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【CIN】 2024シーズン戦力分析(野手)

初めに


 皆さん、どうもこんにちは。CIN担当のMasaです。いよいよ開幕も近づいてきたということで、今シーズンに向けた戦力分析をここで紹介したいと思います。尚、今回CIN担当3人で投手、野手、注目プロスペクトに分け、中山さん、赤味噌さんも記事を書いてくださっているので、ぜひそちらもご覧ください。注:本文中の成績は2023年のメジャーリーグでの成績です。

捕手

Tyler Stephenson (27)
142試合 465打席 打率 .243 出塁率 .317 OPS .695 HR 13
 怪我に苦しんだ2022シーズンに対し、昨シーズンは142試合に出場し、本職の捕手の他にもファーストやDH起用が増え、怪我防止対策も見られました。肝心の成績は、打撃が注目の捕手ということもあり、期待がかかっていたものの、あまり優れたものではありませんでした。特に長打率が乏しく、単打が非常に多いシーズンとなりました。調子が良ければTOP10にも食い込めるような実力を持っていると思うので、今季は飛躍に期待です。
Luke Maile (33) 
78試合 179打席 打率 .235 出塁率 .308 OPS .699 HR 6
  昨季新加入したMaileは、第二捕手として活躍し、キャリアハイの78試合に出場。Kentucky州のEdgewood(シンシナティのすぐ南)出身ということもあり、シンシナティではとても馴染んでプレーしている印象でした。正捕手のStephensonのDH、ファースト起用などで先発する機会が多い中、よく打ってくれました。なんとOPSはStephenson超えの.699。2024年のスプリングトレーニング終了時点では、32打席でHR4本、OPS 1.288と絶好調。この勢いでシーズン中もStephensonを追い越せるか注目です。

内野手

Christian Encarnacion-Strand (24)
63試合 241打席 打率 .270 出塁率 .328 OPS .805 HR 13
 2023年のスプリングトレーニングで一気に注目を浴び、シーズン途中にメジャーデビューを果たし、日本でもメジャーの歴史上最も長い名前の選手として取り上げられました。名前はさておき、打撃面では素晴らしい成績を残しています。スムーズなスイングでスタンドに運ぶパワーを保持しており、Vottoの後継者として期待されています。今年もスプリングトレーニングでは長打を連発し、大砲への成長への一歩を見せています。

Spencer Steer(26)
156試合 582打席 打率 .271 出塁率 .356 OPS .820 HR 23
 CESと同様にTyler MahleのトレードでシンシナティにやってきたSteerは、2022シーズン後半にメジャーデビューを果たし、実質2年目となる今季はレッズ打線を開幕から最後まで引っ張る活躍を見せました。ここでは内野手としてカウントしていますが、今季は内野のlogjamもあり、左翼での出場が多く予想されています。外野の守備は捕球こそ良くないものの、ある程度の肩はあり、昨季は良いプレーもありました。Steerの今季の課題としては、右投手の攻略だと思います。昨季は3割以上打った左投手に対し、右に対しては.250程度。それを上げれば3割30本も十分見えてくる選手だと思います。

Santiago Espinal (29)
93試合 230打席 打率 .248 出塁率 .310 OPS .645 HR 2
 McLainの怪我による長期離脱が懸念される中トレードによる緊急補強でスプリングトレーニング中に入団しました。TORで昨シーズンの出場は93試合と限られたものの、2022年には135試合に出場するなど、打者として期待できる選手です。あまり長距離砲ではないですが、GABPでプレーすることで成績が少し伸びることも期待できます。

Jonathan India(27)
 2021年に新人王を獲得して以来、年々少しずつ成績が落ち込んでいるIndia。今オフは内野手の新人の台頭もあり、トレードが多く噂されましたが、結局は何も起こりませんでした。フィールド上のプレーの他にも、リーダー性が非常に評価されている選手ですから、Indiaの価値は成績以上のものがあるのかもしれません。今年の起用はセカンドの他にもファースト、DHなどがオフシーズン中噂されていましたが、その他にもスプリングトレーニングではレフトでの起用もあり、今季は非常に柔軟性のある起用ができそうです。スプリングトレーニングでは4割に迫る好調を見せており、個人的にも好きな選手なので、今年はバウンスバックイヤーが来ることをを信じています。

Jeimer Candelario(30)
 今年のレッズのFAの目玉というべきである存在のCandelario。投手陣の補強が予想されていた中、まさかの飽和している内野の補強。これには私含め多くのファンが驚いたと思います。今年メジャー8年目を迎えるベテランの存在は若いレッズにとってとてもいいものになると思いますし、DETでキャリアの殆どを過ごしてきたCandelarioにとってGABPの環境は非常に良いと思います。キャリア成績は群を抜いているという訳ではありませんが、とてもsolidだと思います。スプリングトレーニングでは不調に悩んでいましたが、最終戦の前の日には快音と共に3安打を記録。開幕戦からのスタートダッシュに注目です。

Elly De La Cruz(22)
98試合388打席 打率 .235 出塁率 .300 OPS .710 HR 13
 若きスーパースターとして一気に注目を浴びた去年はデビュー直後に特大ホームランを放ち、”That ball had a family!”の実況が話題になったり、サイクル達成など本当に波に乗っていましたが、その後は長い不調に陥り、最終的には微妙な成績で終わってしまいました。1番問題視されたのが三振率で、33%を記録。今オフはその対処法としてJuan Sotoとトレーニングを行い、スイングの面では大きく足を上げる動作がなくなり、よりコンタクト重視で打撃にアプローチしているようでした。スピード、守備は申し分ないほど上手いのであとは打撃というところ。よく比較されるPITのOneil Cruzはスプリングトレーニングでメジャー1位のホームラン7本を放つ活躍をしているので、今年も同地区対決に注目です。

Matt McLain(24)
89試合 365打席 打率 .290 出塁率 .357 OPS .864 HR 16
  昨年多くデビューしたルーキーの中で恐らく最も安定していたMcLain。ドジャースに対してサヨナラ打を放つなど、とても重要な場面で活躍してくれた印象でした。昨季はシーズン途中の怪我で復帰することができずにシーズンを終えてしまいました。そしてまた今年もシーズン開始前に肩の怪我で離脱し、離脱期間は未だ不明となっていますが、少なくともシーズン全休にはならない見込みだそうです。非の打ち所がない活躍をしていただけに、怪我で悩まされてしまうのは非常に悔しいので、早期復帰を願っています。

外野手

Will Benson(25)
108試合 287打席 打率 .275 出塁率 .365 OPS .863 HR 11
 Bensonは昨季の始まりからメジャーでプレーしていましたが、3月4月合わせて打率は1割にも到達せずにAAA降格となっていましたが、5月に再昇格を果たすと、6月のドジャース戦では自身のメジャー第一号でドジャースのEvan Phillipsから劇的なサヨナラ打を放ちました。Bensonは圧倒的に右投手を得意としており、3割近く打っているのに対し、左投手に対しては2割未満と差が激しい選手です。同じ外野手のJake Fraleyも似たようなタイプであるため、今シーズンはDHとライトでの起用や、Platoon起用(相手投手に応じて交代する起用法で、基本的には右左の相性によって交代)も考えられます。


Stuart Fairchild
(28)
97試合 219打席 打率 .228 出塁率 .321 OPS .709 HR 5
 スピードが魅力の選手で、昨季は10盗塁を記録。あまり目立った活躍がなかった昨季に対し、今年のスプリングトレーニングでは好調を見せ、シーズン中5本のみだったHRを3本放つなど、ブレイクが期待されています。現在は昨シーズンセンターを守り抜いたFriedlが怪我で離脱中なので、開幕からアピール成功なるか、注目です。(余談)Noelvi Marteが薬物検査で陽性反応が出たとき、一部の現地ファンに「検査しないといけないのはFairchildの方だろ」と言われるほど良いパフォーマンスをしていました。

Bubba Thompson(25)
37試合 53打席 打率 .170 出塁率 .237 OPS .520 HR 0
 Thompsonもスピードが魅力の選手で、元は2017年ドラフトでTEXによる一巡指名。今オフはレッズDFA→ヤンキース契約、DFA→ツインズ契約、DFA→レッズ復帰という謎のオフシーズンを過ごしました。Friedlの怪我により急遽開幕ロスター入りしましたが、ポテンシャルが十分ある選手だと思うのでぜひチャンスをものにして欲しいです。

Jake Fraley(28)
111試合 336打席 打率 .256 出塁率 .339 OPS .782 HR 15
 2022年オフのSuarez,Winkerのトレードでレッズに加入し、今年でレッズの一員として3年目のシーズンを迎えます。トレード当時はあまり期待されていなかった選手でしたが、昨季は主力として出場し大活躍を見せました。特に得点圏打率は3割を超え、9回の打率は.320を記録するなど、大事な場面で打つ選手でした。プレー以外にも、去年のレッズのホームランセレブレーションの元ネタのOV(The Original Viking) になるなど、チームやファンからも愛されていました。去年はBensonと右翼で出場機会を分けましたが、今年も似たような采配が予想されます。補足:昨季レッズはホームラン後のパフォーマンスとしてバイキングのヘルメットとマントを採用。それはFraleyの容姿がバイキングに似ていたからでした。

Nick Martini(33)
29試合 72打席 打率 .264 出塁率 .329 OPS .912 HR 6
 昨季はマイナー契約でレッズのAAAでシーズンの大半を過ごしましたが、8月末にメジャー昇格を果たすと、マイナーから呼んできたベテランとは思えないほどの活躍を見せ、レッズはプレーオフ進出こそ果たせなかったものの、シーズン終盤は何度もMartiniに助けられる場面が多くありました。今年はその勢いのまま開幕ロスター入りをしていて、去年のような活躍までとはいかなくても、打者としての働きが期待されています。

TJ Friedl(28)
138試合 488打席 打率 .279 出塁率 .352 OPS .819 HR 18
 昨季はレッズのリードオフマンとして大ブレイクを果たすと、キャリアハイの138試合に出場し、レッズの躍進に大きく貢献しました。打撃、守備、スピードをバランスよく兼ね備えたFriedlはMLBの中でも注目を浴びる存在になりました。そんな中迎えた今年でしたが、右手首の怪我で離脱し、5月中旬の復帰が見込まれています。去年はBABIPが非常に良かったこともあり、今年の成績は少し下がってしまうかもしれませんが、今年のレッズのキーマンになっているのは確かです。

Noelvi Marteについて

 去年はシーズン終盤に昇格を果たし、大活躍だったMarte。今年は新人王を狙えるのではないか、と思っていた矢先に入ってきた薬物使用による出場停止。非常に残念としか言いようがなかったです。あれだけ期待していた内野が怪我によるMcLainも含め、2人かけてしまうのは想定外でした。Marteがいつから使用して、意図的であったかは分かりませんが、100%で前の姿で戻ってくることを期待しています。

最後に

 ここまで読んでくださり、ありがとうございます。歓喜に包まれた去年の夏から長く経ちましたが、今でもあの頃の興奮は残っています。そんなレッズの新たな1年が始まろうとしていて、非常に楽しみです。今年もレッズの魅力が広がるような1年になることを願っています。Go Redlegs!!!





 


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