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『生薬・植物&季節の食材と薬膳』#01「イネ(稲):米(うるち米・もち米)」

最近は消費量が減っているそうですが、日本人にとってお米は大切な食材ですね。

米は、「胚芽」・「ぬか層」・「胚乳」からできています。

玄米:イネの種子(実)である籾(もみ)から、籾殻(もみがら)を除いたもの
胚芽精米:玄米から「ぬか層」を取り除いたもの
精白米:胚芽精米から「胚芽」を取り除いたもの

胚芽には、ビタミンA・B1・B2・B6・B12、パントテン酸、ニコチン酸、プロビタミンC・ビタミンEなどが含まれています。ただし健康食として人気の玄米は、消化するのにパワーが必要です。胃腸に負担がないように、消化しやすく炊きましょう。体力の弱っている人や胃腸の弱い人は慎重に食べてください。体力のある人・過食気味の人には良い食べ物です。

米の生薬としての効能は、補益薬の中の補気薬です。

うるち米(粳米)
イネ科:Gamineae(Poaceae)
性味:平・甘
帰経:脾・胃
効能:①補中益気 ②健脾和胃 ③除煩止渇

もち米
イネ科:Gamineae(Poaceae)
性味:温・甘
帰経:脾・胃・肺
効能:①補中益氣 ②健脾止瀉 ③固表止汗

米は、脾経(消化吸収する働き)が弱く、気虚(気が足りなくて疲れやすい)の現代人には、大切な食べ物です。

特にもち米は、からだを温める作用があり、下痢を改善したり汗を止めたりもします。うるち米も、もち米も、胃腸を丈夫にして元気になる食べ物ですので、元気に活動するためにも朝食や昼食にお米を食べましょう。

ただし夕方からは、陰陽でいうと陰の要素がからだを支配しはじめますので、夕食には、陽の働きを持つお米や肉類はあまり必要ないのです。からだが眠りに入りやすくするために、果物などを食べましょう。メタボにならないためにも、夜の過食は慎みましょう。

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