プラモデル体験イベント頓挫 来年改めてチャレンジ


映画が大好きですが、ガンダムのプラモデル(以下ガンプラ@バンダイ)も好き。プラモデルは戦闘機や戦車。船など一通り作ってきましたが、2足歩行兵器はロマンです。

既成のプラモデルに色を塗り、場合によってはディティールをアップし、場合によってはジオラマにする。そういった楽しみは自分自身の人生の中で少しずつ積み上げてきたものですが娯楽が他にも山のようにある現代。

ガンプラというものに関わるきっかけはアニメのスタートであったり、すでに取り組んでいるガンプラユーザーからの声掛け。場合によっては展示作品を観ることによる興味への1歩など、そういったものがあります。

年齢的にも
「自分が楽しみ技術を磨きあげることよりも、次の世代に興味を持ってもらうなにか?ができないか?」
というイメージをここ数年は漠然と持っていました。

某ショッピングモールや某大手書籍販売店舗などからイベント企画の相談を受けたときには、8~10の企画案を出す中に「ガンプラを親子で楽しむきっかけとなるイベント」を案の中に加えていました。


絵本の読み聞かせやプロのアナウンサーによる朗読会。アロマオイルの体験会などは実現しましたが、ガンプラ体験会は予算の関係で実現はできていませんでした。

昨年に某書店の偉い人から
「国の支援制度でこういったものがある」
という「子どもたちの未来に向けて貴重な体験イベント」に補助金を出してくれるプランを見せられ
「ガンプラの体験会を企画してみてはどうか?」
と声をかけていただきました。


ガンダムSEED公式 HPより

2023年は
「機動戦士ガンダムSEED」放送から20年。
「機動戦士ガンダムダブルオー」放送から16年。
当時ガンダムを観てガンプラを楽しんだ人たちは大人になり、家庭を持ち、子どもがいてもおかしくない。

・イベントがきっかけで親子でガンプラに触れることを再開できる人
・いまもガンプラを触っているけど、子どもと一緒には作れていない人
そして
・親御さんの影響ですでにガンプラに触れている人
それらの方々に、地方であってもプロモデラーの方に実際に会って、アドバイスやコミュニケーションを取ることで「ガンプラを、さらに楽しむ大きなきっかけ」になるのではないか?
と考えたのです。

申請するためにはいろいろハードルがありました。
例えば、
・サークルに入っている一般メンバーではなく代表者もしくは
それに該当する立場の人間の申請であること。
・サークルだとしてもNPOや組織。会社であるほうが何かと都合がいいこと(これは銀行口座などが絡むため)
・さまざまなPR展開をする上で、HPはあった方がいい
・SNSなどでも専用のアカウントがあったほうがいい
などなど申請に向けて準備は思っていた以上に膨大にありました。



過去の作例より

まず参加していたガンプラサークルを離脱
これはもう仕方ありません。自分の技術研鑽より次世代の子どもたちへのきっかけづくりのためです。また高い向上心を持ちガンプラ作りをしている人たちに、こういったイベントのための時間を費やしてもらうわけにも行きません

HPやロゴ制作に取り掛かりましたが運良く某大手メーカーでプロダクトデザインをしている人から協力依頼があり、お願いをすることで時間短縮ができました。


自作のサークルHP

申請文章の添削
国への申請ですので、通常の企画書的な文章ではない。そのため公的機関に勤める友人に申請向きの文章に添削をしてもらいました。

イベントのプロダクト
子どもたちが
・田舎である地元では会えないプロモデラーに指導をいただける
・東京や大阪といった大都市でもプラモデル教室を開いた
経験のあるプロモデラーをお呼びする
・プラモデルを組み立てることで、何かを作り上げる体験をする
・プラモデルを通して「ものづくり」の背景を知ってもらう
・プロモデラーによる個性の出し方を教えてもらえる
・実際に作例したプラモデルに色を塗り、自分を表現してもらう
・刃物を取り扱うことの危険性と他人への配慮

などなどがありますが、これらを150文字に納める必要があり苦労したものです。

住んでいる地元は有名人に会えることはほぼありません
また、そういったプロモデラーをお呼びするような余裕のある会社はありません。だからこそ著名人に会えた人たちの喜びは大きな記念となり、記憶となるのが現実です。

そういった思いをなんと企画文章(申請文章の上限が250文字)にまとめる必要がありました。がなんとか文章をまとめ、講師となっていただける東京在住でYouTubeでも活動をしているプロモデラーへの連絡などの手続きを進めてきました。


体験会の内容は
プロモデラーによる指導のもと
・プラモデラーによるプラモデルの楽しみ方の講義
・エントリーグレードのプラモデルの製作(参加者によっては再考)
・ゴッドハンド社のニッパープレゼント
・ガンダムマーカー&Gマーカーエアブラシによる塗装体験+完成
・ホームページやInstagramといったSNS&Webでの完成披露
・YouTubeでの完成品の動画アップ
といったもので、自分の作ったものがWebを通して多くの人に観てもらえる…
という体験会になる予定でプログラムを完成。

それらの申請処理を進めたがの昨年。そして先日行われた審査の結果はWebで発表され
「申請予算を認める」
というものでした。
計上した理想の予算額の半分でしたが、自分が数万円(片手)持ち出し負担すれば、PAレンタル費やメディアPR予算の見直しなど10ほどの項目を再考することで40名弱の子どもたちに楽しんでもらえる予定になりました。

しかし2時間後には「内容の一部修正後、再提出」に変更されます。
内容を確認すると

・プロモデラーの旅費や講演料などは全てNG。0円
・チラシ制作費などは申請の半額以下
・PR展開費は申請の1/4

などが修正箇所として記載されていました。

加えて
・講師となるプロモデラーは地元地域から見つけること
・遠方のプロモデラーを呼ぶことが必要と認められない

などが書き加えられています。

ただしコチラが提出した
・田舎である地元では、会えないようなプロモデラーに指導をいただける
全く否定されていません

納得出来ないことも多いため事務局に質問。

地元には(現時点で)全国に知られるプロモデラーは不在
だからこそ、すでにネットで名前を検索すれば
すぐにヒットするようなプロモデラーをお呼びすること

そういった著名人を呼ぶことで子どもたちに
「有名な人に会えた」という体験をしてもらうのがコンセプトであり記載していること
を伝えましたが、

・YouTuberであれば、地元で探したらいるのではないか?
・プラモデル制作に関して、
 東京からYouTuberを呼ぶことは必要性が無いと判断した

という、まさに回答を疑うレベルの内容です。

申請をしたプロダクトには
・田舎である地元では会えないプロモデラーに指導をいただける
・プロモデラーは東京や大阪といった大都市で
 教室を開いている人をお呼びする
を明確に記載していたにも関わらず、

・「プロモデラーを呼ぶ企画は予算を認可」するものの、
 「プロモデラーを呼ぶことは否定する」
という
全くもって意味が不明な回答が回ってきました。


加えて
・異議申し立ては受け付けない
という回答でした。

そのため実際に開催をする場合、50万円近くの自己負担金が発生することになり、今回のイベントは頓挫することになりました。

半年かけてきた準備が全て徒労に終わったとも言える今回の事案。
改めて計画というかプロダクト文章を構築し直して来年度に備えようと思います。

でも、
プロダクトにしても実際の活動内容にしても、
250文字、150文字ででまとめさせ、その文章で詳細を理解し判断するというのがそもそもの間違いだと感じる次第です。

詳細なプロダクトもかけず、細かな活動内容も記載できず。
限られた文字数の中で表現できなかった自分も未熟だとは思いますが(おそらくガンプラを作ったことが無いであろう)相手を納得させるには文字数があまりにも少なすぎます。

ガンプラを手にして、作り上げて自分だけの作品とした体験を150文字で、全く見ず知らずの人に伝えるのは相当に高いハードルだと思います。

公的機関の知人からは

・YouTuberであれば、地元で探したらいるのではないか?
・プラモデル制作に関して、
 東京からYouTuberを呼ぶことは必要性が無いと判断した
といった2点をみても
これが通らないのは、先方の理解不足以外は考えられないし、
他に予算が通ったであろうイベントと比べても新鮮
などのフォローもいただけましたが、実際問題は
認可されたけど認可されなかったという、矛盾した結果が残っているだけです。

改めて次回にもチャレンジをしてみたと思います

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