新しい視点を持つ


法学部3年 M

 堀江さんが私たちに教えたことは新鮮そのものであった。堀江さんの話を聞いて印象に残ったことは大きく二つである。まず、男性である私が「女性の目線から見た社会はどうなのか」を知ることができたことだ。次は、変化を起こすことである。

 女性の目線から見た社会はどうなのかは男性である私はほとんど知らなかった。出産、育児という理由で退職する女性が多いこと。シリコンバレーの投資家とエンジニアはほとんど男性で女性の割合が少ないこと。そうしたことが障壁となり、女性が社会活動する上で大変であることが分かった。しかし、この問題について私は女性だけではなく、男性の社会に対する意識も変える必要があると思う。例えば、男性が主婦になると無能な旦那、男性として魅力がないなどの認識が社会全般に広がっている。さらに、アジアの国で男性の育児休業取得率は欧米の国と比べて低いことが明らかである。つまり、この問題は、女性だけではなく、男性の社会の問題でもあるのだ。


 堀江さんの話の中で「自ら変化を起こす」という視点が興味深かった。「変化を起こす」とは考え方、行動、人に対する態度なでのことだが、特に、「自分の態度で周りが自分に合わせて反応する」という話が記憶に残っている。堀江さんによると「日本では相手のことを考えすぎて、相手が傷つかないように丁寧に話すことが一般的である」という。だから、自分が不利益を被っても言わないで、我慢する人が多い。まさに、私もそういう人間であった。相手のことを考えすぎて、不満や嫌なことを言わないで我慢することが多かった。しかし、今のままでは何も変えられないことが分かった。相手のことを考えて行動することも大事であるが、もしそれが不当なことであれば、自分の意見を相手に伝えるべきだと思うようになった。ただ、その際も、相手にストレスを発散するのではなく、自分が納得するまで相手と会話することを心掛けて生きていこうと思う。


 堀江さんの話を聞いて、「当たり前」と感じていることにも質問を投げかけ、もう一度考えられる機会を得た。それが、人生、社会を変えられる新しい視点を持つきっかけになるだろう。

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