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「ソリューション・ラボ開設、その”ねらい”とは?」責任者に聞いてみた!

埼玉県川口市に新しく開設された「ソリューション・ラボ」

建設コンサルタント会社 中央開発は、なぜ新たなラボの開設に挑戦したのか?そしてどのような価値を提供しようとしているのか?
ラボの責任者である2名を招き、インタビューを行った。


福原ソリューションセンター長(左) と 水柿土壌分析室長(右)

ソリューション・ラボ開設の背景について聞かせてください!

福原: 元々はガソリンスタンド等の跡地の利活用のため、土壌や地下水の汚染状況を調査することを目的として「地盤物性研究室」の一角を間借りする形で「土壌分析室」を設置しました。

水柿: 2003年に土壌汚染対策法が施行され、その後の法改正を重ねる中で、土壌分析へのニーズが高まり、全国の支社支店から分析依頼を受けることが多くなりました。そういった背景もあり、ラボ開設の計画が進んでいきました。

福原: そこで、同じ川口市内にあった会社の倉庫を改修する機会に合わせてラボを建設することにしました。土壌分析室をラボに移転した形ですね。

ソリューション・ラボ

ラボの開設により、提供できる”価値”とはどのようなものでしょうか?

水柿: 大きく、以下の3点です。

  • 法律に基づく多種多様な分析(VOC、重金属、農薬など)を速やかに実施できる体制を整える。

  • ニーズの高い環境分析(水質検査など)分野へ新規参入する。

  • 土壌分析室が主体となった研究開発への取り組みを推進する。

福原: 外部からの見学も積極的に受け入れられる施設として活用したいですね。

ソリューションセンターの役割についても教えてください。近年注目が高まっているサスティナブルやSDGsにどのような形で貢献されているのでしょうか?

福原: 土壌分析室を含めた中央開発の特化技術を活かして、地盤、環境、防災などの問題解決型事業の展開を目指しています。

福原: またインフラ整備のための調査、地盤解析、各試験はもちろん、社会問題になりつつある気候変動や激甚化している災害の防災・減災を目指した斜面モニタリング、活断層調査、防災計画など地盤環境を考慮して、安心して住み続けられる社会基盤の構築に役立つことも目指しています。

ラボ開設にあたり、思い出深いエピソードがあれば教えてください!

福原: ラボ開設前に使用されていた倉庫は、1960年代に建設されたものであり、詳細な図面が残っておらず、時代的にも直接基礎の構造だと考えられていました。実際に解体工事を行った際、思いもよらない場所から地盤補強するためのRC杭、松杭などが出てきました。このような”想定外”への対応は大変でしたがやりがいを感じましたね。

水柿: 土壌分析室の業務を普段通り受注しながら、合間の時間を見つけて移転のための計画や開設準備を進めていたので、他部署間の調整を含めてタイミングを図るのが大変でしたね。

ラボ活用の可能性について教えてください。

福原: 役員の意向で、土壌分析室の他にラボの2階には収容人数100名規模のセミナールームを設置しました。技術コンサルタントとしての技術研鑽の場(社内研究発表会や社員研修など)や、社員の交流の場としても活用していきたいと考えています。
水柿: ラボに併設する倉庫棟には、地質調査で得られた試料の保管室を設けています。空調を徹底することにより、試料の品質の保持を図れるようにしています。

ソリューションセンター、そしてラボが目指す今後のビジョンについて教えて下さい。

福原: 会社の特化技術をより高め、地盤に起因する地質リスク評価の精度向上や、防災・減災分野でのさらなる貢献を目指します。
水柿: 土壌のみならず多くの環境分析項目への対応を可能にしていき、地球環境の全体の保全に貢献できるようになりたいですね。



プロフィール

福原 誠
(ソリューションセンター センター長)
1993年入社。東北支店技術部長、技術センター技術管理部長を経て、2021年よりソリューションセンター長に就任。
ジオ・メンテナンス事業部、ジオ・ソリューション事業部、情報事業部を束ねる。会社が開発した新技術の現地実証や、DX等に代表される新技術の導入に携わる。

水柿 貴史
(ソリューションセンター ジオソリューション事業部 土壌分析室 室長)
2019年入社。2020年より土壌分析室長に就任。
土壌・地下水を対象とした公定法分析や浄化のための研究・開発を行いながら適切な対策方法を検討・解析・提案するコンサルティングに携わる。

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