穴籠もりのホビットたちの間違ったポリコレ批判

"The study should also make progressives more self-critical about the way in which speech norms serve as a marker of social distinction. I don’t doubt the sincerity of the affluent and highly educated people who call others out if they use “problematic” terms or perpetrate an act of “cultural appropriation.” But what the vast majority of Americans seem to see—at least according to the research conducted for “Hidden Tribes”—is not so much genuine concern for social justice as the preening display of cultural superiority."

[引用元]Americans Strongly Dislike PC Culture

https://www.theatlantic.com/ideas/archive/2018/10/large-majorities-dislike-political-correctness/572581/

……ポリティカルコレクトネスの定義が曖昧なんだけど、ざっくり6-8割方の人々が辟易しているPCっていうのは、行き過ぎた"一般的についていけない正しさ"ってことでしょう? 佐々木俊尚教徒の人々はまた180度違うことを想像してそうだけど、最近分かりやすい案件があった。

アリアナ・グランデ、「七輪」タトゥーの間違い認めるも超ポジティブ思考

https://front-row.jp/_ct/17247082

これは極東の僻地でろくに世界のことも分からない穴籠もりのホビットみたいなローカル色の濃い日本人が、おしゃれに精通した世界的芸能人のタトゥーについて重箱の隅に向かってポリコレ棒をツンツンして説教を垂れた代表的な"忌々しいポリコレ"案件なんだけど、あはは七輪て日本で言うとあれだよねと思いつつスルーできずに七輪の意味について本人にツッコミを入れたりSNSでその話題を拡散させたローカルにこだわりの強い日本人(別名ネトウヨ)以外はそんなのどうでもいいやん、いや普通にクールで可愛いやん、って思ってる。むしろあの原始的卓上コンロみたいなものがどうして"7つの輪っかなん? こんなんで炎上しちゃうアリアナかわいそうやわ"って思う。

上記のような典型的ポリコレ案件に対して、もうちょっと厳密なポリティカルコレクトネスっていうものがあって。それは最近はファクトフルネスと言い換えられていたりするもので、フェイクニュースの反対側に位置している。そしてさらに問題なのはフェイクニュースを信じることの免罪符として"ポリコレ"という言葉を振り回したり、慣れない場所でTPO的に間違った振る舞いをしているのに自己を正当化するためにポリティカルコレクトネスを批判する穴籠もりのホビットたちがいることだと思う。

なので、ポリティカルコレクトネスについて語るとき、聞くときは、「例えばどんな案件を良くないポリコレ叩きだと思いますか?」という問いの答えも添付するべきであり、それがないポリコレ批判は読む聞く価値がない。
……ちなみに僕、アリアナ・グランデさんについては何の興味もございません。

#TheSavages #PeripherallyInexperienced

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