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SAPIXと日能研の比較 ⑩親の負担

中学受験は、どうしたって親のサポートがつきものです。SAPIXと日能研で、親の負担が大きいのはどちらの塾か?
それはもう、SAPIXの方です。(個人の感想です)

上の息子がSAPIXから中学受験を終えた時、そこから半年?1年?くらいは疲れが抜けきりませんでしたね。そのくらい大変だった記憶があります。テキスト類の処分などもゆっくり時間をかけて行いました。
それに対して、下の娘は日能研から中学受験を終えたわけですが、今もうまったく疲れが残っていません。もうすっかりテキスト類は処分済です。

なぜSAPIXの方が親の負担感が大きいのか?
これは、
・クラス替えがテストの点数のみで頻繁に行われるせいで、一回一回のクラス替えに関わるテストの重要度が大きい
という理由が一番だと思います。

例えば、α1からα2に下がってしまうと、授業の進み方や刺激が全然変わってしまいます。テキスト自体はどのクラスでも同じなのですが、どの問題をどのように進めるかや、周りの生徒の様子が違うので、得る物も変わってきます。

例えばα1からα4に下がるようなことがあると、今度はブロックが違うので、授業の曜日や科目が変わってきます。ただでさえ計画的に家庭学習を進めなくてはいけなくてスケジュール管理をがっちりしているというのに、突然、曜日や科目が変更になるとまた組み直しです。
さらに、ブロックが変わると、担当の先生まで変わってしまいます。今までのやり方と全然違ってしまうので、子も親も混乱してしまいます。

そんな事態を避けたいので、テスト対策はしっかりします。特に範囲が決まっているマンスリー確認テストの場合は、テキストをしっかりマスターしておけば良い結果につながるので対策します。でもその「テキストをしっかりマスターする」ことを効率よくやらねば時間が足りないので、この部分で親の手助けが必要なんですよね。この部分も自分でできる子供も少数いるかとは思いますが、普通は、子供に任せていたら、不要な部分を繰り返しやったり、苦手部分を流したり、ということが起きがちです。

そこで親が子供の苦手を把握して補強したり、暗記が曖昧な箇所は直前に復習させたりとサポートするわけです。
一生懸命サポートしても、子供ですから、予測不可能な大胆な間違いをやらかしたり、急な体調不良が起きたりするし、小学校生活も忙しいので運動会から直行でテストを受けてグダグダだったり、修学旅行の帰宅翌日にテストを受けねばならなかったり、と様々なことが起きます。

その様々なことは「よくあること」と軽く流せたらよいのですが、一か月の勉強環境が変わってしまうことを思うとなかなか軽く流せず、毎月の様々なアクシデントに心が苦しくなります。たかがテスト、たかがクラス、とは思うのに、子供自身、頑張ってきたのに辛いよね・・・と思うとなかなか気にしないことは難しいです。
もちろん、なにもアクシデントがなく、素晴らしい結果が出るテストもあり、そんな時は子供以上に喜んでしまうことも。でも、そんな良い時と悪い時の差が激しくて、その繰り返しに心が疲れてしまいます。

私の場合は、上の息子がSAPIX5年カリキュラムを終えた時に、もう既に疲れてしまっていて、あと1年あるなんて・・・と絶望したのを覚えています。
SAPIXの5年後期カリキュラムと小学校の両立はとても疲れるのです。


この点、日能研は、1回のテストの点数のみでクラス替えが行われるわけではないので、非常に気楽です。6年では、日特を選ぶ時の基準偏差値が気になるし、持ち偏差値も気になるしで、毎月の公開模試は少し緊張感がありますが、それでもその一回の公開模試でクラスが大幅に変わるということはないので安心です。SAPIXの組分けテストの緊張感とは比べ物になりません。

さらに、SAPIXの先生方と親の間には距離感があるのに対し、日能研の先生とは距離が近めなので、日常の悩みを相談しやすいのも親にとっては助かります。ZOOMで「親のメンタル講座」のようなものも開催してくれるんですよ。中学受験のサポートは孤独なものですが、孤独感が和らぎます。


このように、心理的な親の負担はSAPIXの方が大きいと思いますが、もしかしたら、体力的な負担は日能研の方が大きいのかもしれません。
なぜなら、日能研はお弁当がつきものだからです。いつも塾弁を作っているような気がするくらい、頻繁にお弁当をつくることになります。(仕出し弁当やカロリーメイトでもOKですが。)

さらに、日能研は、校舎の移動があるからです。日特や公開模試のために他校舎に行く機会がとても多いので、親は送迎に出ないといけないことが多いです。友達同士で一緒に行く約束をするケースも多いですが、やはり小学生を初めから子供だけで遠出させるわけにもいかず、ついていくことになります。毎週日曜にお弁当を作って送迎するのはきついです。

でも、そんな体力的な負担があったとしても、心理的な負担による疲れよりは長引かないのを身をもって感じています。

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