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涙ぽろぽろ 男泣きの理由とは?

株式会社un. 訪問美容師の斉藤絵美です。    今日は日々のtripでの出来事を綴ってみます。 

特別養護老人ホームに入居する男性のお客様をカットさせて頂いた時のことです。


最初の誘導時、職員さんからこれから床屋に行く事をお伝え頂きましたが、カウンセリングもあまり意思疎通できていないご様子でした。
何度か担当させて頂いているので、ひとまず
「夏らしくかっこよく、スッキリさせましょう」
とカット開始。
髭剃りのシェイバーも終わり最後に鏡を目の前まで持ってきて
「かっこよくなりましたね♪」
と閉めの一言(斉藤)
すると、みるみるお客様のお顔が赤くなりポロポロ涙を流され。。。!!

何の涙か一瞬わからず、ユニットへご誘導し最後のお礼の挨拶をすると
遠慮気味にお客様が手を差し出して下さり、握手かな🤝?と思い私も握り返しました。

すると、せきを切ったように今度はボロボロと涙を流し男泣き。。。!!!
そして、とっても力強く握手を何度も何度もして下さり、
私の名札をよーーーく見て名前を読み上げてくださいました。

これは、私の推測でしかありませんが

忙しく皆様を担当する介護職の職員さん達は、きっとお一人お一人、反応が返ってくるまでじっくりお話を聞いて差し上げる時間は日々限られていると思います。 

今日のお客様のように、物静かに普段から特別に主張も少なく、一人でも穏やかに過ごしていらっしゃるように見える方は、
もしかしたらですが、周りの方からの声かけやコミュニケーションが少なくなっているのかな。

そしてコロナが5類になったからといい、ハイリスクな方々も多い介護施設では、急に全ての制限が緩和される訳ではありません。
ご家族や近親者とも会えず寂しい時間を過ごしていらっしゃる方もいらっしゃいます。

そんな日々の思いが、お客様だけに向き合わせて頂いた20分の時間でこみ上げてきたのではないでしょうか。。。
寂しさやカットへの嬉し涙なのかは想像でしかありませんが、
お客様の感情に寄り添えるのも訪問美容師がギフト出来る時間です。

他にも、何度も担当しているのに今日初めて中華料理人だったのを知ったり♪
このカットの20分でお客様の人生を垣間見れる。担当させて頂く時間の限りは昔話に花を咲かせて頂いたり、好きなように過ごして頂ける。


外部講師を務めてくださったアモールファティ羽吹先生の講習から少し時間が経ちましたが、改めて先生の仰って下さった訪問美容とは「愛のある仕事」だという事を感じた日になりました。  

今後も、日々の訪問でのほっこりエピソードや学びになる事も綴らせてもらえたらなと思います。

また次回まで、お楽しみに♪

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