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「マジカルミライ2022」に行ってきました

「マジカルミライ」10周年、改めましておめでとうございます!
節目となる今年のマジミラも無事参加することができたので、記憶が風化する前に備忘録として今回も記録を残します。
まずは昨年同様、一向に収束の気配を見せないコロナ禍において滞りなく開催されたことに、各位への感謝の意を述べたく思います。私が幸いにも参加後に感染することなく今現在も生活できているのは、運営ならびにお逢いすることができたフォロワーの皆様の十全な感染症対策あってのことと捉えております。本当にありがとうございました。

さて、今回の「マジカルミライ2022」ですが、直近の参加履歴と比較して自分にとって大きく違った点が一つあります。
それは、開催前時点で「絶対に参加したい!」という意思があったという点です。
ここで、え、参加したいって思うのが普通じゃない?参加する気ないのに、毎年参加してたの?と、大半の方がお思いかと存じます。
そうですよね。

2017年から毎年マジミラへ足を運んでいる当方ではありますが、実は2019年から2021年までの3回は、参加をためらっていたという経緯があります。
その所以は実生活のスケジュール上の都合であったり、ボカロに対する大衆との価値観の齟齬であったり…、毎回ライブに参加しては結局「楽しい!」という感想に至っている単純思考なのに、難儀なものですよね。
何より一番に、「最近のボカロ」を聴けてない、という、自分自身の合成音声界隈における自己実現率の低さから来る、本当にマジミラを楽しめるか?という不安がありました。
楽しかった思い出は、塗り替えるならさらに上のもので塗り替えたい。「前の方がよかったな…」という感想で塗り替えたくはない。こう書いたら、多少なりとも伝わるでしょうか。
2021年に至っては直前までうだうだしていたがためにライブチケットはおろか企画展チケットすら取れず、現地で企画展当日券買って雰囲気味わって終わればいいや…などという志の低さでした。結果、お逢いしたフォロワーさんのご厚意でライブにも参戦できてしまうわけなんですが…(この辺のくだりは昨年のレポをご覧ください)

そして、運良く参加できた昨年のライブを終えて、今のボカロを追えてなくても、今のボカロを楽しめてる。その確信をマジミラは与えてくれるという実感を得ました。
それが、今年のマジミラへの参加意欲向上につながった経緯です。

そんな今年の「マジミラ10th」、自身にとって初の大阪公演参戦、ならびに初の大阪・東京の両会場参戦と相成りました。
なんだかんだほぼ毎年「初の○○」があってえらいね!()
大阪は8/14(土)2日目の企画展および昼公演、東京は9/4(日)3日目の企画展および千秋楽に参加。
いずれの会場でも多くの懇意にしているフォロワーさんにご挨拶できたり、55,000円の過去イチ高額な物販を衝動買いしたり、2時間半並んだ物販で目当てのものが自分の目の前の人で完売したり(通算2回目の屈辱!)といろいろありましたが、本題と若干逸れるので割愛させていただきます。
今回のは開催期間中にちょうど両会場の中間にある某所に出張で滞在していたこともあり、どっちにも行くことができたというのが幸いでしたね。どっちの交通費もかさんだ点については目をつむりましょう…

両公演で演奏された楽曲について、印象的だったものをいくつかご紹介させてください。主幹に基づく抜粋なので、あれがない、これもない、はご容赦くださいね。
ほぼほぼ解禁となってはいるものの大阪・東京公演不参加で札幌公演初参加予定の方は以下ネタバレの為、適宜ブラウザバック願います(陳謝)
P名敬称略。









・ネクストネスト / さつき が てんこもり(固定枠1曲目)

ド初っ発から2014年のマジミラテーマソング。一発目からこれが出てきた瞬間、アニバーサリーである今年のセトリがどんなものか即座に予感しました。そしてその予感は、次の次の曲で確信に変わります。
2013年から始まっているマジミラですが、知っての通りテーマソングが掲げられたのはこの年のこの曲から。にも関わらず、例年見過ごされて続けてきた不遇の曲として名高い(?)だけに、テンション上がると共に「よかったね…」と親心になったりしました。

・ヴァンパイア / DECO*27(固定枠2曲目)

今回のセトリにおいていえば完全に異端児、だけど個人的には必須、しかもこの場所でなきゃ、っていうジャストな位置と選曲だと思います。マジミラ古参ばかりが喜ぶセトリじゃ、マーケティング的には失敗ですもの。
後々フォロワーのツイートでこの曲がわりと収録されたてほやほやのプロセカ曲と知りました(プロセカ通ってないので…)。ガチめにご新規様囲いにきててワロタ

・ブレス・ユア・ブレス / 和田たけあき(固定枠3曲目)

3つ目でこれ来ちゃうんだ!
2019年のマジミラのテーマ曲。なんとなく門番的な構えの曲だと思っていたので、このポジションできたのは意外でした。と同時に、冒頭の「ネクストネスト」で感じたオールスター選曲の予感がここで揺るがぬものとなり、あの曲が、この曲が…とこの先のセトリに期待が高まる瞬間でもありました。

・砂の惑星 / ハチ(固定枠9曲目)

先ほども申し上げましたが当方のマジミラ初参戦は2017年。そして、この曲はその年のマジミラテーマソングです。ゆえに、思い入れもひとしおなのは必然。
そして自分は、「マジミラライブでの砂の惑星」がとりわけ大好きです。みんなで一斉に「(ドッドッドッドッ)イエーイ!」ってペンラを振りかざすその瞬間の一体感。どうしたってこれは自宅で一人で聴くだけでは得られないもの、ライブでしか得られないものだということを、「砂の惑星」は教えてくれました。
いろいろと邪推したくなるメッセージ性や、動画投稿後に公開された対談の影響もあり、様々な憶測を呼んだこの曲ですが、私個人としてはこれにまつわる文脈だ何だという論議はクソくらえ。御託はいいからみんなで来年も一緒にペンラ振ろうよ。なんだかんだ今も界隈は続いてるんだから。

・大江戸ジュリアナイト / Mitchie M(変動枠12曲目/大阪・東京2日目)

いやこれ、動画の印象あってネタ枠っぽい位置づけだったんですけど自分の中で、でもライブで聴いたらなんと"バえる"曲だことか。
大阪・東京公演2日目の日替わり曲で千秋楽ではやりませんでした。こういうのが聴けると、どっちの公演にも行ってよかったなって実感できる。

・どりーみんチュチュ / emon(変動枠12曲目/大阪・東京3日目)

そしてこちらが大江戸に代わり千秋楽で演奏された曲。
いわゆるマジミラの「裏定番」。ルカミクリンのトリオによる振り付け、童貞を殺しにかかっていてとてもよいです。
2016年のマジミラが初演(のはず)なのですが、この年社畜を極めていた自分はマジミラの参加も叶わず、参加者により沸き立つTLでこの曲のタイトルが幾度となく散見される中無念を噛み締めた苦渋の過去があります(重い)。その後晴れて社畜生活を脱し、いつぞやのマジミラ(2018?)で悲願叶ってライブで聴けたのもよき思い出。私情が多分に混じっておりますが、マジミラのライブで聴けると嬉しい曲のひとつとなっているのです。

・グリーンライツ・セレナーデ / Omoi(固定枠17曲目)

2018年のテーマソング。優勝でしょ優勝、こんなの優勝。個人的にテーマソングの中でも最強だと思ってます。
この曲に関してはなんといってもラストの歌詞の改変!ご存じ「間近で見たいから!」が「マジカルミライへと!」に置き換えられているライブ特別仕様。
終盤、来る!来る!来る!きたあああああああああ!!っていう臨場感と感動が怒涛の如く押し寄せてきて正気の沙汰ではいられなかった。
去るマジカルミライ2018のライブでは、テーマソングであるとともにアンコールのラストで大トリを締めくくった曲でもあります。圧倒的熱量でアンカーを駆け抜けたあの時の熱狂が、呼び戻されてこようものでした。

・みんなみくみくにしてあげる♪ / MOSAIC.TUNE・鶴田加茂(変動枠18曲目/大阪・東京3日目)

アニバーサリーにふさわしい原点回帰に振り切った選曲。厳密には"原点"のフル尺版で2012年投稿の、「みんなみくみくにしてあげる♪」。
"あの"イントロが流れた瞬間、なんとも不思議な気持ちになりました。発表当初、爆発的な人気を誇りつつもまだイロモノの域を出ていなかったこの曲も、初音ミク生誕から15年経った今、位置づけがだいぶ変わった気がします。このイントロで、全てが始まったのですよね。

・ODDS & ENDS / supercell(変動枠19曲目/大阪・東京1・3日目)

うーん、これはある種のやったもん勝ちみたいなとこあるけど、やられたら負けみたいなとこある(○次郎構文)。クリエイター賛歌なんだと思いますが、そうでない人であっても誰しも大なり小なり持っているクソデカ感情の、ほんのちょっぽし見え隠れしてる部分をグッと掴まれて、巧みに引きずり出されてくるような。
この曲の演奏中、自分の隣の席にいた子がそれはもうズルズルズビズビ泣いてて、おじさんもついおすそわけで鼻の裏がツーンってなっちゃいました。

・歌に形はないけれど / doriko(変動枠20曲目/大阪・東京2日目)

大阪2日目昼公演にて視聴。
マジこの曲のイントロが流れた瞬間の、静まり返る中響いた「おぉ…」って客席からの声は大阪・東京両公演を含めてもダントツに記憶に残るワンシーン。だって、ここが初演ですもんね。本当に、あの静寂はある意味「マジミラ」ではなかったです。あまりにも厳かな雰囲気に、この曲の時だけペンラを振る手を止め、静聴している自分がいました。
千秋楽ではお披露目にならなかったので、この曲がライブで聴けただけでも大阪公演2日目に参加できてよかったなと心から思っています。

・Hand in Hand / kz(livetune)(固定枠23曲目)

アンコール2曲目、2015年のテーマ曲。もう何も言うまい
もはやお約束といえる展開には賛否両論ありますが、やっぱマジミラライブの終盤には必要な曲だと思うんですよね!歴代のマジミラを総括する、オールタイムマジミラテーマソングと言っていいでしょう。
今となってはあの大団円がないとかえって物足りないと感じてしまいます。

・Blessing / halyosy(固定枠25曲目)

白状します、この曲今まで全然好きじゃありませんでした(爆)大阪公演観るまでは。そして千秋楽も観た今、長いこと持っていた当初の印象は完全に払拭されたことをここに記しておきます。
何より、クリプトンファミリー一同での斉唱によるトリ曲という異例も異例の展開。10周年、一つの区切りであるからに、ややもすれば終わりのイメージを想起させがちなところ、「つづき」を高らかに歌った。「10周年おめでとう!」という現在完了よりも、「これからも続くよ!」という現在進行形を強く念押しする演出。
ボーカロイドという文化がいつまで続いて、いつ終わるかなんて、誰もわかりません。けれど、続いていくことを漠然と我々は望んでいます。
そんな我々にとって、何の根拠もなかったとしても、ボーカロイド達が「つづき」を力強くアジテートしてくれるその光景を目の当たりにすることが、これ以上ない救いになったんじゃないかなと思っています。




というわけで、ライブを終えてのわたしの感想はいつも通り、「楽しかったです!」。
もうほんとに、これでもかというくらい往年の名曲のオンパレードでしたね!
一時は気の迷いもありましたが、自分のマジミラに対する感情は徐々に徐々に、シンプルになっていってる気がします。
これまでのマジミラと比べて、今年はどうだった?とか、比較検証する必要はないのです。ボーカロイドのもつ"非日常性"と我々の生きる現実が限りなくゼロに近づく場所がそこにあって、その非日常に憧れた我々が一堂に会する特別な機会。それだけは今も昔も変わらないし、これに触れることができる限り、自分はまた次のマジミラもきっと楽しめる、という思いが今は強くあります。

予定調和()ではあるけれど、千秋楽終演後に翌年「マジカルミライ2023」の開催決定が告知されました。
自分が来年のマジミラもまた行きたいかどうかについては、言うまでもありません。
来年もまた、同志のみなさんと同じ非現実を共有できますように。





札幌公演は、どうしようかな…(←飛行機こわい)


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