見出し画像

VTuberミリしらの俺が沼った「愛包ダンスホール」とかいう神曲

※本記事はボカロリスナー(所謂「ボカロを聴く人」)の筆者が、他界隈の音楽作品について言及する記事となります。よって、閲覧される方によっては一部偏向的に感じられる場合のあることをご了承ください。

どうもこんにちは・こんばんは・おはようございます。
ボカロリスナーの端くれ、canna(なんか)です。

今回は年明けからめっぽうハマっているとある楽曲について書きます。
何を隠そう、その曲とは…


VTuberユニット「HIMEHINA」の「愛包ダンスホール」!!

(例によってサムネとタイトルでモロバレ)

当アカウントにとっては異例の「非ボカロ」です。
とはいえ、今YouTubeショート等を中心に大ブレイク中のこちら、ご存じの方も少なくないでしょう!

本動画はYouTubeにて昨年2023年の12月15日に投稿され、本年1月30日には500万再生を突破。
さらに、翌月の2月29日には1000万再生を突破!
視聴ペースは明らかに加速しており、この度1000万再生を記念してCD・アナログレコード発売も決定!
と、まさに破竹の勢いで話題を席巻中の大注目曲なのです!

そんな当楽曲ですが、これだけ人気を集めるも自分の界隈(ボカロリスナー界隈)ではあまり話題となっていない気がする不思議…。
ニコニコ未投稿だから?ボカロじゃないから?理由はどうあれ、未だ耳に届いていない人々へ、この激ヤバチューンを届けたい!
ということで、今回はこの話題の一曲「愛包ダンスホール」について、少しお話しします。

楽曲について

当楽曲の大ヒットの理由については、あえてここで語るべくもありませんが…
とにもかくにも、一度聴いてみてください。まず大前提として楽曲のクオリティーがやばすぎる。最初から最後までとびっきりポップでキャッチーに見えますが、これメロディ自体は真逆というか、かなりキュンと切ない感じじゃないですか?
上品な素材を、きらびやかな装飾やHIMEHINAの二人の明るく元気なキャラクタリスティックで上塗りして、明るさ切なさを同居させた中毒性の高い最強のキラーチューンに仕上がっています!

Short動画で人気沸騰も納得の振り付けも楽曲とのシンクロバッチリ。まじでどこを切り取っても見飽きない。
「惚れ惚れよ」の振り付け ⇒ 可愛い。
「おかわり欲しいでしょ?」で指くるくるするとこ ⇒ 可愛い。
「人類最高のダンスタイム」のキメ ⇒ 可愛い。
「求愛人類♥(パイ)は満杯さ」でジャンプするとこ ⇒ 可愛い。
「あなたならいつでもいいよ」で腕グルグルするとこ ⇒ 可愛い。
とまぁ、挙げだしたらキリがないほど見所満載です。楽曲がアレで、振り付けがこれとは、鬼に金棒です。

そしてこちらの振り付け、公式による素材配布も行われています。

踊ってみたの他、MMDによる二次創作も多数輩出されているのはこれによるところが大きいでしょう。マーケティングも完璧すぎるってワケ。

あと、「愛包ダンスホール」を語る上で外せないのが、「謎歌詞」。
まず、「愛包=あいぱい」と何の前置きもなく読ませてくる時点で頭んなかパッパラッパッパー(引用)です。この「パイ」という語句が楽曲を通してひとつのキーワード(?)になっていて、先ほどのくだりでも出ましたが「求愛人類♥(パイ)満杯だい」「♥(パイ)BEATが僕達を~」(いや何だよパイBEATって…)等と、要所要所で出てきます。
あと、たまげたのが「持寄った常灯の人提灯」→人提灯ってなんて読むかわかります?正解は「にんライト」だそうです。んなモンわかるかァァ!!
動画内でルビふられてないんですよね、挑戦的すぎる。読みだとか、言葉の意味だとか、一切説明なしですからね。素晴らしい。
全ては曲にノリノリになり、夢中で踊ってもらうためのスパイスなんだと。まさしく「消費される為の音楽」。使命をわかっていらっしゃる。

「HIMEHINA」について

「愛包ダンスホール」を歌うVtuberユニット「HIMEHINA」。
田中ヒメ・鈴木ヒナなる2人組に扮する中の人は、現役の「歌い手」ことあやぽんずさんと松下さん、と言われています。
10年くらい前にニコニコ動画のボカロ曲歌ってみたを巡回してた当方にとっては、当時の歌い手シーンを彩ってた鉄板歌い手コンビと言わざるをえない。
長い歌い手キャリアからも折り紙付きの歌唱力は言わずもがな、目まぐるしく上下するメロディラインを事もなげに歌い上げる様は痛快そのもの。個人的には中の人の正体を知った時、余計にぐっときてしまった2人組でもあるというわけです。

作詞・作曲者について

当楽曲の制作者のクレジットは以下の通り。(動画概要欄より)

作詞:Gohgo
作曲:涼木シンジ & Gohgo
編曲:涼木シンジ

作・編曲を手がける涼木シンジ氏は、シャニマス等に楽曲提供されてたりもする新進気鋭の音楽プロデューサーさんのようです。
また、共同で作曲・作詞をされているGohgo氏は、「幽世55番街」(「かくりよ」と読みます)なる名義でボカロ曲を投稿されているボカロPとしての一面も併せ持っています。
そんな縁故か、この「愛包ダンスホール」、GUMI歌唱による「ボカロ版」もリリースされています!

「幽世55番街」名義だと少々おどろおどろしい作風に寄るみたいで、こちらのGUMI版もかわいらしいイラストと動画編集によって原曲の輪郭をかろうじてなぞらえていますが、別曲と捉えていいかな?と思う程度にはわりと原曲と中身が異なる気がしますw
これも差別化!ってことで個人的にはアリなアレンジです。
初見は有志によるボカロカバーと思いがちですが(自分も最初は間違えた)、これ、れっきとした本人投稿なんだぜ…

かように、VTuberの中の人の出自といい、作者によるボカロ版投稿といい、この「愛包ダンスホール」はいわゆる広義ボカロと近からずも遠からず、そんな印象があります。

門戸を開いた曲

少し自分の話をします。
元来より自分、生粋の「ニコニコ動画派」を自称しており、YouTubeは全く見ないまではもちろんないにしても、視聴にあたっていくつかの「制限」を課していました。
①YouTube Premiumには登録しない。(15秒広告に屈したら負け)
②いかなるチャンネル登録もしない。グッドボタンも押さない。(もちろんバッドボタンも)
③「YouTubeのみ投稿、ニコニコ動画未投稿のボカロ曲」は、視聴対象としない。
等…
いや、そこまでアンチYouTubeかって言われると、そんなことは全然ないんですけどね。非ボカロはYouTubeが貴重な摂取源だし、実況動画とか食レポ動画とか前からよく観てます。
ただ、昔からニコニコと、ニコニコが育んできたボカロ文化に親しんできた身としては、やっぱりYouTubeがそれを脅かす存在として映ることはどうしても避けられなくて…

そして、必然的にYouTubeが活動の拠点となるVTuber界隈においても、自ずと興味の対象からは外れがちでした。

そんな中、この「愛包ダンスホール」が、門戸を叩いたのでした。

↑「愛包」を初めて知った時期のツイート

図らずもこの曲にのめり込むあまり、先ほどのYouTubeに対する「縛り」はあっさり崩れました。()
ちょろいですよね、ええ、ちょろいです。ただ、それだけこの「愛包ダンスホール」には絶大なインパクトがありました。それは先に述べた視聴回数の加速化を見ても明らかです。

やべぇ曲見つけた!という思いと同時に抱いていたのは、「流行ってるなら話題になるだろうに、なんであまりこの曲の噂を聞かないんだろう?」という感想でした。
やはり「ボカロリスナー」である我々界隈にとっては、純粋に他界隈の流行がアンテナに架かりにくい現状があるようです。

自分自身が色眼鏡で見ていたからこそ、あえて言いたい!
そんなあなたにこそ「愛包ダンスホール」を聴いてほしいと。

もちろん個人の好き好みってのもありますので、万人が万人ハマってもらえると豪語するつもりはありません。
ですがそれ以上に、バイアスで聴かれていない部分もまだまだ大きいと思っています。
これ、ここではない世界線で仮に「ボカロ曲」として世に出ていたなら、確実にボカロリスナー諸兄姉には届いていてしかる一曲だと思うんだよなぁ…
もはや、これが今のボカロの流行りに合致してる曲なのかとか、「ボカロっぽい」曲なのかどうかとか、わかりません。けど、棲み分けが違うという理由で(自分のように)無意識的に視聴対象から除外されてしまっているんだとしたら、惜しい話です。
乗るしかない、このビッグウェーブに…!

相変わらずとりとめもないですが、「愛包ダンスホール」について書かせていただきました。
目下これが2024年入ってダントツに一番聴いてる楽曲になってるので自分のボカロリスナー半生においては異例の事態…!ボカロ曲チェックの方も頑張りますハイ…

※サムネイルは紹介曲「HIMEHINA『愛包ダンスホール』MV」より拝借しました。問題あればご指摘ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?