見出し画像

「色々な音楽を聴きなさい」がなぜクラリネットの上達に役に立つのか

みなさまこんにちは。
日、月と本番が続き昨日は疲れで死んでいたクサノです。
頭が働いていないときに文章を書いてもゴミが生まれてしまうので戦略的撤退というやつです…。きっとそうです。
というわけで有料noteのお時間でございます。

このnoteで取り上げる話題は、昔の自分は何で困っていたかなあなんて視点でネタを探すことも多いです。
そんな中、ふと思いついたのがタイトルにもある
「色々な音楽を聴きなさい」
というワード。

これ必ず教則本に書いてあるワードですし、色んな奏者や指導者が口を酸っぱくして言っていることなんですけど、その言葉を言われた中学生当時の僕にはイマイチピンとこなかったんですよね。

だって練習するほうが大事じゃない?とかそんな漠然としたことよりも上手なタンギングのやり方をオシエテクレーイなんて思ってたわけです。

でもこの
「色々な音楽を聴く」
ということ。

成長するにつれて、本当に大事なことだったんだって気づく瞬間が多くなってきてます。

ということで今回は
「色々な音楽を聴く」のがなぜクラリネットの上達に役立つのかを考えていきます。

おそらく今回はスッキリ目の文量になる予定(前回9000文字オーバー;;)なので気軽に読んでみてくださいませ。
では行ってみましょう。

色々な音楽を聴くのはなぜ良いのか


結論から言うと、マジでクラの勉強している最中にいろんな音楽を聴くのは大事です。

一番大きく効果がある点は、

その音楽独特の「ことば」を直感的に感じられる

ということです。

よくモーツァルトの吹き方じゃないとかブラームスらしい演奏とか、クラシックの中でも「~~~らしさ」というのは演奏を評価する軸として話題になります。
モーツァルトをドビュッシーのように演奏してはいけませんし、逆もしかりです。いくら楽譜通り正しく演奏していても音色や音の処理、スタッカートひとつとってもその曲の「ことば」でしゃべっていないと違和感は生まれてしまいます。

色々な音楽を聴くことは、この曲たちの「ことば」を理論的ではなく直感的に感じ、それを身に着けることができる効果があると思っています。

僕らって日本人じゃないですか。
盆踊りの音楽や演歌とか日本土着の音楽を外国の方が演奏したり歌ったりしてると「う~ん上手だけどなんか違うんだよなあ」みたいに感じることがたまにありますよね。専門的なロジックを学んだわけじゃないけど、体に染みついている感覚とでもいえると思います。

このなんか違う部分というのは、その曲の「ことば」でしゃべってるかどうかみたいなところがあると思うんですよね。
例えばそれは、音程だったり、音色(声色)だったり、リズムの取り方だったり、それ以外のことだったりもします。
日本人以外の演歌を聴いて、なんか微妙にアクセントの取り方が違うんだよなあ、みたいなことよくありますよね。
これは楽譜上は正しくても、それに記しきれない「ことば」のニュアンスが違うからだと思います。

この曲独特の「ことば」は、クラシックでは演奏理論やスタイルというロジックに落とし込まれていて、がんばって勉強すれば体系的に学ぶことも可能なことが多いです。

ですが、あまりに煩雑かつ膨大。

ロジックに落とし込むとどうしても
・それが本当に正しいのかの精査
・流行り廃り
・新たな資料の発掘による変更
・どう体系的に記述するか
・どう体得するか

などの問題がついて回ります。

もちろん音大生やプロ奏者など、音楽を生業とする職業の人達はめんどくさくてもこういうのは研究し、体得しなきゃいけないものですが、趣味の範囲でやるにはあまりにも労力がかかるし、その割には演奏の表面に出てくる効果も薄いのではないかと思うのです。

ここから先は

2,173字
この記事のみ ¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?