尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件にまつわるナイーブな「反リベラル」のファンタジー白昼夢

"おととい(9/7)、発生から10年が経過した尖閣沖での中国漁船衝突事件を巡り、当時の民主党政権で外相だった前原誠司氏が産経新聞の取材に対し、船長を釈放したのは当時発表された「検察の判断」ではなく、菅直人首相(当時)の指示だったことを暴露して大騒ぎになっている。"

[引用元]民主党政権の闇 「尖閣」で菅直人氏らを証人喚問せよ

※タイトルの「リベラル」とは、本来の意味ではなく、「反リベラル」を自称する人たちの言う「リベラル」を指します。

 ……いまだに10年前の出来事を親の仇のように持ち出すネバネバっぷりに吐き気がするのですが、この著者は、 #sengoku38 のリークしたような尖閣諸島を巡る(物理的な意味ではなく)衝突の報道を控える案件が過去にも、民主党政権以前の自民党時代にもあったとは考えられないのでしょうか?

 sengoku38が神戸海上保安部の巡視艇の任務についたのは2010年ですが、件の事件が起こったのはその年の11月です。sengoku38は30歳から転職した後に主任航海士になっており、彼がそれまでの慣例の理由を頭で理解していたのかどうなのか。実際のところ、sengoku38の衝突動画を公開すべしと言う主張は、海上保安庁内でも報道機関(CNN)にも大人の事情で無視されたからこそ、ネットカフェからのさもしいリークとなったのです。

 また、当時の自民党と民主党のマニフェストにはめぼしい差はありませんでしたが、この記事の著者は、当時の民主党がそれまでの外交路線を踏襲せず、官僚の言うことを聞きもせず、独自路線で行くほどの胆力と実行力を持っていたと考えているのでしょうか? だとしたら、それはいかにも当時の民主党のスペックを高く見積りすぎ、買いかぶりすぎの軍事ファンタジー小説ではないかと思います。

#一色正春 #新田哲史

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