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選択権を奪われるな。

朝はいつも、チュリのギャギャギャという鳴き声で起こされる。「朝だぞー、外に出せー」と騒いでいるのだ。

ケージの扉を開けた途端、チュリは勢いよく飛び出して、お気に入りの鏡の前まで直行する。そこで自分の顔を見てウキウキするのが、毎日のルーティン。


チュリが鏡の前で楽しんでいる間に、私はケージの掃除をして、チュリのご飯を準備する。そこまで終わると、チュリはちょうど良いタイミングにご飯を食べにケージに戻ってくる。

しかし、今日は何故かいつもと様子が違う。いつまでたってもご飯を食べに戻らない。鏡の前で遊んでいたと思ったら、次は部屋中をぐるぐる飛び回って遊んでいる。


こちらとしては、早く落ち着いてご飯を食べてほしいのに。仕方がないので、餌の入ったお皿を口元まで持っていってあげてみたら、やっと落ち着いてお皿の中の餌をつつき始めた。こうやって食べさせると、ちゃんと食べてくれる。なんだか子どもみたいだな。

ポリポリ食べるチュリの姿をしばらく見ていたら、一つの事に気が付いた。

あれ?キビばかり選んで食べてるぞ。

普段チュリの餌には、ヒエ・粟・キビのミックスをあげている。今まで均等に食べているのかとばっかり思っていたら、なんと、キビを先に選んで食べていた。キビが少なくなってくると、残っているヒエや粟を食べていたらしい。

好き嫌いがあるなんてほんとに子どもみたいだ。

自分で好きなものを選択して食べるって、けっこうな知恵だと思う。小鳥って、私が思っていた以上にずっと賢くて、チュリには度々びっくりさせられる。

今、自分で選んで行動することが苦手な人が多いと聞いた。

私自身、自分で考えて自由に行動している方だと思い込んでいたけれど、振り返ってみると、無意識のうちに人の意見に同調したり、世間一般の価値観に流されて行動していた事が多かったように思う。

でも、良く考えて。

チュリだって、ただ与えられたままに食べないで、自分で選んで食べている。ましてや、人間は自分で選択して行動する事をもっと大切にしないとじゃないか。

自分の選択権を奪われるな。

チュリの偏食から飛躍してるとは思うけど、また一つ大事なことを気づかせてもらった気がするよ。

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