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【小説】 自分勝手な家族

佳世子は銭湯に行った
サウナに岩盤浴
ちゃんと水と経口保水も持って

夕方までに犬の散歩をしなきゃいけないから
早めに帰らないと
しっかりと休息をとらずに

銭湯が終わり急いで帰ると犬の散歩をした

夕飯を1人で食べたぐらいから頭痛はしていた

元々血圧は高いから
サウナや岩盤浴は
入っちゃいけなかった
何も考えられないような状態がほしかった

ベッドに横たわる 
左顔から、手、足まで
痺れてきた
途中で身体がどんどん冷たくなっている
布団をきた

その時だった
父は機嫌が良くなったり、悪くなったり
していたが、ケーキを買ってくれたらしい

母が部屋にくる
佳世子
ケーキを食べて
佳世子は事情を話す
具合が悪いの
しびれていて

お願い 
一口でいいから食べなさい

その言葉は悪魔に感じた

それでも事情を話す佳世子に
母は一口でいいのにという

一階の部屋に
父に事情を話す
サウナしすぎだろ

ごめんなさい
ケーキは食べれないから
私の分を置いておいてほしい
買ってくれてありがとう

話が一方通行で
家族みんな相手の意見や話に耳をかさない
この家族

こんなにみんなが自分勝手だと
こんな子に育つわ

性の吐き捨て場所に 
使われたあの日
本当は12月に縁を切りたかったという人は
本当に恐い人だ

そして  
周りをあまり見えなくて
意味がわからなくて
加減がない佳世子は
こういう家庭で育ったのだと

相手を労り
わかり会う
そんな人になりたかったと思った

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