喫茶&喫酒 Cinq サンク

コーヒー、カクテル、チョコレート、 葉巻を扱う神戸の”夜の喫茶店”Cinq(サンク)。…

喫茶&喫酒 Cinq サンク

コーヒー、カクテル、チョコレート、 葉巻を扱う神戸の”夜の喫茶店”Cinq(サンク)。三宮駅から徒歩5分。カウンター11席。喫煙可。チャージ¥300。月~木17:00〜23:00/金~17:00~25:00土14:00~25:00日曜定休日。

最近の記事

Barは自由だ

 バーの本質とはなんだ。ジャズピアニストのBill Evansは、「ジャズを教えるなら、スタイルではなく本質を教えることだ。」と述べていた。この言葉を知って以来、バーの本質をずっと考えている。いわゆるオーセンティックバーと謳う(もしくはみなされる)バーもあれば、そうでないバーもある。その区別ってなんだ。内装なのか。バーテンダーさんの技術なのか。辞書的な意味ではオーセンティックとは「本物の、真の、正統的な」の意味がある。なにに対して本物なんだ。オーセンティックとはなんだ。バーの

    • メニューブックのお話

       お店を開業してから約3年間、使い続けてきたメニューブックを作り直しました。さすがに、汚れやへたりも目立ってきて、3年間も変わらないメニューの内容も如何なものかと度々考えていました。そこで、年明けの自粛休業に入ってから、メニューの構成から製本の仕上がりまでやり直そうと決めてから約半年の期間を経て、無事に完成しました。  「まるで本のようなメニューブックが欲しいな」、という発想からスタートしたメニュー作り。メニューブックは、おしぼりと同じく、最初にお客様が手にするものなので、

      • 煙と共に去りぬ

         昨今の禁煙運動の強化により、喫煙者や愛煙家にとっては生きづらい世の中になっていることは自明でしょう。これから締め付けがさらに強くなることを考えると、ため息代わりに一服したくなるものです。  ドラマや映画の登場人物、またはミュージシャンが煙草を吸っている姿をカッコいいと思う若者もこれからは少なくなりました。健康には悪い。経済合理性は無い。周りの人に迷惑。どこもかしこも禁煙スペース。百害どころか、千害あって一利なし、とみなされる喫煙者は、文字通り「煙たがられる」存在になってい

        • カクテルコンペの話-コロナと笑顔-

           2020年12月6日。新型コロナウイルスに振り回された1年も残り少しになった初冬の日曜日。ぼくは、人生初めてのカクテルコンペティション(以下カクテルコンペ)の舞台に立っていました。緊張しながらも、一体なぜぼくは、この舞台にたっているのだろうかと、不思議な気持ちになったことを覚えています。そこで今回は、カクテルコンペに向けて作成したカクテルに込めた想いと、制作過程を記しておきます。カクテルコンペに馴染みがない方も多いと思いますが、世の中にはこんな世界もあるんだなと知って頂けれ

          Blend is So Beautiful.

           ブレンドコーヒー。ブレンデッドウイスキー。葉巻。チョコレート。改めてお店を見渡すと、ブレンドされたものに囲まれていることに気づきます。さらに数種類のお酒を日々ブレンドしてカクテルを作っているとなると、どうやら「ブレンド」について、しっかりと向き合う必要がありそうです。 ルーツとしての90's culture 平成元年生まれのぼくからすると、ブレンド、つまり異なる複数の要素を混ぜ合わせて新しいものを生み出すという創作方法に馴染みがあります。きっとそれは、90年代カルチャーに

          問答有用ークレクレ君からの脱却ー

           17世紀のロンドンのコーヒーハウス。フランス革命前夜のパリのカフェや1920年代のモンパルナス。イタリアのバール文化。昨今のオシャレなカフェには感じ無い魅力。写真から溢れんばかりの当時の空気。なぜ人は、数十年、数百年も前のお店に惹かれるのでしょうか。  思考を促すシステム コーヒーハウスやカフェは、近代社会において、重要な役割を果たしています。インテリ層の知識人や文化人から一般市民まで、階級の垣根を越えて誰もがコーヒー代を払えば入店することができ、そこで政治、文学、演劇、

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          コロンブスのお話

           クリストファー・コロンブス。大航海時代に「新大陸」を発見した探検家・航海者として彼の名前ぐらいは、誰もが知っているでしょう。実はコロンブス。当店Cinqには切っても切れない人物です。コロンブスのおかげで存在していると言っても良い程、偉大な存在です。なぜ偉大なのか。これは、まだ見ぬ世界を追いかけた一人の男の「お土産話」です。 コロンブスの肖像画。  コロンブスは、スペイン王室の援助を受け、合計四回新大陸に航海しています。コロンブス本人はヨーロッパから西廻りに移動するとイン

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          喫茶酒長の日記1

          5月25日(月) 晴れ 緊急事態宣言の発令に伴い、自粛休業をして 約2ヶ月。今日から営業を再開。周りの飲食店も営業再開していたが、通りを歩く人の数はやはり少なめ。 チャームの仕入れ先の担当者さんとコーヒーとタバコで一服しながら、相方も含め三人で納品後しばし雑談。久しぶりの会話に、自粛前の当たり前だった日々を懐かしく思うと同時に、久しぶりに再会できた喜びを感じる。 閉店後、向かいの青島で夕食。外食するのも2ヶ月ぶり。相変わらずの美味しさに舌鼓を打つ。体中にエネルギーが満ち

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          ハウスボトルのお話

           大体の場合、バーにはその店の「ハウスボトル」があります。ハウスボトルとは、お店備え付けのボトルであり、いわば「そのお店の代表的な一本」とでも言えます。ウイスキーはもちろん、リキュールがハウスボトルのお店もあります。  Cinqは、「DRAMBUIE」(ドランブイ)というハーブ系リキュールをハウスボトルに選定しています。ベースのウイスキーにハーブと蜂蜜が加えられた、重厚感がありながら十分な甘みがある飲みやすい一本。ストレートやロック、水割りやソーダ割、カクテルも甘いものから

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          カップ&ソーサーのお話

           買い物帰りの休憩に。待ち合わせ時間までの時間つぶしに。食後の後に。 昔からなにかと、街に出た際に喫茶店に行くのが好きでした。  コーヒーの味だけなら最近のコーヒースタンドなんかのほうがよっぽど美味しいが、コーヒースタンドや今風なカフェにはない、煙草のヤニで黄ばんだ壁紙、強めの空調に気だるい感じのジャズやブルースが流れる古びた店内に、周りのお客さんの雑話が飛び交うあの空間で、特に何も考えず煙草を吸いながらコーヒーを口にする時間が、自分にとっては心身を調整する時間であったよ

          カップ&ソーサーのお話

          感謝を贈り合うサンクのギフト券

           'Cinqs Giving Card'(サンクス・ギビング・カード)を2週間前からオンラインストアで販売しています。誰が買ってくれるのかと不安でしたが、 よくお店に来てくれるお客様を中心に、まだ来られたことのないお客様や久しぶりに連絡がきた友人が購入して頂いてます。購入するにあたり、一言メッセージも添えてくださり、とても暖かい気持ちになりましたし、早くお店を開けたいと心底思います。  この'Cinqs Giving Card'。お客様ご自身用(前払い券)とプレゼント用(ギ

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          The Bar Must Go On.

           元は、'The show must go on'。ショービジネスの業界で使われているフレーズで、「いかなることがあっても舞台の演技をとめてはならない」みたいな意味です。イギリスのロックバンドQueenに、同タイトルの曲がありますね。  まさに、舞台やライブハウスなどエンターテインメント業界に大打撃を与えている新型コロナウイルス。同時に、僕たちの飲食業界も苦しんでいることは今更言わずともご存じでしょう。  神戸の街にも緊急事態宣言が発令されて自粛休業を余儀なくされてた翌

          喫茶&喫酒 Cinq からご挨拶

          喫茶&喫酒Cinqは、三宮駅からほど近い飲食店街である中山手通に2018年にオープンしました。店名の Cimqはフランス語で数字の「5」の意。”Coffee”,”Cocktail”, “Chocolate”, “Cigar”, “Communication”の5つの「C」をお連れ様と一緒に楽しんで頂けます。 Bar専用のチョコレート、リーズナブルな値段でしっかりと管理されたキューバ産葉巻、さらにBarでは珍しい本格的なエスプレッソとお酒でつくるコーヒーカクテルなど、様々な

          喫茶&喫酒 Cinq からご挨拶