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荷風とエレカシ宮本浩次のことを考えた15年前のブログ記事

15年前、エレカシの宮本浩次さんのファンだから永井荷風を読んだ時の私のブログ記事を貼っておきます。下に「題名を度忘れした」と書いてある本の題名は、たぶん『日和下駄』ですね。

行き帰りの電車の中で荷風を読んだ。荷風の小説って、人妻未亡人義妹義姉待合の女芸者隣の未亡人隣の娘隣の姉妹遊郭の女義理の娘、とにかく女だらけ。そして、ほとんど皆ばたばたと主人公と関係を持つ。

 荷風は、宮本さんファンになるまで読んだのは「濹東綺譚」だけで、それはとても面白いと思ったが、どこかの文学館で見たレビューの踊り子と映ってる写真のイメージが強かったからか、それ以上読まなかった。

 ファンになった後、宮本さんお勧めの散歩の本(題名を度忘れした)と、初期の中篇と、宮本さんが赤本かどこかで言及していた岩波文庫の「断腸亭日乗」は読んだ。わりあいに最近のことだ。それから、宮本さんが若い頃に4万円で買ったとこの前Yahoo!ライブトークで言っていた古い荷風全集を送料込みで4000円で買った。それは数ヶ月前のことで、それからぽつぽつといろいろと読んでいた。散歩の本は漢文が読み下せなくてかなり難しかったが、「生活」などの歌詞にものすごく影響が現れていることがわかった。あの歌詞は荷風なしには語れない。「断腸亭日乗」は非常におもしろかった。荷風のこともよくわかるが、戦前戦中の記録としても一級品であると思った。

 で、今日読んでいたのは全集第10巻の前半だったが、これがまあ、女女女で、これを宮本さんも読んだんだなあと思うと非常に感慨深かった。これと宮本さんの歌詞と宮本さんの女性についての言動をまとめて考えると、なぞは深まるばかりである。宮本さんの女性観は不可思議である。