お金は何かと聞かれれば。
お金とは、何か。
教科書的に言えば、保存機能・交換機能・価値機能を持つもの、なのでしょう。
要するに、メートルとかの単位的なものであり、モノ等と交換できるものであり、腐ったりせず無くなったりせず減らないもの。
この日本国では、円が使われています。
が、別に円でなくても、上の3つの機能が備わっていれば、お金としてもよいのです。
例えば、ドルでも良いし、米なんかも戦後直後までは、同じように扱われていたので、それでもよいのです。
そして、その根源にあるものは、信用。英語で通貨のことをクレジットと言うらしいですが、クレジットは信用と訳されたりします。
信用とは、保存・交換・価値機能を保障するものと、言ってよいかもしれない。
日本の円は、日本国が保証していますので、信用があるのです。
日本国の信用は、主に日本人が知ってか知らずか信用しているところに根源があります。
日本人への信用は、モノ・サービスの生産力とか、制度とか民主主義とか教育とか、歴史とか、そういうところにあるのではないですかね。
細かいことを言うと、あなたが、約束を守ったり、支払いに円を使ったり、きちんと働いて円で給料をもらったり、そういう行動が円の信用につながっているとも言えるかもしれません。
なんだか不安定なものと思われるかもしれません。
昔は、金本位制などと言いまして、ゴールドが価値の根源とされていました。金1グラムが1円と交換を保証されている、と言った感じで。それだと、円の価値って、きっちり安定してますよね。
でも、それだと上手くいかなくなったのです。
みんながゴールドを欲しがってしまい、お金があまり動かなくなりました。だから、今はそういった保証はありません。
お金が動かなくなる、というのは、つまり、取引が、売買が、仕事が少なくなるということです。
少しイメージしにくいかもしれませんが、誰かの支出が誰かの収入なのです。
取引や売買や仕事が少なくなるというのは、収入が少なくなるということです。で、どんどん収入が少なくなっていく。デフレスパイラルというやつです。
お金は、本当に魅力的で、重要なものなので、皆が欲しがる。
中々使おうとしなくなる。
節約とか、貯金は、美徳だとは思いますが、過ぎたるは及ばざるが如し。
収入ー支出=貯金ですが、自分が貯金を多くするため、支出を少なくすることすれば誰かの収入が減ることになるのです。
だから、皆が豊かになるためには、皆がお金を使った方が良いのです。
しかし、これは、なかなか社会受けが悪いと言いますか、清貧とか素敵な家人が好印象となる社会一般から言うと、無駄遣いは悪いことのイメージがあります。
このイメージを覆すのは、経済学者のケインズとかクルーグマンとかの例え話があるのですが、お金=信用として、個人レベルで考えてみましょう。
あるところに、貸し借りのきっちりして、助け合っている国があった。
そこへ何でもできるAさんがやってきた。Aさんは頼まれたことは何でもやった。しかし、誰にも頼むことはなかった。なぜなら自分で出来てしまうから。
そうなるとAさん以外の人は負い目を感じ、何も頼まなくなった。
そして助け合いはなくなった。
どうでしょう。
お金も信用も大事ですが、だれもが大事にしすぎますと、社会が上手く回らなくなってしまうものなのです。
お金や信用は大事にしたいものですが、きちんと回さないと全体ではうまくいかない、そうなりがちなのです。
だから、老後に備えよ、とか、公共事業は無駄だ、とか言い過ぎず、社会を回すために、上手く金を使いましょう。
信用やお金は、自分一人が溜め込めばよいわけでもないでしょう。
#お金について考える
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