スケールモデラーとガンプラユーザーの対立!?それぞれの自分基準の視野狭窄

新作プラモデルで炎上?


Twitterで流れてきた、ハセガワのプラモデル「ザブングル」に対しての論争的…というか賛否の流れ


ハセガワ 公式HPより


スケールモデルのハセガワが「ザブングル」を出したことも驚きではあったが、この「ザブングル」のプラモデルの作る工程や構造が良くも悪くも話題になっている。

バンダイのガンダムのプラモデル(以後・ガンプラ)をメインに作っているガンプラユーザーからはザブングルの完成後の関節の弱さ、作る際のパーツ分けの違和感などに対しての酷評的発言が目立つ。

一方でスケールモデルなどのユーザーからは「ガンプラ=幼稚なプラモデル」という見下した発言が目立っている。

作例レビューや作例の途中の写真をアップしているサイトをいくつか拝見したが、「ハセガワのザブングル」はハセガワらしい「完成時のディティールの比重を高くしたプラモデル」であって、ガンプラとは全く違う作る工程があるプラモデルだと思う。


バンダイ 公式HPより

ガンプラは
「誰もが簡単に楽しく組み上げられるプラモデル」
といったコンセプトを如実に感じるのだが、これは
「多くのユーザーに手に取ってもらって、購入してくれたすべての人が等しく完成させられる」という理念を感じられる。

それ故に、説明書に沿って作り上げる流れでも、迷うことが比較的少ないキットであるといえる(RGであっても)。
それでもガンプラを「難しい」「作れない」という人も一定数いるわけで…。

ガンプラの作りやすさ、気軽に楽しめる部分は世界的にも評価されており、中国やEUでの売上の伸び率は凄まじいものがある。
これは
「誰もが楽しく作り上げられるプラモデル」
を目指したバンダイの技術の結晶といえる。

一方でハセガワのプラモデルは骨太でマニアが喜びそうなスケールモデルを出し続けている老舗で個人的にも1/72や1/48の戦闘機のプラモデルでは大変お世話になっている。


画像はイメージです


合わせがうまく行かずヤスリで調整をしたり、なぜかダボ穴がふさがっていたりしたこともあり「加工作業を切磋琢磨しながら完成させるプラモデル」という認識もあったが近年は
組み立てやすくパーツ分けも適度にされているプラモデル
が多かった。

しかしメカ・ロボットの「ザブングル」はかなり試行錯誤をして金型を作り商品化したように見受けられる。
その一つが関節部分でもあり、完成後のゆるさでもあるのだが、一昔前だとゆるくなるからこそ、アイディアでフォローをしていたものでもある。

ハセガワとバンダイのプラモデルを製造する環境は大きく違うと思われる。


ガンプラユーザーがバンダイの技術力とユーザーフレンドリーな要素を全てハセガワに求めるのは見当違いでもあり、そのことを「酷評」するのも大きな間違い。

一方で、ハセガワの応援するユーザー(実質ほぼスケールモデルユーザー)がガンプラを否定し、ガンプラユーザーをバカにしたり見下した発言をするのも間違いであるとしか思えない。

ガンプラ、ザブングルともにプラモデルキットであることは間違いなく、そこに優越を付ける…という身勝手な解釈と順位付け…をしている人が一番愚かであり、恥ずかしい行為といえるだろう。

元々からあった対立構造

今回の事案に関わらずガンプラユーザーの中にも

・パチ組・素組はモデラーじゃない
・パチ組・素組は作品じゃない
・部分塗装は幼稚
・全体塗装が最低限
・後ハメ改造くらいはデフォ
・ミキシングしてこそモデラー

など様々な「独善的」意見があり、それぞれで他のジャンルの人を見下し発言をしたりTweetはしなくても「低レベル」と判断をしたり、無意識のうちに自分の行っているテリトリー以外を小馬鹿にしたりするユーザーがいる

いずれにしてもプラモデルユーザー全体の「視野狭窄感」を如実に感じるこの頃だが、
「個人の解釈を他人に強要する発言」
といった思考パターンは排除して、騒いでいる人を冷ややかに眺めるくらいでいいのではないか…と思ったりする。

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