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観光に関わる組織と今後

コロナ禍は観光業界全体に大きなダメージを与え、同時にオンラインイベント化や物販にECサイトを活用するなど、様々な改革を促したようです。

そんな中で、観光部局にいる関係上、主として観光に関わる観光協会やDMOなどの役割がこれからどうなるのかという点はとても興味深いテーマです。

観光協会?DMO?

そもそも観光協会ってなに?ってところからですが、一般的にイメージされるのは、
・観光地の駅内や駅前とかに事務所がある
・地域の観光パンフレットやら飲食店マップやらが置いてある
・観光地までの道を聞く
って感じの組織、場所じゃないでしょうか。

こんな感じ

具体的にどんな団体なのか、ということでWikipedia先生に聞いてみると

組織形態
公益的な団体である。都道府県と観光地を擁するの市の観光協会については、ほとんどが社団法人又は財団法人という法人形態をとっている。町村の観光協会のほとんどは法人化はおこなっておらず、任意団体の形態をとっている[5]。小規模ながらも活動的な観光協会のなかには、特定非営利活動法人に移行するところもある。

財源
主な財源は国及び地方自治体からの補助金、会員からの会費、観光イベントなどに於ける収入、各種団体からの観光を目的とした事業の委託等により賄われている。

Wikipedia

ふむ…Wikipedia先生によると、どうやら「公益的な組織」である一方、法人化していない、もしくは一般社団法人などの形態であることが多いようです。また、その活動原資は自治体からの補助金や会費、委託費の他、イベント等での直接的な売上などでしょうか。

このあたり、僕個人の経験からも「確かにこんな感じだよな」というところです。

ではそれに対して近年よく聞く(観光行政にいるからだと思うけど)DMOとは何か、というと、

観光地域づくり法人
観光地域づくり法人(かんこうちいきづくりほうじん、英語: Destination Marketing/Management Organization、略称:DMO)は、魅力的な観光地として、特定の場所を宣伝する組織。観光局(英語: tourist board, tourism authority)ないし観光コンベンションビューロー(英語: Convention and Visitors Bureaux)ともいう。第一に、レジャー目的の旅行者に情報を提供するために存在する。加えて、適したインフラストラクチャーがあれば、イベント主催者にMICEの開催地として選択するように促進する。

DMOは一般に地方政府のインフラストラクチャーと関係を持ち、往々にして宿泊税などの目的税、会費、政府の補助金などを原資とする財政面の援助を得る。しかしながら、公共部門の観光業への支出削減が、DMOの機能を提供するために民間部門の連携の動機づけになったケースが多い。

Wikipedia

・・・

はい、何のことだかサッパリですね。
これについては、観光庁のサイトの方が分かりやすい気がします。

観光庁HPより抜粋

まぁ、要するに、
・観光に関わる多様な関係者(行政とか交通インフラとか飲食とか宿泊とかね)の間で調整を行う
・情報収集やブランド化、PDCAの実施による足腰のしっかりした観光事業を行う
・色々地域の魅力向上や発信に取り組む
とかこんな感じだと思います。(雑な理解です)

観光協会→DMO?

個人的な感覚ですが、観光協会とDMOについては、特に観光協会が古くから各単一の自治体と連携(いい言葉ですね)していて、最近になって各自治体単位より広域でのマーケティングやブランディング、交通インフラとの調整が必要になったことからそれを担う広域主体としてDMOが生まれたと思っています。
そのため、「まだまだほとんどの地域では観光協会が主要なプレイヤーであって、DMOはなんか目新しいもの、まだまだこれから増えてくるもの」ってイメージでした。

ただ、どうもそうでもないようで、既に国で認定された「認定DMO」は、令和4年5月30日時点で241件。
単純計算ですが、実に1,700ある自治体数に対して、実に7−8自治体に1つの割合でDMOが存在しているということになります。

気になったのでもう一つ、観光庁が出している令和4年度版『観光白書』の中で、「観光協会」という単語と「DMO」という単語が、どの程度記載されているか調べたところ、

観光協会:8ヶ所
DMO  :91ヶ所

えぇぇ…

某総帥であれば「圧倒的じゃないか、我が軍は!」と叫ぶに違いない圧倒的な差。

某総帥

個人的にはDMOについての知識などがめちゃくちゃ少ない(観光行政に携わる者としてはただただ恥ずべきことですが)ので、時流に合わせてしっかりインプットしていかないとなーと思いつつ、「じゃあ観光協会ってこれからどうなるんだろう?」という疑問は残ったまま。

この疑問はまた続きで。

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