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『封刃師』 第4話

第3話の感想はこちら→

第3話は穢刃の持ち主の背景にほとんど触れられず、ちょっと物足りない感じがあったのですが、それはつまりこの第4話に繋げる部分、刑事・弓美(武田梨奈)を導入する部分に時間が必要だったのだと思います。その土台があって、第4話は多くの時間を駆(早乙女太一)と弓美の闘いのシーンに使うことができる、という流れになりました。

刑事である弓美に残っていた良心によって、ジャーナリストの美緒(深川麻衣)に知らされた「穢刃を作る者」の存在を、封刃師も含め誰も知らなかったんですね。ここからはその悪の根源というか出発点のようなものとの闘いも入ってくるのでしょう。というか移行するのでしょうかね。1回23分30秒に何をどれだけ入れるのかということになるでしょう。

さて、今回は初めて「封刃未遂」の場面がありました。「穢刃封刃仕る」を何度でも聞きたい私にとっては、未遂とはいえ大サービス。アクションも二場面もあったし。
それだけ相手が手強かったわけですが、弓美が現役の刑事であるということが、無理もない理由としてちゃんと成り立ってましたね。

それだからなのか、今回の封刃場面のポーズはちょっと無理な体勢で、あのようにしなければ手強い弓美を抑えられなかった、とも取れるし、もしかして弓美に自己投影する視聴者へのサービスなのか? と下世話な考えも頭をよぎったりしました。ちょっと抱擁に近い形と距離感とも取れるのでね。(個人的にはあの体勢であの距離で「穢刃封刃仕る」って言われたら倒れる。いや違う、もう一回言って!って言うかも←呆)

と、馬鹿な妄想は置いておくとして、今回のアクション場面で気になった点が一点あります。それはカットがちょっと多すぎだったかも、ということ。
カットによるショットの転換が多いシーンは、シャープでかっこいいのですが、多すぎると画面を理解するのが難しくなります。今そこに何が映っているのかがよくわからないと、アクションそのものを捉えることができなくなり、その結果集中できなくなって、シーン全体を楽しめなくなります。
これは私の動体視力が衰えているからそう感じるだけで、若い人なら全然大丈夫なのかもしれないです。いち年寄りの感想ですね。
ただ、アクションそのものが良ければ、カメラの動きはそこまで激しくなくても、カット数が少なくても、そのすごさは伝わると思うのです。そしてこの『封刃師』で繰り広げられているアクションは、そのまま見ても充分すごいレベルのものだと思うのです。

カメラの動きがこれくらいだとついていけるし、臨場感もあって嬉しい。

これみたいに、闘いのシーンをノーカットの長回しで見てみたい… 最後の大勝負とかは是非長回しで!

ところで今回も「お前の穢れ、すべて受け止めた」がありませんでした。これはもう今後は出てこない言葉なのでしょうか。「それがお前の弱さだ」もあるし、決め台詞がいくつもあるのもどうか、ということなのかな。でもなあ。穢れをすべて受け止めてくれるからこそ封刃される、っていうこともあると思うんですよね。言わないけど受け止めてるってことではあるとは思いますが、やっぱり言って欲しい。

あとこれはまったくの余談ですが、序盤に組事務所で半グレが正座させられて「吐けコラァ」とつめられている場面がありましたが、あれ、韓国、香港、台湾だったら間違いなく縛られて吊るされてるよなあ、と思いながら見ていました。笑(実際どうなのかは知りません。あくまでも映画やドラマの話です)


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