微生物検査 危機一髪!(7)

微生物検査 危機一髪!(7)
[第7回]Rejection Criteria その1
(一般論,グラム染色,血液培養)
山本 剛 やまもと ごう
神戸市立西神戸医療センター臨床検査技術部


 臨床検査の精度は高度な技術や機器に支えられているように勘違いされがちであるが,いくら高度な機器を購入して,高度な技術を持った臨床検査技師が検査を行ったとしても,検体の採取条件が悪いと良い結果を得ることができない.これは微生物検査においてもいえることで,たとえば,肺炎の診断目的で喀痰という名の唾液を出しても常在菌しか発育してこないので,結果が治療に役立つものにはならない.逆に常在菌が感受性結果とともに表示されているため,overdiagnosisになってしまう場合もある.
 米国ASMが出版している『Clinical Microbiology Procedures Handbook』には「Rejection Criteria」という概念があり,これに該当する検体であれば検査に適さないと判断され,検査を実施しない手順になっている【1】.しかし,日本ではこの考えが浸透しておらず,検査室では指示を受けた検体は,たとえば喀痰という名の唾液でも,すべて検査を実施している状況である.本当にこれでよいのか今回は考えたい.


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