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D16

あろうことか、誤って眼鏡を捨ててしまった。
この収入減のクソ忙しい時に。

朝起きて、牛連れて2時間ちょっとの買物を行おうとしたところで気がついた。
眼鏡がない。スマホはあるが、便利な眼鏡がない。

パニックになった。記憶を必死に辿ったが、どれだけウンウン唸っても出てこない。
…あー、メガネ屋は営業日が決まった曜日しかないのに。
どーすんだバカと、脳内から札束が足生えて逃げていく。

オラこんな今イヤだーと替え歌がループして、半べそかきながら狭い部屋の中をお葬式モードで探しまわった。

3時間後、我が一族は大切なものをゴミ箱に捨てる習性がある事を思い出して(リスかよ)、ゴミ箱をひっくり返した。

結果は、見つかった。どうやら本当に、頭の中にしまっちゃうおじさんが棲みついているらしい。
昨日買ってきた菓子の包み紙にご丁寧に包んで、底に鎮座いや在しまして、恨めしそうにこちらを見ている。
メガネ様に謝りながら、私の頭と同じ多少ゆるゆるなツルをアルコールで拭いて、頭に乗せた。

ボケがきている。
牛もとい猫連れて、おうちの中をぐーるぐる。
可哀想な猫、やっとトイレを掃除してもらえた。

眼鏡族は目が見えないと何も始まらない。
何をするにも、お目ん玉の前にちっちゃいガラスが2枚ないと何もできない。

そしてやっと買物に出かけられた。
どっと疲れたが、休みだったのがこれ幸い。
なんとかなって良かった。

紛失時に慌てて電話した眼鏡屋さんに正直に話したら、大笑いして頂きました。(そういう事ではない)

「ブッ!(笑いを堪えて)あぁあ、わかったよ、予約なしね!また今度きて!何でも見るさかいに〜」

ああ、すみません、すみませんと平謝り。

ほんとにな

アホタリとは私のような者のことを云うそうだ。
眼鏡用のエアタグを開発してほしいと心底思ったが、それじゃ本末転倒だろう。眼鏡すら管理できなきゃ、この先どうやって生きていくのか。

レーシックも、マイクロチップ支払いも、確かに便利で体から分離しなくてもいいが、面倒な何かを余計に増やしているのではないか。物理的な維持と精神的メンテナンスの「高価な金魚のフン」がついて回る。その点ではあまり変わらないように思うのだ。

にゃんつて。
とりとめのないことを書いてしまった。

ところで、おまんじゅうは好評でした。
枕はダメだったけれども。

最近、暖かくなりましたね。お花見てこようかな。

毎度の閲覧、ありがとうございます。

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