に多種のループミュージックを聴くのが好きな人には勧めることが出来ます。

根拠を語らないまま"お前たちはHIPHOPじゃない"と定義付けるのは、HIPHOPという畑への偏見を膨らませ、枠を狭める行為のように思います。"〜が〜だから、〜はHIPHOPだと感じるし、〜はHIPHOPじゃないと感じる"と語るだけで、一人一人の想いや情熱も見えてきて、論争に発展したとしても、建設的に意見が言い合える気がします。
自分で示さないのも格好悪いので、私の想うHIPHOPを語るなら"私は、私たちは、こう在る"という意思表示です。ブロックパーティの起源と、現代のHIPHOPを並べた時に、時代が違えど乖離していないのはそういう部分かと思っています。

メイクマネーやweedやflexや成り上がること、サグやナードや脳筋や文系、そういうことはHIPHOPの一部・細分化した際の要素でしかなく、根幹にあるのは精神性や姿勢だと信じています。

負の感情の発露でしかない言葉の羅列、これはHIPHOPファン層からも溢れ返っていました。何を冷静ぶって、ああだこうだと言葉を尽くして語っているんだと思われるでしょうが、やっぱり、ただ傷つけることを目的としたような言葉を沢山目にするのは、HIPHOPヘッズとして、DJ社長さんのアンチではない身として、哀しかったです。
落ち込むとか、そういうことではなく、なんだかなあ、と、空虚な気分になりました。だからどうしたって感じなんですが。

ここまで書いて想うのですが、なにも答えなど無いですね。宗教なんだな、と気付きました。

HIPHOPは文化にカリスマが宿り、Repezen Foxxさんはグループにカリスマが宿っているんでしょう。カリスマは求心力を持ち、信仰心を生みます。HIPHOPヘッズは強烈にHIPHOPを信じ、Repezen Foxxファンは強烈にRepezen Foxxを信じているんだと思います。信仰心がぶつかり合っているんですね。

HIPHOPを広義で定義付ければ、私は、先程記したように、"私は、私たちは、こう在る"という意思表示や姿勢だと思いますが、敢えて狭義なところで、現代に生きている以上現代的なHIPHOPの極個人的な定義も語れば、"ルーツへの敬意"が浮かびます。

これはなにも、先人に媚びへつらい、一々古参の居る現場に顔を出し、お伺いを立てながら活動し、ファンもそれに倣え、ということではありません。
今のHIPHOPシーンに、Repezen Foxxに、人や土地に、どの様なルーツがあり、どの様な経過があり、今が在るのかを、自分なりに咀嚼した上で敬意を持った上で接すべし、みたいな感じでしょうか。

それでいうとやはりRepezen Foxxさんのファンの一部がHIPHOPに対する敬意を欠いているように感じますし、HIPHOPヘッズの一部がRepezen Foxxさんに対する敬意を欠いているように思います。

なんだかどちらにも肩を入れない煮え切らないスタンスが自分でも嫌になってきたので、はっきり言ってしまうと、私は、DJ社長さんのことを、とても優秀なビジネスマンだと思っています。これは皮肉ではなく、本当に、そう思っています。今回の一大論争も、このnoteでさえ、DJ社長さんの名を更に拡げ、注目を集める一翼を担っています。もしかしてそれを狙っているのでは?と思わせるほど、DJ社長さんのビジネスマンとしての能力は高いです。

DJ社長さんの精神性はある種HIPHOP的で在るかも知れません。"私はこう在るんだ!"という強烈な意思表示を常にしている方なので。しかし過去の発言の端々に"作品性よりもマーケティングを重視する"と感じさせるものが多くあります。掲げているものも"世界一(数字が肝と思われる意での世界一)"という目標であり、良し悪しの話ではなく、事実、アーティストというよりは、ビジネスマンという傾向が強いように思います。

島にゴルフ場開拓のための優秀なビジネスマンがやってきた時の島民の反応、みたいなことがHIPHOPヘッズの中に起きているんじゃないでしょうか。やり手のマーケターがシマを荒らしにきた!みたいな。

冒頭で、中立で語ります的なことを宣いましたが、堰を切ったようにゴリゴリにHIPHOPに肩入れしながらフリック入力し始めています。
敢えてがっつりHIPHOP寄りの位置からHIPHOPヘッズに語りかけるなら、そんなヤワな島じゃないしドンと構えよう、というか、等価交換なので、優秀なビジネスマンの登場により良いことも悪いこともどうせ同じ量だけあるなら、毒も蜜も享受してきたHIPHOPという文化なのだから、清濁併せ呑みしてしまおうよ、って感じです。
あとイメージの連なりだけでDJ社長さんの印象を変な方向にズラしている気がするので加筆すると、DJ社長さんは熱さもバイタイリティも常人とは桁違いの人物だと感じているので、それがHIPHOP的であろうがなかろうが、私個人としてはワクワクが勝ちます。狙ってか狙わずか、世間を(世間は大袈裟か?SNS上を)ロックする才能が突出していますね。

HIPHOPも一枚岩ではないですし、ほわっと眺める限りどうやらRepezen Foxxさんもグループ内で一枚岩ではないみたいですね。一枚岩にまとまると頑強さが生まれる代わりに多様さを失うと思うので、こういった状態さえ、色んなことを感じ・学ばせてもらっている私としては愛したいです。

ごめんなさい急に心情吐露しますが、私は、ここまで書いてみて変な境地に辿り着きました。喧々諤々と意見がぶつかり合う現在の状況は、もしかしたら、とても素敵なことなのかもしれない、と感じ始めています。
双方、自分が大切に想っているものをそれだけ愛していて、それだけ熱があるということですもんね。

両方ラブだよ、というまとまりの良い終わり方も気持ちが悪いしズルい気がするので、本当にすごくパーソナルな想いで締めると、HIPHOPは、狭そうに見えて実は門戸の広い、優しくて寛容でかっこいい文化だよ、って感じです。バイオレンスな側面もありますがそれはただの側面に過ぎず、いろんな角度にいろんな人が居ることで豊穣なシーンが形成されていると感じています。(今回の件でバイオレンスな側面がグイッと顔を出してきて、バイオレンスな結末が訪れるのだけは、HIPHOPヘッズとしては絶対に嫌です!つらい!バイオレンスも人の本質だと思いますが、ユナイトとインテリジェンス、更新していきたいです。だってどっちにも大切な人が沢山いるはずなんですから。)

Repezen Foxxファンの人たちも、きっと、Repezen FoxxさんやDJ社長さんに対してこういう強い想いがありますよね。
二元論的な締めも嫌なので、長く読んでもらって申し訳ないですが、白か黒かを定めないこんなところで許してください。私なりのHIPHOP的アティテュードです。

宗教戦争が無くならないわけですねえ。
何が書きたかったのかも分からなくなってしまった。

お金と芸術という永遠の命題にぶつかっただけなのかもしれない。KOHHさんのこちらの曲を置いておきます。
KOHHさんは白と黒の間で現役活動中絶えず揺れていた気がしていて、そこがとても信頼出来るし好きでした。決めないことの方が難しいと、そう思います。決めるのは簡単。考え続ける方がしんどいです。

あと!!これだけはハッキリと言えるのは!!私も、あなたも、匿名の卑怯者です!!
RYUZOさんや、DJ社長や、双方の関係者各位は、名前も姿も表に出した精神も肝も心も強い人たちです!!

私たちのような精神も肝も心も脆弱な者たちのSNS上での謎のTweetなど些末なものであり、現場に居る人たちからすればどこまでいってもノイズで、そんなことと関係なくRepezen Foxxの活動は、クラブのショーケースは今日も明日も行われるのです!!

勇気ある現場の人々にビッグリスペクト!!

それぞれの持ち場で奮闘!!それのみですね!!卑怯者たち、私ごと解散!!チュドン!!

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