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CPUマザーボード衝動買い奮闘記

 2023年2月10日、衝動でうっかりPCパーツを買ってしまいまして。これはその記録と自慢?の文章です。

買った物は3つ。CPUとマザーボードとCPUファン。

 CPUはAMDのRYZEN9 5900X。発売自体は結構前で2020年11月。intelの第12世代CPUの登場は2021年11月ですので、それよりも1年前の、今となってはちょっと昔な感のあるCPUです。
 発売当初は超高性能CPUとして販売していたのですが、intel第12世代CPUの登場でその座から引きずり降ろさせてしまいました。が、それでも、今の第13世代の core i5 や i7 と戦うだけの性能がある、そんなCPUです。

 というかまあ、実際のところ、値段を落とせば性能に差があっても同じ土俵で戦えますしね。

 マザーボードはMSIのB550-A PRO。買ったCPUがソケットAM4という一つ前のプラットフォームなのでこちらもちょっと古め。チップセットはB550という、ミドルレンジ、一般人向けな感じのものを選んでます。……実は微妙に安くないのを選んでたりします。

 もう少し安いのもあったんですが。その辺りのメーカーは(AMD CPUでは)ちょっと不評な感じでして。M2 SSDとかUSBとかで。で、今まで使っていたMSI製のものを選んでみたと、そんな感じです。

 そしてCPUファン。DeepCool の AK400。なんかネットで調べたら「低価格帯での定番」みたいな感じだったのでこいつにしてみました。

……実は、前に使っていたCPUファン、Cooler Master HYPER H412R も、一応物理的には取り付けることはできるはずなのですが。金具さえあれば。でもね、どこかに行ってしまったのです(爆)
 今まで使っていた第8世代 core i5 が2018年のCPUだから、その頃に取り付けて、どこかにしまい込んでしまったと思うのですが。

 まあ、今までのファンだとどう考えても冷却性能が足りないので新たに購入することに迷いは無かったし、買って後悔もしていませんが(笑)

以下、開封の義です。

 まずはCPU、RYZEN9 5900X。カッコいい箱と、その中身のスカスカさには超驚きでした。(CPUファンの入っているはずの空間が空っぽだったので、本当にスカスカだったのです。)

 次、マザーボード、MSI B550-A PRO。最近のマザーボードはヒートシンクが大きくてオシャレですね(笑)

 そして最後、一日遅れでやってきたCPUファン、DeepCool AK400。値段の割には普通に冷えそうなクーラーでした。裏に最初からグリスが塗られたのを見た時は、思ったよりも親切だななんて感じたり。もしかしたら最近のトレンドなのかもしれませんが。

 と、購入品は以上です。

で、次、換装風景。

 まずは今までのPCケースから各パーツを取り外してマザーボードを入れ替えて、もう一度各種ケーブルやメモリを取り付けたところでパシャリと一枚(笑)
 この時点ではまだCPUファンが来ていないので、取り付け金具はそのまま(AM4標準)の状態ですね。

 で、翌日、CPUファンが到着して。CPUファンの金具をAM4標準の金具からDeepCool AK400の専用金具に付け替えてCPUを装着と。

 次はCPUファン。で、そのデカさ(高さ)にちょっと驚く。……えっと、一般的な(サイドフロー型の)ファンよりも5mm低いとかどこかで見たんだけど、それでもちょっとギリギリじゃねと本気で思ったり。うん、ちゃんと閉まるかハラハラしました。

 そして最後に、CPUファンの近くに排気ケースファン×2と、超でっかいグラボ、

 うん、最近のPCはパーツがいちいち大きいですね(笑)

閑話休題、なぜCPUを変えたのか。

 今回、CPUとマザーボードを購入して、大幅にPCに手を加えた訳ですが。手を加える前のPCは以下のような感じでした。(◇:今回入れ替えたもの)

◇CPU:Intel Core i5-8500(6コア6スレッド)
◇CPUファン:Cooler Master HYPER H412R
◇マザーボード:H370 Gaming Plus
 メモリ:32GB(DDR4-2666 8GB × 4)
 グラフィック:ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity OC(10GB)
 SSD:256GB(Intel SSDSC2KW256G8) 
 SSD:512GB(Samsung SSD 860 EVO)
 HDD:8TB(BarraCuda ST8000DM004)
 SSD:128GB(Team DARK L3 120GB)
 電源:SUPERFLOWER LEADEXIII GOLD 850W

 元はアプライドというPCショップで数年前に買ったショップブランドPCで、買った時はグラフィックはGTX1060、メモリも16GBでした。まあ、ちょっと8TBのHDDを増設したりしましたが、この性能で、結構満足して使ってたのですよ。

……が、Oculus QuestというVR機器を買ったりBlenderなんてソフトに手を出したおかげで、性能が物足りなくなってしまいまして。メモリを32GBに増設してグラフィックをRTX3080に載せ替えて電源も入れ替えて、ついでに512GBのSSDを追加してと、色々と手を加えました。

 で、第8世代 i5 にRTX3080が乗っかってるという、ちょっとアンバランスなマシンが誕生した訳です(笑)

……ちょっとね、この構成は無いだろうとずっと思ってた訳ですよ。で、円安も落ち着いて intel の13世代CPUもいい感じだったのでタイミングを見て買おうと思ってたところで Ryzen 5900X が NTT-Xストアで驚きの価格で売りに出されてたのを見て、思わず買ってしまったと、そんな感じです。

 割引クーボン適用で44980円、さらにDポイントが15%、金・土曜日なら最大19%、約8100ポイント付いて実質37000円位でRyzen 5900Xが買えてしまうという、ホントにごっついセールでした。
 で、金曜日まで売り切れなかったら買おうと決めて、早朝0時に売り切れてなかったので買ってしまいました。もうね、目的は「お得な買いものをする」にすり替わってました(笑)

 結果、以下のようになりました。

◇CPU:Ryzen 5900X(12コア24スレッド)
◇CPUファン:DeepCool AK400
◇マザーボード:MSIのB550-A PRO
 メモリ:32GB(DDR4-2666 8GB × 4)
 グラフィック:ZOTAC GAMING GeForce RTX 3080 Trinity OC(10GB)
 SSD:256GB(Intel SSDSC2KW256G8)
 SSD:512GB(Samsung SSD 860 EVO)
 HDD:8TB(BarraCuda ST8000DM004)
 SSD:128GB(OCZ-AGILITY3 120GB)
 電源:SUPERFLOWER LEADEXIII GOLD 850W

 こっそり128GB SSDが違う物に変わってたりしますが。うん、家にあった128GB SSDの中で一番電力を食わないのに載せ替えたりとかしてみました。

……で、こうやって見ると、元のショップブランドPCの部品はほとんど残ってないなぁと。残ってるのはメモリ16GBと256GB SSDと、あとはケースくらいで、他は全て換装されてますね。

 まあ、ケースが残ってる以上、外見はあまり変わってないのですが(笑)

そしてWindowsインストール。

 と、話を本題に戻して。PCも組み上がったし、次はソフトのインストールです。

 まずは手元のWindows10をインストール。で、ネットに接続してBIOSの最新バージョンを確認。更新不要だったのでWindowsのライセンス認証をしてからWindows11にアップグレード。Microsoft Office Home & Business 2019 をインストールして会社関係のアカウント設定等をしてその日は終了。
 移行までの暫定処置として以前の環境を仮想マシン(VirtualBox)化してあったんだけど、何故かマザーボードでSVM(仮想マシンサポート)がDisableになってて起動しなくて無茶苦茶悩んだり。うん、まあ、マザーボードを入れ替えると色々ありますな(笑)

省電力設定。

 と、ここまで来たところで、常時接続してあるSwitchBotで消費電力を測定してみたのですが。アイドル時の消費電力が100Wを超えててちょっとびっくりしてしまいまして。

 で、ネットでちょっと調べたら「Ryzenはアイドル時の消費電力がちょっと高め」みたいな情報がチラチラと。

 まあ、うちは去年の夏に超省エネなsnapdragon chromebookを購入して普段使い(webブラウズや小説執筆)はそっちに移行してるから、少しくらいアイドルが高くても問題は無いのですが。……アレ、単体だと10w未満、ディスプレイを接続しても30w程度の消費電力で動くからなあ。起動も早いし、電気代に関しては比較するのもバカバカしくなる位に優秀なんですよね。

 でも、昨今の電気代高騰で、消費電力はとても気になるじゃないですか。で、色々と調べてみた結果、以下のような感じでした。

  • とりあえず、CPUだけで35w前後(以上?)の電力を消費してる。

  • さらに、グラフィックボード(RTX3080)で25w消費してる(マルチディスプレイ時)。

……と、いうわけで。実はCPUとメモリだけで60w以上消費していたという(笑)

 で、PCには他にも、以下の物が載っかってる訳ですよ。

  • メモリ 32GB(DDR4-2666 8GB × 4)

  • PCIe x1 拡張ボード(wifi + bluetooth)

  • SSD ×2(512G + 256G)

  • 8TB HDD

 うん、これはもう、100w行くのもしょうがない気がします(笑)
 結局、今回一番大きく変わったところはCPUの消費電力35wで、この部分は多分intelの方がこなれてたのかなと、そんな感じなんだと思います。

……と、その時は思ってたのですが。

 色々と調べたり試行錯誤してたら、マザーボードで各種省エネ設定が無効になっているのに気が付きまして。で、色々と設定を変えては計測してを繰り返して、最適な設定を探ってみました。

  1. BIOS省エネ設定
    ・Global C-state Control:有効
    ・Power Supple Idle Control:Low Current Idle
    ・CPPC:有効
    ・CPPC Preferred Cores:有効
    ・Curve Optimazer(CPU負荷に応じた動的電圧設定):全コア-30
    ・ブースト時最大周波数:-400MHz
    ・PPT(最大消費電力):98w
    ・TDC(長期最大電流):80A
    ・EDC(最大電流):125A
    ・CPU電圧(オフセット値):-0.075V

  2. OS省電力設定
    ・AHCI Link Power Management - HIPM/DIPM:Lowest(要レジストリ)
    ・次の時間が経過後ハードディスクの電源を切る:5分

 「Global C-state Control」と「Power Supple Idle Control」はアイドル時の省エネ制御で、これを設定するとアイドル時の消費電力が劇的に(といっても10w程度だけど)下がります。
 「CPPC」と「CPPC Preferred Cores」はCPUの負荷制御で、まあほっといても(自動でも)機能的には有効になってたと思うんだけど、明示的に有効にしてみました。
 「Curve Optimazer」〜「CPU電圧(オフセット値)」は負荷をかけた時の設定で、ほんの少しだけ性能を犠牲にしつつもそれ以上に省エネになる、そんな設定を目指してみました。
 で、最後のOS省電力は、HDDやSSDの省エネ設定ですね。使ってない時はHDDの電源を落としたりSSDをスタンバイにしたりと、そんな感じの設定です。

 で、仕上げに MSI AfterBurner をインストールして以前のPCから行っていたGeForce RTX3080の省電力設定をして省エネ設定は一通り完了と。

 以上の設定で、ざっくり、以下のような感じになりました。

  • アイドル時のCPU消費電力を約10w削減(35→25w)

  • CPU最大消費電力を約44w削減(142w→98w)

  • アイドル時のシステム消費電力を70w〜80w代まで削減

  • マルチスレッド性能微減

  • シングルスレッド性能1割減

  • 静音化

 まあ、標準よりも少しだけ電力効率が良い、そんな感じの設定です。……実は、もう少し頑張ればアイドル時の消費電力はさらに落とせそうではあったのですが。ここから先は弊害とかも出てきそうだったので、やめておきました。

で、試しにVRを動かしてみる。

 ここまで設定して、PCVR(無線LAN接続)を起動してみたのですが。これはもう、びっくりする位に違和感が無くなってて、ちょっとびっくりしました。うん、CPUも大事なんだなぁとつくづく実感。 見た感じ、シングルスレッド性能向上が効いたっぽいけど、6〜8コア稼働してたからマルチスレッド性能も寄与してるはずと、そんな感じかなと。

……もうね、よく今まで何とも思わなかったなと言う感じです。買ってよかったと本気で思いました。 いやあ、コア性能1.5倍でコア数2倍、スレッド数4倍は本気で強い。これで消費電力も悪くないし、(Dポイントさえ付けば)安いし、本当にいい買い物だったなぁと思っています。まあ、色々と癖のあるCPUだけど(笑)

最後に雑感を少々

 と、ここまで書いてみましたが。Ryzen 5900Xが実質3万7千円というのは確かに安かったんだけど、性能が近いCPUの値段と価格を上げると、ずば抜けてお安いという訳でも無い気もします。ちょっと扱いにくいところもありますしね。

 以下、同じくらいの性能のCPUをちょっと羅列してみます。

 ①第13世代 Core i5-13400F:28,380円
 ②第13世代 Core i5-13500:35,680円
 ③第13世代 Core i5-13600KF:42,980円
 ④第12世代 Core i7-12700F:42,980円
 ⑤第13世代 Core i7-13700F:51,800円
 ⑥第13世代 Core i7-13700KF:53,579円
 (価格は価格.com調べ。2023年2月19日時点)

 まあ、だいたいこの辺りになるかと思いますが。実際、5900Xがこの中のどれに該当するか、ちょっと断言するのは難しいと思うんですよ。
 普通に考えれば Core i5-13500 か Core i7-12700F が一番近いとは思います。でも、Core i5-13400より弱いところもあれば、Core i7-13700KFより強いところもあるように思えるんですよね。なので、単純には比較できないのかなと。

 まあ、元々が RTX3080 に見合ったCPUに変えるというのが目的でしたからね。その目的で言えば、実は①Core i5-13400F でもあまり問題は無かった訳です。ただ、NTT-X の安売りを見つけてしまって、「乗らなくては、この波に!」みたいな感じになってしまっただけで。
 ええ、コスパとかどうとかじゃなくて、お得感エンジョイですよ。「お買い物楽し〜」な精神です(笑)

 まあ、性能としては悪くないと思うのですが、どうなんでしょうね。電力効率で言えば、AMDのCPUは、intelと比べると性能を出せる条件が少し厳しい気がします。
 ある程度電力をかけないと性能が出ないしかけすぎても性能は伸びない、その辺りをちゃんと微調整しないと求める結果にはならない、そんな癖みたいなのは感じました。
 そのかわり、そこにはまった時の性能や電力効率は悪くないかなと。まあ、すでに一世代前ですし、最新世代よりはどうしたって落ちるのですが。そこは値段相応かなと。

 なので、Dポイントが本当についてくれるかどうかが分水嶺ですね。付かなかったら自分的には少し高い買い物ということになるかと思います。

 うん、何度も条件とか見た(というかほとんど条件が無かった)し、付くはずなんだけどね、Dポイント。付くのは3月末辺りらしいけど。付いて欲しいなあ。付かなかったら悲しいなあ。早くつかないかなあと、そんなことを思いつつ、この文章を閉じたいと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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